AMD社の Athlon64 X2 の小売パッケージ |
進化の早いCPU
昨年12月に実施した「あなたの一票」における読者の皆さんの回答では、「PCの性能表でいちばん注目する部分」として、70%近くが「CPU」と回答しています。この結果のように、CPUはユーザーが購入時にもっとも気にするところでしょう。ところが、PCを構成するパーツの中でも、CPUはもっとも進化の早いものの一つ。1年もすれば、CPU製品のラインナップはすっかり変わってしまいます。
例えば、昨年4月の記事では、「Coreのデスクトップ版(Conroe=コンロー)が投入される予定」と述べました。この新CPUは、いま「Core2 Duo」として高性能PCの代名詞になっており、各社の上位機種に採用されています。
数年前でしたら、CPUの性能は、そのクロック周波数(Hzで表記される)を見れば一目瞭然(りょうぜん)でした。Pentium 4 3.0GHz は、同2.5GHzよりも速いのです。この時期のCPU製品は、メーカーの違いを別にすれば、大きくは2つの基準を見ておけばよかったのです。
ですが、最近はそう単純ではなくなっています。例えば、同じ Intel社製CPUである Core2 Duo E6300(1.86GHz)と Pentium 4 531(3.00GHz)を比較すると、後者の周波数が圧倒的に高くなっています。しかし、実際には前者の方がPCを快適に操作できるのです。これは、前の2つに加え、新しい基準が加わっているからです。
……Pentium 4や Celeron Dは前者、Pentium D や Core2 Duo は後者。複数コアCPUの方が、快適に操作できる。
……Core2 Duo は、Pentium D よりも周波数当たりの性能が高い。
注:実際には FSB(フロント・サイド・バス)の速さなどの違いもありますが、ここでは少し単純化して解説しています。
このように、CPUのラインアップとその違いをおおまかにでも理解しておくことは、コストパフォーマンスの高いPCを選ぼうと思うときに、非常に重要なことになっているのです。
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CONTENTS
Page1:複雑になったCPUのラインナップ
Page2:どんどん増えるCPUコア
Page3:IntelのCPUラインナップ
Page4:AMDのCPUラインナップ