現在鬱で休職中。早期退職を希望していますが、その後の家計が不安です
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、健康面で早期リタイアを希望している50歳の公務員女性。しかし、収入が夫だけになった場合、生活費が不足するという不安があり、なかなか退職に踏み切れないとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談は無料になります)■相談者
まめさん(仮名)
女性/公務員/50歳
関西/妻の実家
■家族構成
夫(公務員・単身赴任中/56歳)、子ども2人(ともに社会人)
■相談内容
私は現在鬱で休職中です。今までも数回、同じ病気で休職していた期間があります。しかし心身ともに仕事を継続することが困難と感じてきており、退職を考えております。子ども2人は就職し教育費はかかりません。しかし2人とも遠方の私立大学に通っていたため合計3500万程の貯蓄を崩しました。このため現在貯蓄は3400万程しかありません。主人(単身赴任中)は手取り40万ですが生活費は18万を家に入れてくれています。今は私の収入があるので生活できておりますが、主人だけの収入になった場合、現在の貯蓄では生活は無理かと思うのですがどうでしょうか?主人は私が退職したら退職金を使えばいいといって、18万以上は生活費を家に入れてくれるつもりはないとのことです。毎月の貯蓄額は15万の他に給与天引きで9万円程しております。家を出ている子どもの結婚が控えていて、ある程度、資金を出す予定です。以上是非とも宜しくお願い致します。
■家計収支データ
■家計収支データ補足
(1)家族構成と住まいについて
実家だが、親(母親と独身の兄弟50代)とは別棟。子どものうち1人は同居。生活費として月1万8000円を入れている。
(2)ボーナスの使い途について
夫からは30万~50万円、世帯の貯蓄に回してもらっている。相談者のボーナスは10万~29万円支出し、残りは貯蓄。
(3)夫の小遣いの内訳
単身赴任先の家賃5万円、食費5万円、ローン(内容は不明)の返済5万円、保険料4万1000円(終身保険、他)、残りは小遣い。妻曰く、貯蓄はおそらくない。土日は朝から閉店までずっとパチンコ。結婚以来ずっと変わらずとのこと。
(4)ここ2、3年に予定されている大きな支出
子ども2人の結婚式費用に300万円、クルマの買い替えに200万円。
(5)退職後の生活費について
退職後も、夫は「18万円以上は入れるつもりはない」ので、生活費を落とすか、毎月の貯蓄の額を減らすしかないことについて本人のコメント。
「ここが一番悩んでいるところであり、退職に踏み切ることができません。おそらく生活レベルは落とせないと思います。本人は退職金を使って生活するしかないと申しておりますので。家に入れてくれる額を交渉しても20万が限度かと思います。生活の収支を作成し、1馬力になった際の収支も作成し、主人に見せましたが真剣に見てくれずいつも方向性が決まりません。あまり言うと機嫌が悪くなり、ますますパチンコから帰ってこなくなります。私が退職したら私の退職金で生活していき、自分が退職したら退職金は自分が使うと言っておりますので、主人に養ってもらうことになったらどれだけ苦しい思いをするのか不安です」
(6)加入保険について
・夫/家族収入特約付き終身保険(65歳払い込み終了、死亡保障350万円、特約分の死亡保障・現在1700万円・62歳まで)=毎月の保険料2万2002円
・夫/個人年金保険(60歳10年確定、年金額78万円)=毎月の保険料1万9000円
(※)夫の上記2つの保険の保険料は夫の小遣いから支払われている
・妻/終身保険(死亡保障1000万円、55歳払込み終了)=毎月の保険料1万1310円
・子ども/医療保険(終身保障終身払い、入院5000円、健康還付特約)=毎月の保険料6150円(2人分)
(7)退職金と年金について
退職金は夫2500万円、妻1500万円(今退職の場合)。夫の年金額は不明。妻は「ねんきん定期便」によると217万円。
(8)夫の働き方について
定年はおそらく65歳。再雇用制度もあり、収入はおそらく1/2か1/3になる。
(9)相続について
夫は長男で実家あり。他に兄弟あり。妻にも兄弟がいる。
■FP深野康彦の3つのアドバイス
アドバイス1 50歳からフルリタイアでも資金的には大丈夫
アドバイス2 子どもの保険料や通信費は本人負担が望ましい
アドバイス3 働くことで根本的な不安は解消される
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