「八屋(はちや)」は伝統的かつモダンな雰囲気の日本茶カフェ
近年急激に増えてきている"日本茶スタンドカフェ"という業態。普段、日本茶にあまり馴染みのない方も気軽に利用できる「日本茶との接点の場」でもあります。日本茶スタンドカフェ「八屋(はちや)」(東京・千駄ヶ谷)は、不動産投資支援事業を展開する株式会社フェイスネットワークが運営。今回は1号店である千駄ヶ谷店をご紹介します。
店内は、本来の日本文化の姿を現代にマッチさせた内装が印象的で、壁に施されたオリジナルの「白波」文様もインパクトがあります。
浮世絵を思わせる壁はインスタ映えもバッチリですね。和のかっこよさを再認識させてくれます。
棚にはお茶にまつわる器がさりげなく並んでいます。
器はディスプレイで販売はしておりませんが「日本文化の美しさを知ってほしい」とのことで展示されており、どれもセンスがよく伝統工芸品や陶芸作家作の本物志向のモダンで美しい茶器ばかりです。日本を訪れる外国人観光客、感度の高い若い人たち、2020年の東京オリンピックを意識しており、「八屋」が現代の人々にとって日本茶をはじめとする日本文化への興味のきっかけになることを願っているのだそうです。
さて、気になるお茶の種類や味わいは……?
抹茶ではなく、煎茶ラテ!
抹茶ラテは馴染みがありますが、八屋のラテは「煎茶ラテ」という珍しいもの。静岡のお煎茶を抹茶並みの細かさに粉末化して、ミルクと混ぜ合わせ、茶筅(ちゃせん)でお抹茶を点てるように作っています。
茶筅とは、抹茶にお湯を加え茶碗の中でかき回して均一に分散させるための竹製の道具です。
甘みはお砂糖ではなく和三盆糖を使用、という点にもこだわりが詰まっています。オーダーが入ってから一杯一杯丁寧につくってくれるのも嬉しい。その様子を眺めながら「待つ」のも、日本茶の楽しみのひとつです。
「フルーツ入り煎茶ソーダ」が新感覚!
お店で手作りする「フルーツ入り煎茶ソーダ」は、煎茶のジュレと季節の果物がゴロゴロ入った新感覚の飲みもの!果物は贅沢にもフレッシュフルーツを使用しています。フルーツの種類は季節によって異なりますがこのときは、ザクロ、レモン、ぶどうが2種類も入っていました。
メインとなる茶葉は、静岡牧之原にある「カネ十農園」(カネジュウ)の深蒸し煎茶をお湯で抽出してから冷やし、炭酸とよく混ぜて作ります。
深蒸し煎茶とは、普通煎茶(浅蒸し煎茶)に比べ生葉の蒸し時間を2~3倍長くしてつくられたお茶のことです。蒸し時間を長くすることによって渋みや苦味が抑えられ、まろやかな味わいになる特徴があります。
「深蒸し茶+炭酸+フルーツ+ジュレ」という意外な組み合わせですが、レモンの酸味によって爽やかさが増し、ぶどうの甘さ、ザクロのツブツブ感がアクセントになっていて煎茶の味を生かしながらも、さっぱりとした飲み口でこれまでにない味わい。煎茶ジュレがカップの底に入っているので、よく混ぜてからいただきます。飲みすすめていくうちに、何層にも変化するお茶の味わいが楽しい。
煎茶スムージーには、白あんで甘みをプラス
他のメニューでは煎茶スムージー、ほうじ茶スムージー、抹茶スムージーもおすすめです。ヨーグルトかな?ミルクかな?とイメージしていたら、なんと「白あん」を使って甘さを出しています。
スムージーというより、和菓子を食べながらお茶を飲む感覚が一緒にいやってくる感じです。上品な甘みとかすかに感じる白餡の舌触りが楽しい。甘いものに目がない方、子供も好きそうな味ですね。
もちろん普通の煎茶、ほうじ茶、玄米茶などもホットとアイスで提供しており、テイクアウト可能です。珈琲もいいけれど、日本茶を片手に東京の街を歩く。そんな光景を目にする機会もこれから増えてくるかもしれません。
DATA
■八屋(はちや)
<千駄ヶ谷店>
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-1-8
営業時間:9:00~19:00
定休日:土曜・日曜・祝日・年末年始
アクセス:原宿駅から徒歩20分・北参道駅から徒歩2分
Yahoo!地図情報
<代官山店>
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-16-9
営業時間:9:00~19:00
定休日:なし(年末年始を除く)
アクセス:代官山駅から徒歩5分
Yahoo!地図情報