前者はヤマト運輸と、後者は日本郵便との提携です。どちらにも共通している大きな特徴として「匿名配送」があります。出品者と購入者がお互いに住所や名前を教えなくても、商品が送れるというサービスです。他にも特徴や使うときの注意点があるので、ここで解説していきます。
<目次>
らくらくメルカリ便とは? 送料や配送方法
まずはヤマト運輸と連携している「らくらくメルカリ便」について。■配送方法の種類
らくらくメルカリ便には3つの配送方法があります。ネコポス、宅急便コンパクト、宅急便です。それぞれ荷物のサイズや重さによって使い分けをする必要があります。
・ネコポス
サイズ:角形A4サイズ(31.2cm×22.8cm)以内、厚さ2.5cm以内、重さ1kg以内
料金:全国一律210円
届くまでの日数:1~2日
ネコポスでは最小サイズが23cm×11.5cmと決まっています。これ以下のサイズは送れないので、小さすぎないかにも注意してください。 ネコポスでは必ず使わなければならない専用の梱包材はありません。お店の紙袋などで送ることができます。でもサイズを測るのが面倒であれば、100均やコンビニなどで売っている、ネコポスサイズの梱包材を使うのもよいでしょう。写真はダイソーで購入したもの。価格は2枚セットで110円です。
・宅急便コンパクト
サイズ:専用の資材に入ればOKです。サイズは薄型の方が24.8cm×34cm、箱型の方が25cm×20cm×5cm
料金:全国一律450円+専用資材70円=520円
(専用資材の再利用はできません)
届くまでの日数:1~2日 宅急便コンパクト専用ボックスです。コンビニやヤマトの営業所で買うことができます。
・宅急便
サイズ:縦+横+高さが60cm~160cmに対応。重さは最大25kg。
料金:全国一律の料金。サイズと重さによって異なる。
60サイズ(~2kg):750円
80サイズ(~5kg):850円
100サイズ(~10kg):1050円
120サイズ(~15kg):1200円
140サイズ(~20kg):1450円
160サイズ(~25kg):1700円
届くまでの日数:1~2日 宅急便のサイズにあった梱包材も販売されています。写真は60サイズです。ダイソーで購入しました。価格は110円です。梱包材のコストを抑えるならば、大きめの紙袋やスーパーなどでもらえるダンボールを活用することも可能です。またネット通販で購入するとダンボールに商品が入って送られてくることも多いので、それを再利用するのもおすすめ。
■手続きの仕方
らくらくメルカリ便で送るためには、手続が必要です。送れる場所は、コンビニ(ファミリーマート、セブンイレブン)かヤマト運輸の営業所、宅配便ロッカーPUDO、メルカリポストです。もしくは手数料として100円かかりますが、集荷を依頼することもできます。
ファミリーマートから発送するときには、店内にある端末を使います。伝票をレジに持っていき、そこで手続をしていきます。セブンイレブンは、メルカリの取引画面にあるバーコードをレジで読み取ってもらうだけです。
ゆうゆうメルカリ便とは? 送料や配送方法
次は、日本郵便と連携をした「ゆうゆうメルカリ便」です。日本郵便のe発送サービスを使い、商品を送ることができます。■配送方法の種類
ゆうゆうメルカリ便は、4つの配送方法があります。ゆうパケットとゆうパックです。それぞれについて解説をしていきます。
・ゆうパケット
サイズ:縦+横+高さが60cm以内、厚さ3cm以内、重さ1kg以内
料金:全国一律230円
届くまでの日数:1~3日
・ゆうパケットポスト
サイズ:ゆうパケットとほぼ同じサイズですが、郵便ポストに投函可能なサイズになります。また重さは2kg以内
料金:全国一律215円
届くまでの日数:1~3日(集荷のタイミングによっては、時間がかかることもある) 郵便ポストに投函できるため、手間がかかりません。ただし、ゆうパケットポスト専用箱(65円)か、発送用シール(10枚入りで75円、20枚入りえ100円)が必要です。 郵便局やローソンで販売されています。専用箱はセリアで、発送用シールはダイソーでも売っています。
・ゆうパケットプラス
サイズ:厚さ7cm以内、重さ2kg以内
料金:全国一律455円+専用箱65円=520円
届くまでの日数:1~3日 ゆうパケットプラス利用する場合には専用箱が必要です。郵便局やローソン、メルカリストアで65円で販売されています。
・ゆうパック
サイズ:縦+横+高さ60cmから170cmまで。重さは25kg。
料金:全国一律の料金でも、サイズによって違う
60サイズ:770円
80サイズ:870円
100サイズ:1070円
120サイズ:1200円
140サイズ:1450円
160サイズ:1700円
170サイズ:1900円
配達までの日数:1~2日
ゆうパックには専用のボックスなどはありません。必要ならば郵便局や100均、ホームセンターでも売っていますが、宅急便同様にダンボールの再利用をするのもよいでしょう。
ゆうゆうメルカリ便のゆうパケットは届くまでに時間がかかる?
筆者自身、ゆうゆうメルカリ便をよく使っていますが、購入者に商品が届くまでにちょっと時間がかかるなと感じることがあります。同じ日にらくらくメルカリ便(ネコポス)とゆうゆうメルカリ便(ゆうパケット)の両方を使ったことがあり、らくらくメルカリ便は翌日、ゆうゆうメルカリ便は3日後に届きました。これは、ゆうゆうメルカリ便が郵便局のサービスであることが関係しています。
手紙と同じような扱いになるゆうパケットは、日曜日には配達されません。そのため、発送した日が金曜の夜や土曜日になると、翌日の日曜には届かないのです。また集荷のタイミングによっても、配達日に違いが出てきます。一方、らくらくメルカリ便の方は曜日に関係なく営業をしているので、ネコポスでも翌日には届られることが多いです。
コンビニでは荷物のサイズを測らない
らくらくメルカリ便もゆうゆうメルカリ便も、コンビニで受付をするときには、サイズを測りません。以前は、店員さんがサイズを測っていたので、その場で大きさが判明していました。そのため、ちょっとサイズオーバーしていたら、梱包し直しもできたのですが、今はそれができません。ということは、発送する前に自分でサイズをきちんと測らないといけないということです。例えばゆうゆうメルカリ便のゆうパケットで送ったときに、厚さがオーバーしていたら、発送した人のところに戻ってきてしまいます。これはゆうパックも同じです。
重いものを送るにはどれがいい?
オススメ:ゆうゆうメルカリ便のゆうパック(770~1900円)家具や家電など、重さがある商品を送るときには、ゆうゆうメルカリ便のゆうパックがオススメです。理由は、ゆうゆうメルカリ便のゆうパックは、重さによって料金が変わらないからです。
らくらくメルカリ便の場合には、サイズと重さで料金が変わります。たとえば、サイズが60でも、重さが10kgあると100サイズになってしまい、料金は1050円です。そのため、小さくても重い荷物は、料金が高くなってしまうのです。
重くてコンビにまで運ぶのはツラいならば、宅急便の集荷(手数料100円)をお願いするのも手です。ゆうパックよりも送料は高くなってしまいますが、運び出す労力を考えると自宅まで取りに来てもらった方が安心です。
サイズの大きいものを送るにはどれがいい?
オススメ:ゆうゆうメルカリ便のゆうパック(770~1900円)
らくらくメルカリ便の宅急便(750~1700円)
荷物のサイズを測ってみたら、ちょっと大きいなと思うような場合には、宅急便かゆうパックになります。荷物が軽めならば、どちらでも送料は変わりません。宅急便とゆうパックでは対応サイズに違いがあります。宅急便は160サイズが、ゆうパックは170サイズが最大サイズになっています。もし160サイズを超えてしまっても、170サイズに収まればゆうパックを使うことになります。
コンパクトなものを送るにはどれがいい?
オススメ:らくらくメルカリ便の宅急便コンパクト(520円、専用ボック込み。以下同)
ゆうゆうメルカリ便の「ゆうパケットプラス」(520円、専用ボックス込み)
らくらくメルカリ便のネコポス(210円)
ゆうゆうメルカリ便のゆうパケット(230円)
ゆうゆうメルカリ便のゆうパケットポスト(215円。ただし専用の梱包材や発送用シールが必要)
比較的小さくて軽い物を送るときには、宅急便コンパクトかネコポス、ゆうパケット、ゆうパケットポスト、ゆうパケットプラスになります。宅急便コンパクトやゆうパケットプラスは専用のボックスに入ればよいので、厚みがある商品におすすめ。ネコポスやゆうパケット、ゆうパケットポストは厚みが出なければいいので、本やDVDなどは難なく送れます。春夏用の薄めの衣類には適していますが、秋冬用ではサイズオーバーになる可能性大です。
配達時間帯の指定をするならどれがいい?
オススメ:らくらくメルカリ便の宅急便コンパクト(520円)
らくらくメルカリ便の宅急便(750~1700円)
購入者から配達時間帯の指定をお願いされた場合には、らくらくメルカリ便の宅急便コンパクトか宅急便を使うことになります。らくらくメルカリ便でも、ネコポスでは指定はできません。また、ゆうゆうメルカリ便も時間指定ができないのです。
ただし、時間帯の指定の希望があっても、料金が問題になります。もし、ゆうゆうメルカリ便のゆうパケット(230円)で送るつもりだったのに、配達時間帯の指定の希望を言われてしまうと、宅急便コンパクト(520円)に変更することになります。そうなると、その差額は誰が払うの?という話しになってくるのです。
もちろん、購入者が負担することになるとは思うのですが、ここはちゃんと話し合いをしないといけません。しかも購入されてしまうと、それ以上の金額をもらうことができません。非常に複雑な話になるので、そもそも配送方法を変えないというのが一番安全な方法かもしれません。
着払いで送るには
らくらくメルカリ便、ゆうゆうメルカリ便の両方とも着払いは使えません。出品者が送料を負担する場合のみに使える方法です。もし着払いを使うならば、通常の宅急便やゆうパック、宅急便コンパクト、ゆうメールになります。この場合、メルカリ便の料金よりは高くなるので注意が必要です。【関連記事】メルカリ出品者が着払いで送るときに気を付けたいこと
メルカリ便は料金体系が分かりやすく、しかも安いために、使う頻度が高い配送方法です。さらに、万が一のときの補償もあります。これはメルカリが補償してくれていますが、料金や安全面から考えても、メルカリ便の利用をおすすめします。