世界遺産のホイアンの夜をランタンが彩る!ベトナム観光で訪れたい「ランタン祭り」
ベトナム中部ホイアンは、ユネスコ世界遺産に登録された旧市街がある観光都市。日本橋を中心に広がる歴史保護地区には、博物館、旧家、集会所といった名所のほか、雑貨店やレストラン、カフェなども多数並んでいます。日中観光では、これらの名所を見て回ることになりますが、今回紹介するのは夜のホイアン。毎月旧暦の14日に「ランタン祭り」が開催。夜の帳が下りた頃になると、町の人口的な明かりは消え、ランタンやろうそくの小さな明かりだけが旧市街を灯すことになります。カップルや友人同士、子連れファミリーでも楽しめるので、是非足を運んでほしいところ。今回はランタン祭りの概要と観光の注意点などをご紹介します。
毎月旧暦の14日はホイアン「ランタン祭り」
ホイアンのランタン祭りは毎月旧暦の14日に開催されます。旧暦は毎月日付が変わりますので、ランタン祭りを楽しみたい方は、日本にいるうちから観光プランを練っておくことをおすすめします。また、ランタン祭りは満月の日に行うのが昔からの習わし。現在でも著しく月が欠けていたら、延期となる可能性もあります。また、基本は雨天決行ですが、9月~11月の雨季の時期は、台風と併せて洪水となることもあるので、実際開催するかどうかは現地に行ってみないと分かりません。
<2018年8月~12月のランタン祭りの日付>
8月24日、9月23日、10月22日、11月20日、12月20日
<2019年1月~12月のランタン祭りの日付>
1月19日、2月18日、3月19日、4月18日、5月18日、6月16日、7月16日、8月14日、9月12日、10月12日、11月10日、12月9日
ランタン祭りの時間・場所・アクセス方法
ランタン祭りが開催される場所はホイアン旧市街。ホイアンはダナン国際空港からタクシーで40分ほどのところにあります。歴史保護地区と呼ばれる場所は、古き町並みが広がる旧市街の中でもチャンフー通り、バクダン通り、グエンタイホック通りがあるエリア。ナイトマーケットのあるアンホイ橋を渡った先は歴史保護地区から外れるため、深夜営業のレストランやカフェ、モダンな外観のホテルなども見ることができます。ランタン祭りの開催時間はおよそ19時前後から23時頃までとなります。
ランタン祭りの由来と見どころ
ランタン祭りはもともと先祖を敬うための祭り。外国ではフルムーン・フェスティバルと紹介されるように、満月の夜に開催されます。満月に特別な思いを寄せる習慣は中国由来と思われます。 ランタン祭りの日になると、旧市街の管理人が車で一軒ずつお店を回って、蛍光灯の明かりを消すよう指示します。家々は人口的な明かりを消し、カラフルなランタンの明かりだけが店先に灯ります。小さなランタンの明かりが通りの両側に数十、数百メートルと続くその様子は、息を呑むほど美しい光景。ランタン祭りのはじまりです。 ランタン祭りの見どころは幻想的な町並みとランタンの明かりはもちろん、町のいたるところで昔ながらの伝統を垣間見ることができます。旧家を覗いてみると、音楽教室が開かれ子供たちが民謡を歌っていたり、旧市街の広場では伝統のビンゴゲームや舞踊、生演奏なども開催されます。 店頭には線香や果物、偽物のお札などが供えられていますが、こちらは商売繁盛の願い。さらに、お札を焼くことで先祖に届き、先祖が天国でお金に困らないように、といった意味合いもあるようです。日本橋からバクダン通りのアンホイ橋にかけて行われているのが灯篭流し。厚紙の中に灯るろうそくの火を消さないよう、ランタンをゆっくりと棒の先にひっかけて、トゥボン川にそっと流し落とします。お金を払えばボートに乗って、川の真ん中で流すことも可能です。ランタン祭りの混雑状況と注意点
ランタン祭りは毎月非常に多くの観光客でにぎわいます。ベトナム人にとっても特別な日なので、ダナンに住む若者や子連れファミリーもこの日をめがけて訪れます。大通りであるチャンフー通りやグエンタイホック通り、レロイ通りなどは混雑していても普通に人は流れています。しかし、灯篭流しができる日本橋からアンホイ橋周辺にかけては、人込みをかきわけて歩かなければならないほど。この雑踏に紛れてスリも多発します。雑貨店で買える安物のポーチは紐が簡単に千切れてしまうので、たすき掛けすると危険です。また、財布をズボンに入れておくのも要注意。スリ犯は巧にズボンから貴重品を引き抜きますので、ズボンに手をやるまで気づくこともできません。大金は持っていかないようにするとともに、財布はズボンやポーチに入れるのではなく、ポシェットやメッセンジャーバッグなどにしまい、さらにバッグを服の下に隠すといいでしょう。ランタン祭りは普段のホイアンとはまた違った雰囲気を楽しめます。日中はダナンでホテルライフやビーチを楽しんだり、ミーソン遺跡を見学するなどして、夜になったらホイアンへ向かい、ランタン祭りを楽しむプランはいかがでしょうか。