どんな老後を送りたいのかをしっかりとイメージしてみましょう。お金とやり甲斐、自分と家族。それぞれの関わりによって、得られる感情や豊かさには違いが出てきます。
目的のない転職は老後貧乏の始まり
「キャリアップの転職」というと一見するとよさそうなのですが、問題なのは退職金のこと。退職金は勤務年数に比例して増えていきますので、現役時代に無目的な転職を繰り返していると、定年退職時に得られる退職金は少なくなってしまい、お金持ち老後は遠のいてしまいます。退職金がない会社もありますが、たとえば転職回数が多いと、お金に困る事態も増えます。会社が嫌で一回仕事を辞めたけれども、次の勤務先が見つからない、就職先が見つかるまでに時間がかかるとなると、失業保険が受給できるまでは貯蓄を切り崩して生活していかなければならないこともあります。これでは資産は目減りするばかりです。
「この仕事をやりたい」という転職はよいと思いますが、自分のやりたい仕事が分からない、漠然と会社に不満がある、などの場合であれば、お金持ち老後に繋がると割り切って今の会社で働く方がよいかもしれません。
一生働くという選択肢もアリ?
「俺はコレで勝負だ!」というモノ・コトがあれば、その仕事を一生続けて収入を得るというのもいいですね。高齢者が働く=貧乏というイメージを抱く人もいますが、やり甲斐のあること・好きなことを続けられるというのは、真の豊かさの象徴でもあるのです。定年退職後に趣味で稼ぐというのもいいですね。本当のお金持ちというのは、ただ働くだけでなく、遊ぶことにも力を注いでいます。たとえば趣味の釣りの知識を活かしてガイドをする、地域の文化を訪日外国人に広めるなどもよいのではないでしょうか?
自分の好きなことのなかに一生続けられそうなモノがあったら、チャンスですよ。
「相続財産は貰う」ことも検討する
自分は長男じゃないから、嫁いだ身だからと、本来、親から譲り受けられる財産を放棄する人がいます。もちろん放棄するのは自由なのですが、実際に受けた相談の中には、父親・母親の相続時に貰わなかったから、今回は他の兄弟姉妹よりも多く欲しい。相続時に何も貰っていないから、兄弟姉妹からお金を貰えないかなどの相談に何度か遭遇しています。お金がありすぎて困ることはありません。貰えるものは貰って、それでも要らないと感じるのなら、後から兄弟姉妹に譲っても遅くはありません。もちろんその場合には贈与税がかかるケースはありますが、年齢を重ねてから余計なトラブルを起こさずに済みます。
相続が発生したときにはその時の気分だけでなく、年齢を重ねたときの自分をイメージし、相続は放棄するのかしないのかを慎重に考えることが必要です。
金融知識を身につける
何と言っても、老後は自分でしっかりと準備したいもの。そのためには金融に関する知識を身につけておくことは必須になるのではないでしょうか?株式投資、投資信託、FX投資、外貨などの金融知識とともに、どのように運用するのか、どのようなスタイルで運用するのが向いているのかを知っておきましょう。そのためには、できるだけ若いうちから少しずつでもいいので、運用の軍資金となる種銭を貯めておくことが必要です。
若い20代のときは1カ月1000円だって構いません。まずは貯める習慣を身につけて、その間に金融知識を身につける。ある程度お金がまとまったら運用を始めるというステップで進んでみてはいかがですか? とはいえ、あくまでもこの場合は老後資金。リスク性のある金融商品への投資は、控えめにした方がよいでしょう。
どんな老後を送りたいかイメージしよう
お金に困らないことはとても大切なことなのですが、あわせて考えて欲しいのが、どのような老後を迎えたいのかということです。自由に使えるだけのお金や財産を所有して家族と一緒に海外で暮らす、地方へIターンして田舎暮らしを堪能する、将来に備えて有料老人ホームに入所するなど、考えは人それぞれです。実際に充分なお金を持っていても、どうしていいのか分からず、たくさんの財産を遺して亡くなってしまった人もいます。そうならないためにも、目標や夢は具体的にイメージしなければなりません。
イメージングは目標実現の手助けをすると言われています。お金持ち老後はこうして過ごすという確固たるイメージとともに、それに向かっていくマインドを持ち、進んでいきましょう。
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