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スーツケースのサイズの測り方と日数に合った選び方

海外旅行に欠かせないスーツケース。デザインもですがサイズ選びも迷いますよね。エアラインのサイズ指定に沿ったスーツケースを選ぶにはどこを測ればいいのか?日数に合ったスーツケースの容量とは?国内線、国際線の機内持ち込みサイズは?無料受託手荷物のサイズは?お土産スペースはどう考える?などサイズを基準にした選び方を紹介します。

三田村 蕗子

執筆者:三田村 蕗子

航空券・飛行機ガイド

スーツケースのサイズはどう選ぶ?

スーツケースのサイズ選び

 

スーツケースを新調するとき悩んでしまうのが、サイズや容量の選び方です。何を目安に選んだらいいのか。何を基準にすればいいのか。サイズや容量、日数に合った選び方をご紹介します。

<目次>

スーツケースのサイズの測り方!外寸と総外寸の違い

無料で預ける手荷物(無料受託手荷物)はエアラインごとにサイズが明確に定められています。例えば、ANAの国際線では無料で預け入れるする荷物については、3辺の和が158cm以下となっています。

では、このサイズとはスーツケースのどの部分の長さを指しているのでしょうか?スーツケースの内側部分なのか、それとも外側のサイズなのか。ハンドル部分やキャスターは入るのでしょうか?
ハンドル部分

ハンドル部分も総外寸に含まれます

エアラインが指定している数字は装外寸を指します。外寸といった場合にはキャスターやハンドル部分は含まれませんが、総外寸はすべてを含んだ数字。スーツケースとの一番外側の部分の「高さ」と「幅」と「奥行き」を足した合計です。

ただし、ハンドル部は伸ばしたときのサイズではなく、プルハンドル(一番小さく収納したとき)のサイズです。

「高さ」はスーツケースを手で押すときに使うトップのハンドル部の出っ張りから、キャスターの接地部分までの数字。「幅」には、スーツケースの横についているサイドハンドルの取っ手部分も含まれます。「奥行き」とは手前から奥にかけての寸法のことですが、荷物を詰めてスーツケースが膨らんでいる状態の場合、一番膨らんでいるところから計測します。

国際線の無料受託手荷物のサイズ

サイズの基準

エアラインによってサイズの基準は違うので要チェック

無料で預け入れられる荷物のサイズはエアラインによって異なり、多くのエアラインでは、先ほどのANAのように「三辺の和が158cm以内」という数字を採用しています。

ただし、この数字が絶対ということではありません。例えば、同じ日本のエアラインでもANAの場合は158cm以内ですが、JALは203cmとなっています。スーツケースを新しく購入する場合には、自分がよく利用するエアラインが指定する数字をチェックした上で選ぶことをおすすめします。

国際線の機内持ち込み手荷物のサイズ

機内持ち込み手荷物サイズ

機内持ち込み荷物は三辺の和が115cm以内が一般的

国際線で機内に荷物を持ち込む場合、ほとんどのエアラインでは「3辺の和が115cm」かつ、「3辺それぞれの長さ55cm×40cm×25c以内」という基準です。重さはエアラインによって異なりますが、7kg~10kgが一般的。

三辺の和ばかりに加えて、「高さ」「幅」「奥行き」のそれぞれが基準を満たしていなければならないこと、重量も制限されることにも留意してください。ガイドの個人的な経験では、日本のエアラインはこうした基準値に厳格です。日本から搭乗する場合には、基準を満たしたスーツケースを用意した方が間違いありません。

LCCの場合はもっと厳格です。「三辺の和が115cm以内」と定めているところが大半ですが、それぞれの辺の数字は微妙に異なります。

例えばピーチでは、「55cm×40cm×25cm」ですが、ジェットスターは「56cm×36cm×23cm」です。重さ制限もピーチは10kgなのに対して、ジェットスターは7kg。春秋航空に至っては5kgです。

LCCではサイズを超過していると料金を徴収されるので、サイズを厳守するのが一番。余裕を持ったスーツケース選びが欠かせません。

有料受託手荷物のサイズの目安

有料受託手荷物のサイズ

機種によっても異なる有料受託手荷物のサイズ

無料ではなくお金を出して有料で預け入れる荷物についても、サイズや重さがエアラインごとに基準が設けられています。例えば、ANAでは「三辺の和が292cm以内」、「重さが45kg以内」の数字を超えるともう預かってもらえません。有料ならどんな荷物でも受託可能というわけではないのです。

また、利用する飛行機の機種によっては「292cm以内」であっても預かってもらえるとは限りません。飛行機が小さい場合、制限がかかるのです。

ANAの場合、ボーイング787-9やボーイング787-8では有料受託手荷物のサイズは「三辺の和が250cm以下」。DH8になると「180cm以下」と制限されています。大きな荷物を短距離の国際線のフライトに持ち込む場合には、機種を確認した方が確実でしょう。

LCCはどうでしょうか。LCCの場合、受託手荷物は基本的に無料で預けられる荷物はなく、すべて有料です。サイズはエアラインによってまちまちですが、ピーチの場合、1個の大きさは「3辺の和が203cm以内」。重さは「20kg以下」と定められています。20kgを超えると(最大32kgまで)、受託手荷物料金に加えてさらに超過手荷物料金が発生するので要注意。

エアアジアの基準は、「119cmx119cmx81cm以内」。重さは「32kg以下」。かなり大きなスーツケースまで預けられますが、料金が高くつくことは覚悟した方がいいでしょう。羽田ークアラルンプールの便では、一番安い予約時に購入しても30kgで5900円かかります。

LCCは「重さは金なり」と心しましょう。

容量にも気を配ろう

スーツケース選びでは、サイズはもちろんですが容量にも注意が必要です。

容量が大きなスーツケースというのは、それだけたくさん中にモノが詰められるということ。同じサイズであっても容量が異なるスーツケースはたくさんあります。素材の厚みや重さ、内部の構造などによっても容量は変わってくるので、スーツケースを選ぶ際には必ず容量もチェックしましょう。容量が多ければ、土産物のスペースも確保できますよ。

目安としては1泊だいたい10リットル。2泊3日や3泊4日の旅行の場合には40リットル前後の、1週間の旅行であれば60リットル前後のスーツケースを選ぶと無理なく荷物を詰められます。

10日、あるいはもっと長期間の旅行であれば80リットル以上のスーツケースが理想的ですが、ガイドの場合、2週間の旅行でも60リットルのスーツケースで旅立ちます。

その方がこまわりが効くためと、いつもあまり大きなお土産を買わないためですが、旅行先でお土産物をしっかり買いたいという方は容量の大きなサイズのスーツケースを選び、お土産スペースを最初から確保しておくといいでしょう。

家族旅行でのスーツケースの選び方

家族旅行のスーツケース

家族旅行のスーツケース選びは難しい!?

家族で海外旅行に出かける場合、各自(成人)が大きなスーツケースを持つという選択ももちろん「あり」ですが、行きは各自が最小限の荷物で旅立ち、お土産物などが増えたとき用に折りたたみ式の軽量ボストンバッグを持っていくという方法も便利です。

ガイドの場合、小さめのスーツケースで旅行に出かけ、もしものときに備えて軽くて簡単に降りためるポケッタブルなボストンバッグを必ず持参しています。

友人同士の旅行の場合には、それぞれが最適と思うサイズのスーツケースを選ぶのが一番。友人だからといってスーツケースに相手の荷物を預かったり、預けられたりという煩雑な手間は避け、各自が自分の持ち物やお土産物を想定した上でスーツケースを選びましょう。

スーツケース選び

ストレスのないスーツケース選びを心がけたい


いずれにしても、航空会社に預け入れするときやスーツケースをパッキングするときに、「もう少し小さななものを選べばよかった」とか「もっと容量の大きなスーツケースを買えばよかった」と後悔しないように、サイズや容量をじゅうぶん考慮した上でスーツケースを選ぶことをおすすめします。

スーツケースで旅行中にストレスが生まれてしまっては元も子もありません。ストレスフリーのスーツケース選びを心がけてみてくださいね。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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