「Yahoo!オークション」と「メルカリ」の違いを徹底比較!
使わなくなったものを売るとなった場合、売る場所としてはメルカリなどのフリマアプリ、Yahoo!オークションなどのネットオークションがあります。この2つのシステム的な違いは、Yahoo!オークションは基本的にはスタート価格よりも落札価格が上がるけれど、メルカリは提示されている価格で即購入ができるという点です。ただし、Yahoo!オークションには即購入ができる即決価格がありますし、フリマ形式で出品されている商品もたくさんあります。メルカリに関しては、提示されている価格で即購入できるものの、出品者と購入希望者の間で値下げ交渉が盛んに行われています。そのため、最初の価格よりも若干安い価格で販売することになるケースも少なくりません。
ネットオークション歴20年、フリマアプリ歴10年の筆者が、メルカリとYahoo!オークションをどんな基準で使い分けるのか、2つのサービスを徹底比較してみました。
<目次>
メルカリとYahoo!オークションの市場規模
現在、メルカリとYahoo!オークションはどのくらいの市場規模なのでしょうか。Yahoo!オークションの2022年度通期の取扱高実績は9860億円、常時出品数が8878万点です。
参考:Yahoo!オークションについて
メルカリは2013年7月2日にサービスを開始していて、約1年で1日の流通額が1億円を突破し、さらに2年半後には10億円を超える、ものすごい成長を遂げています。2024年4月には月間利用者数が2300万人とされていて、日本のフリマアプリの中では圧倒的な市場規模となりました。
メルカリとYahoo!オークションのユーザーの違い
Yahoo!オークションのユーザーは30~40代の男性が多く、メルカリは20~30代の女性が多いといわれています。この違いから、売りやすい商品にも違いが見られます。もちろん、どちらも非常に雑多な感じで、出品禁止物以外ならば出品することが可能なのですが、Yahoo!オークションは男性向け、メルカリは女性向け商品が目に留まります。 特にYahoo!オークションはマニアやコレクターが多い市場でもあります。そのためコアなファンがいるような、コレクター向けの商品も多数出品されています。メルカリとYahoo!オークションの手数料はほぼ同じ
Yahoo!オークションとメルカリで気になるのが手数料です。Yahoo!オークションはLYPプレミアム会員になると月額508円(税込)かかりますが、落札されたときのシステム手数料は8.8%です(プレミアム会員でない場合は10%)。ただし、特定カテゴリを除き6月4日からは一律10%になるので、メルカリの販売手数料と同じになります。メルカリは月額の会費はありません。参考:Yahoo!オークション落札システム利用料の改定と新施策・特典のお知らせ
手数料に関しては、「メルカリの手数料はいくら?高い?ヤフオクとの比較」の記事でご確認を!
Yahoo!オークションで商品を落札した後は、Yahoo!かんたん決済で支払いをします。Yahoo!オークションの場合、この方法しかありません(特定カテゴリの自動車、オートバイ > 中古車・新車に場合には、これ以外の支払い方法を設定することも可能です)。
落札者はPayPay残高払いやクレジットカード、銀行振込、コンビニから現金で支払うなど、いくつかの方法を利用できます。「PayPay銀行支払い」で支払う場合、振込手数料は必要ありませんが、「銀行振込(ATM、銀行窓口での支払い)」で支払う場合は、金融機関の定める振込手数料が必要です。コンビニ支払いの場合は手数料が100円(税込)かかります。
メルカリでは主に売上金支払い(メルペイ残高支払い)、クレジットカードの支払いなら無料、キャリア決済や、コンビニ決済、ATM支払いは支払い額によって手数料が異なり、以下のようになっています。
~5000円:手数料100円
5001~1万円:手数料200円
1万1~2万円:手数料300円
2万1~3万円:手数料500円
3万1~4万円:手数料700円
4万1円~:手数料880円
メルカリの支払い方法と手数料は「メルカリの支払い方法の種類と比較!手数料に要注意」の記事でも紹介しています。
メルカリとYahoo!オークションの両方に出品することはできない
物を売るなら、できるだけ高く、そして早く売りたいと思うはず。だったらYahoo!オークションとメルカリの両方に出品すればいいのでは?と思ってしまいます。でも、残念ながら1つの商品を同時に両方のサイトに出品することはできません。メルカリとYahoo!オークションの両方の規約に二重出品を禁止する文面があるのです。 もし両方のサイトに出品するのであれば、タイミングをずらさないといけません。たとえば、まずはメルカリに出品をしてみて、なかなか売れないので出品を取り消す。その後で、Yahoo!オークションに出品するという流れです。メルカリのとYahoo!オークション使い分けのポイント
メルカリとYahoo!オークションに同時に出品しないことを前提として、ではどうやってこの2つのサービスを使い分ければよいのでしょうか。いくつか判断のポイントをまとめました。■出品禁止物かどうか
Yahoo!オークションとメルカリには、それぞれ出品禁止物がありますが、実は微妙に違う点もあります。
たとえば、商品券やギフト券です。メルカリではこれらは出品禁止物となっていますが、Yahoo!オークションでは出品が可能です。他にもメルカリでは生体は全部NGですが、Yahoo!オークションでは「ほ乳類」「鳥類」「はちゅう類」以外であれば原則としてOKです。
ただし、生き物に関しては色々な条約があるので、出品前には必ず確認が必要です。
Yahoo!オークションの出品禁止物は「Yahoo!オークションガイドライン細則」で確認ができます。
■相場がわからない物はYahoo!オークション
過去の取引を見たときに、同じような出品物がなく相場がわからないときもあります。あとは「まとめ売り」です。筆者もよくまとめ売りをするのですが、数や種類によって内容が変わることもあって、相場が読みにくいのです。そんなときには、安い価格でスタートができて、欲しい人が価格を上げていってくれるYahoo!オークションを使っています。
またYahoo!オークションの最低出品価格は1円ですから、送料さえ負担してくれればいくらでもOKという商品ではYahoo!オークションの方がおすすめです。
■クーポンがあるかどうか(購入の場合)
購入する場合でも、どちらで買うかはとても重要です。物によっては、かなり金額が違っていますし、送料を負担するかどうかも違います。まずは、両方のサイトで調べてみて、明らかに安いとわかれば、そちらで買います。
でも、値段にほとんど差がない場合、筆者はクーポンで決めることもあります。
例えば2024年4月11日の時点では、Yahoo!オークションには「ゾロ目の日」のクーポンがありました。
同じタイミングで、メルカリの方ではクーポンがありません。とはいえ、ユーザーによって配布されるクーポンに違いが出ることもあるので、もしかしたらYahoo!オークションよりもお得なクーポンがメルカリで発行されているユーザーもいるかもしれません。
匿名配送はどちらでも使える
配送で匿名配送が利用できるのは、メルカリもYahoo!オークションも同じです。ただ料金や対応サイズに違いが出ています。■Yahoo!オークションのおてがる配送(ヤマト運輸)の場合(送料出品者負担)
ネコポス:200円(出品者負担)
宅急便コンパクト:450円(専用BOXが別途必要)
宅急便
60サイズ:750円
80サイズ:850円
100サイズ:1050円
120サイズ:1200円
140サイズ:1400円
160サイズ:1700円
180サイズ:2100円
200サイズ:2500円
■メルカリ便のらくらくメルカリ便の場合
ネコポス:210円
宅急便コンパクト:450円(専用BOXが必要)
宅急便
60サイズ:750円
80サイズ:850円
100サイズ:1050円
120サイズ:1200円
140サイズ:14500円
160サイズ:1700円
180サイズ:2100円
200サイズ:2500円
■Yahoo!オークションのおてがる配送(日本郵便)の場合(送料出品者負担)
ゆうパケット:205円
ゆうパケットポスト:200円
ゆうパケットポストmini:150円(専用封筒が必要)
ゆうパケットプラス:380円(専用BOXが必要)
ゆうパック
60サイズ:750円
80サイズ:850円
100サイズ:1050円
120サイズ:1200円
140サイズ:1400円
160サイズ:1700円
170サイズ:1900円
■メルカリのゆうゆうメルカリ便の場合
ゆうパケット:230円
ゆうパケットポスト:215円
ゆうパケットポストmini:160円(専用封筒が必要)
ゆうパケットプラス:455円(専用BOXが必要)
ゆうパック
60サイズ:770円
80サイズ:870円
100サイズ:1070円
120サイズ:1200円
140サイズ:1450円
160サイズ:1700円
170サイズ:1900円
ヤマト運輸の宅急便の場合には、メルカリとYahoo!オークションでは対応できるサイズに違いがあります。
またメルカリには「メルカリエコ便」という発送方法があります。3辺の合計が100cm以内の荷物を、一律730円で送れる方法です。スマリボックスから送り、置き配で届きます。
落札者や購入者負担にできるものの……
Yahoo!オークションやメルカリでは、出品時に送料の負担を出品者にするか、落札者・購入者にするか決めていきます。Yahoo!オークションで落札者負担にすると、出品者負担の時と方法はほぼ変わりません。また支払いの時に、送料分を含めた金額での決済になります。メルカリの場合は、購入者負担にすると着払いしかありません。しかもメルカリは出品者負担になっている場合が多いので、落札者負担の着払いはとても敬遠されてしまいます。
Yahoo!オークションは、ヤフオク!の時代、そしてそれより前の「Yahoo!オークション」の時代から落札者負担の文化があったために、今でもそうしている出品者も少なくないので、落札者の抵抗感もメルカリほどはないと思われます。
メルカリとYahoo!オークションではここで紹介したような違いがあり、それに応じて使い分けができます。とはいえ、使い慣れている方がよいという考えもあるので、自分のスタンスで利用していくのがベストですし、長続きさせるコツになってくるでしょう。
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