父親の入園・入学式の服装……ジャケパンやネクタイは?
TPO(Time/Place/Opportunity)という言葉の通り、行く場所によって着る服の最適解は変わります。式典という性質上、正装が求められると思われがちですが、正装の解釈は人それぞれです。
たとえば、入園・入学式に冠婚葬祭の黒い略礼服では行き過ぎかもしれません。結婚式の挨拶同様、立場によって着る服装が変わります。では、ご子息を入園・入学させる父兄という立場として、どんな装いが良いのでしょうか?
私は、のべ4,000人を超えるビジネスマンの買い物に同行し、また、自身も保護者として入園式を経験してきました。そんなガイドである私が「入園・入学に最適なコーディネート」についてお伝えします。
普段着以上、フォーマル未満!
誤解されがちですが、式典ではフォーマルであることが求められる訳ではなく、その場にいる人への敬意が求められます。その敬意を服装で表現すること、これが「ドレスコードの本質」です。入園・入学式では、お世話になる学校関係者や同級生の父兄に対する敬意をどのように示すのでしょうか?
民俗学者である柳田國男が見出した日本人の伝統的な世界観「ハレとケ」という考え方があります。非日常である「ハレ」に対して、日常である「ケ」。ハレの日である入園・入学式を考えたとき、普段着でいくという選択肢は絶対にあり得ません。
最低限ジャケットを着用すること。ただし、「どんなジャケットを選ぶのか?」、これがもっとも重要です。特に、普段スーツを着ているからといって、そのスーツ・ネクタイをそのまま活かすことが正解ではないかもしれません。
式典に相応しいジャケット・ネクタイの基準
普段、ビジネススーツを着ている方にとって、普段のスーツに普段のネクタイを合わせることは、スーツであってもハレとは言えないからです。この場合、アクセントとして華やかなネクタイをワンポイントにしてみてはいかがでしょうか?
カラフルな赤・ピンク・水色・ブルーの中で、ビビット・ブライト・ライトな明るさと鮮やかさを持ち合わせたネクタイがお薦め! 門出を祝う式典だからこそ、これらの明るいネクタイが式典の彩りとして相応しいからです。
一方、普段ジャケットを着用する機会がない方は、ジャケットに合わせるパンツに注目しましょう! 上下同一のスーツではなく、上下生地が異なるジャケパンならば、合わせるパンツが重要だからです。コットン素材のジーンズ・チノパンではなく、ウール素材のスラックスに革靴を合わせたいところです。
ジャケットを着るということは、ただ羽織ればよいのではなく、全身のバランスを取るため合わせるアイテムが重要になります。また、ジャケパンであってもネクタイを絞めましょう。
ジャケパンにネクタイを!
スーツにネクタイを絞めることは容易に思いつくかもしれません。では、ジャケパンの場合、どうでしょうか? 実は、ジャケパンであってもネクタイを絞めることは可能です。このとき、ネクタイの質感が大きく変わるということに注目してください。
一般的なネクタイはシルクで織られツルッとした素材感ですが、上下生地が異なるジャケパンではザラッとした質感のネクタイがバランス良いと言われています。光沢を重視するスーツではネクタイも同様に光沢が求められますが、質感を重視するジャケパンではツルッとした光沢あるネクタイはむしろバランスを取りづらいリスクが高いのです。
同じシルク素材であっても、織り方によってザラッとした質感のネクタイ、また、この季節であれば麻(リネン)・綿(コットン)が混ざったネクタイがジャケパンに合います。
ジャケットを着るという選択をしたとき、実は、合わせるスラックス・ネクタイ・靴が重要になります。借りてきたジャケットに見えないよう「質感のバランス」に気を付けながら、ご子息のハレの姿を見届けましょう。
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