4軒巡りで4,000円! 憧れの街、銀座で食べ&飲み歩きの「銀バル」
スペインには、タパスをつまむ”旅に出る”というニュアンスの「tapeo(タペオ)」という言葉があります。1軒のBAR(バル・スペイン語読みで居酒屋)で長居するのではなく、それぞれの看板メニューをつまんで次のバルへはしごする” バル巡り”スタイルを楽しみます。 スペイン料理ガイドとしておすすめなのが、このバル巡りを、憧れの街・銀座で体験できるイベント「銀バル」。お店へ行く前に、まずはチケットを購入。一緒にもらえるパンフレットを見ながら、気になるお店へ行くだけで参加できます。チケットは4枚つづりで4,000円(税込)。チケット1枚で、選べる1ドリンク&1フードを楽しめます。
ハードル高いイメージのある銀座でも、事前に金額がハッキリしているチケット制だから、銀座初心者でも気軽に参加できます。 流行りの街バルとの大きな違いは、スペインバルに特化されているところ。国際パエリアコンクールで入賞した「エルトラゴン」、シェリーの品揃え世界一としてギネスブックにも登録された「しぇりークラブ」など、7店舗のスペインバルが参加。
どの店も、通常でオーダーするよりお得になるこだわりセットをラインナップ。激戦区の銀座、多すぎる選択肢から、満足度の高いチョイスを専門家にガイドしてもらうような安心感があります。 日本ではまだまだ馴染みの薄いタペオですが、やってみると何とも楽しい! 知らないお店にスッと入れる特別感、初めてのお料理やお酒との出会い、スタンプラリーのようなワクワク感、同じく銀バルで参加している人同士で「こちらのお店行きました?」「オススメありますか?」など楽しいコミュニケーションが生まれたり……移動することで、胃袋も肝臓もほどよくこなれるのも嬉しいですね。
ここからは、ガイドの体験コースをご紹介します。
1軒目:スペイン通も通う米料理専門店「アロセリア・ラ・パンサ」
ミシュランガイド・ビブグルマンを連続獲得している、日本初のアロセリア(米料理専門店)「サル・イ・アモール」の姉妹店。15種類以上のパエリアや各地の郷土料理、そして、料理に合わせた豊富なワインが自慢の本格派。銀バルのオリジナルメニューも本格的な味とボリューム感で、店のプライドと気合に圧倒されます。 ■ガイドのチョイス「豚・ウズラ・ウサギの暖かいリエット”モルテルエロ(ペースト)”のピンチョス with CAVA」期待を裏切らない濃厚な旨みと、香ばしく軽やか食感のトーストを一緒に頬張る幸せ。CAVAはシャンパーニュと同じ製法で作られた、スペインのスパークリングワイン。フレッシュな果実味の奥に感じられる力強さは、濃厚なリエットに決して負けることなく、心地よく溶け合います。
2軒目:シェリーの品揃え世界一の店「しぇりークラブ」
シェリーはスペイン南部アンダルシア地方の酒精強化ワイン。しぇりークラブは、世界でも珍しいシェリー専門店として1986年に創業。シェリーの品揃え世界一としてギネスブックにも登録され、タパスとのマリアージュを楽しめるお店です。 ■ガイドのチョイス「ルサ・ポテトサラダ with アモンティリャード」最小限の味付けで素材の味わいを引き立てた、素朴な味わいのポテトサラダ。アモンティリャード(琥珀色のドライシェリー)の芳醇な風味がプラスされ、何とも言えないマリアージュマジックに酔いしれます。一緒に写っているのは、同席した記者のチョイス「イワシの酢漬け with マンサニージャ(軽やかなドライシェリー)」で、こちらの組み合わせも文句なく美味。セットドリンクのシェリーは10種類あるので、お店の方に相談しながら選ぶ楽しみも堪能できます。
3軒目:大人の自尊心をくすぐる銀座の隠れ家「マルコナ」
スペイン国旗を掲げられた階段を上がると現れる扉。中を覗き見できないエントランスは、日常と非日常の境目のようにも見えます。銀座の隠れ家……大人の女性はこういう店を知っている、それだけで自尊心をくすぐられます。 ■ガイドのチョイス「黒豚とイベリコ豚のパテ with 赤ワイン」店構えの雰囲気をいい意味で裏切ってくれる、本格的な料理たち。ガツンとくるパテのボリューム感は、写真からも伝わることでしょう。一緒にいただいた赤ワインも、チケット制のグラスワインで提供される物とは思えないクオリティーに驚かされます。
4軒目:日本で唯一の薪炊きパエリア「エル・トラゴン」
スペインで開催されるパエリアコンクールで入賞した実績もある本格派。日本初、薪で炊くパエリアを食べられるお店です。銀バルでは、パエリア以外の料理にフォーカス。他店を圧倒する2点盛りで、パエリアだけじゃないという自信と余裕を感じさせます。■ガイドのチョイス「ニシンのエスカベッシュ&イカのスパイシーフリット2点盛り with マオウ生ビール」
キリリと爽やかな酸をきかせたエスカベッシュと、ハーブとスパイスをきかせたフリットは、どちらもビールがすすんじゃう仕方ない組み合わせ。シェアNO.1のスペインビール「マオウ」の珍しい生ビールをいただけるのも、これまた嬉しい悲鳴です。
銀バルなら女子のタペオにも安心!
私がこの4軒をタペオしたのは、1軒あたり1時間でトータル4時間ほど。それぞれチケット1枚(おつまみ1品プラスドリンク1杯)をオーダーして、ちょうど1冊使い切りました。「銀バルです」のひと言で、どの店も親しみやすいスタッフさんが笑顔で対応してくださり、オシャレすぎないカジュアルさでとても居心地よい雰囲気でした。開催回を重ねるごとに新たなお店が仲間入りしているので、これからがますます楽しみです。
世界のどこよりも、美味しい物が集まってくる東京ならではのお楽しみ。銀座の中央通りから、ちょっとだけスペインっ子たちをマネして、お気に入りを探す旅に出かけてみませんか?
■銀バル~中央通りから始まるスペインの旅~
- 開催期間:年に2~3回、それぞれ1週間ほどの開催
- 問い合わせ:日西架け橋協会(03-5772-5157)