蒸し器・せいろを活用しよう!実は手軽で簡単な蒸し料理
蒸し料理はコツさえつかめばとっても簡単。ぜひ蒸し器・せいろを料理に取り入れて
「失敗した」との周りの声を詳しく聞いてみると、うまくいかなかった理由にはいくつかの共通点がありました。それは、蒸し料理の要となる「蒸気」を上手に使えていないこと。
蒸し料理は、簡単に言うと、お湯を沸かした蒸気の熱によって調理する料理です。だから、ある程度の火力が必要となるのですが、火加減が弱く、蒸気がちょろちょろとしか上がらなかったり、そもそも蒸し器・せいろの下のお鍋に入れたお湯の量が少なかったりすると、失敗の原因になります。
また、蒸し器・せいろ内に、蒸気をうまく対流させてあげる必要もあります。しかし、蒸し器いっぱいに素材が並んでいて蒸気の通り道がなかったり、蒸し器の中が気になってしょっちゅうふたを開け閉めしたりしてしまうと、これも上手く蒸せない原因になります。
<蒸し器・せいろの使い方まとめ>
- 蒸気がしっかりあがるくらいの、強めの火力にする
- 蒸し器・せいろの下のお鍋に、お湯を適量入れる
- 蒸し器・せいろいっぱいに、素材を並べない
- しょっちゅうふたを開け閉めしない
憧れの調理道具でもある「中華せいろ」:
おすすめ材質・サイズ・お手入れ方法など
蒸し器・せいろといえば「中華せいろ」を想像する方も多いはず。竹、杉、ひのき製などがあり、サイズも豊富です
せいろと聞くと、上の写真の「中華せいろ」を思い浮かべる人が多いかもしれません。竹、杉、ひのきを使ったものが主流で、木の香りと本格的な見た目が最大の魅力です。
木の香りが気になる人は、一番香りが穏やかな竹製がおすすめです。逆にセイロの香りが好きな人には杉製がおすすめです。見た目が一番美しいのは、繊細な木目のひのき製です。
■おすすめサイズ
サイズバリエーションも豊富なのがうれしいところ。直径15~18cmほどの小さいものなら、野菜や点心を蒸して、そのまま食卓に出すこともできますね。2~3人だと、直径18cmのものを3段、直径21cmのものを2段。4人家族でしたら、直径21~24cmを2段持っておくと、使いやすいと思います。
■お手入れ方法
どの材質であっても、お手入れ方法は変わりません。洗剤は使わずに、お湯と柔らかいスポンジで洗い、しっかり乾燥させてから保管しましょう。自然素材ですが、洗った後にしっかり乾燥させれば、カビの心配はあまりありません。
専用の蒸し布や、クッキングシートを敷いてから素材を乗せるようにすることで、良い状態でより長く使い続けることができます。
■何段まで重ねて使える?
中華点心のお店で高く積まれたせいろ。さて何段まで重ねて使えるのでしょうか。答えは、蒸す素材にもよりますが、3段までは可能です。一番下に火の通りの悪いもの、一番上に火が通りやすいものを重ねると良いですよ。
■中華せいろと和せいろの違い
中華せいろと見た目がよくにている、和せいろもあります。違いを簡単に説明すると、和セイロの方が深さがある、ということです。おこわや根菜、茶碗蒸しなどを蒸すのに適しています。
蒸し器・せいろの選び方:
機能性重視なら、断然「ステンレス」製の蒸し器
金属製の蒸し器は、熱伝導が良いため短時間で蒸し上がります。蒸すものに匂いがつかず、お手入れも簡単です
正方形タイプと丸いタイプがありますが、下に重ねるお鍋のことを考えると、丸形の方が汎用性は高いかと思います。たとえば、以下のような丸型3段・ステンレス製の蒸し器です。
ワコートレーディング「だんらん ステンレス製 ガラス 蓋 付3段 蒸し器 30cm(目皿付)H-4693」(画像はAmazonより:http://amzn.asia/fUSYaq0)
なお、木製との一番の違いは「香り」です。せいろの香りが好きな方には、ステンレス製やアルミ製だと、物足りないかもしれません。ただ、繊細な香りのものやプリンなどのお菓子を蒸すには、香りがしない金属製が良いですよね。油や調味料が染み込み心配もなく、洗剤でゴシゴシ洗えてフキンでさっと拭いてしまえるのも、金属製の良さです。
<金属製(ステンレス製・アルミ製)蒸し器の特徴>
- 蒸し時間が短くて済む
- 蒸すものに、匂いがつかない
- お手入れが簡単
蒸し器・せいろの選び方:
ビジュアル重視なら「ガラス製」の蒸し器
食卓にそのまま出せるタイプで、ガラス製の蒸し器もあります。私も実際使っていますが、蒸したてをそのままテーブルにおけるのは、あらゆる面で便利なのです。出来たてアツアツをすぐに食べられる、お皿に盛りかえるより冷めにくい、洗い物も少なくなる、などなど。ガラスなので、調理中も、中の様子もよくわかりますね。ただ、金属製に比べるとやはり調理時間は少々かかります。
頻繁に蒸し料理をするわけではないし、置き場所も取るし……と、蒸し器のことが気にはなりつつ、なかなか持つまではいかない人も少なくないと思います。そんな方には、以下のようなガラス製の蒸し器がおすすめですよ。
Luminarc(リュミナルク)「VITRO フラム ブルーミング 蒸し器セイロ1段 IH 61116IHB」(画像はAmazonより:http://amzn.asia/5zfSTzj)
<ガラス製蒸し器の特徴>
- 食卓にそのまま出せる(出来たてをすぐ食べられる)
- 調理中に中の様子がわかる
- 金属製よりは、蒸し時間が長い
蒸し器・せいろの選び方:
気軽に使いたいなら「万能蒸し器」か「フラットタイプ」
■万能蒸し器
パール金属「便利小物 万能蒸し器 (折りたたみ足式)C-3784」(画像はAmazonより:http://amzn.asia/4qey1Cf)
これ、私が子供のころからずっと変わらないデザインです。よく、サツマイモや肉まんをよく蒸してもらいました。お鍋のサイズを選ばず、場所も取らない、名前の通り本当に万能です。赤飯やおこわなどのお米料理は、少量なら調理可能かもしれません。一気にたくさん作ったり、茶碗蒸しのように器ごと蒸したり、というのははちょっと難しいですね。
■フラットタイプ
Fissler (フィスラー)「蒸し器 プロコレクション スチームプレート 24cm F-ST-24 64580」(画像はAmazonより:http://amzn.asia/05JG8zS)
最近はこちらのタイプもよく見ます。お鍋の中に置いて使うタイプなので、たっぷりのお湯を沸かして、とはなりません。時間がかかるものは、途中でお湯を足しながら蒸す必要があります。点心や野菜をさっと蒸す・温める程度なら、このタイプでも充分ですね。
蒸し器・せいろのおすすめな使い方・調理方法
■蒸し料理の魅力
蒸し料理の良さは、加熱時間が多少行きすぎても、硬くなったり焦げたりしないこと。蒸気を使って調理するので、火の回りが柔らかく、ふっくらジューシーに仕上がります。素材はなんであっても、「蒸す」と、ワンランク上の上品な味わいになるように思います。
■蒸し器・せいろを使った調理方法
野菜は洗って切って、お肉やお魚には下味をつけて、耐熱皿にのせて、強火で蒸すだけ。蒸気のしっかりあがった蒸し器に入れたら、そのまま時間になるまで置いておけばいいのです。
時間がかかるものは途中お湯が少なくなってないか確認して必要ならお湯を足し、火の通りむらが出るものは、混ぜたり位置を多少ずらしたりしながら、蒸すだけです。
■蒸し器・せいろのおすすめな使い方
あとは、温め直しにもおすすめなのが「蒸す」こと。レンジでチンもいいですが、冷ごはんやお惣菜も器に盛り付けてから蒸すと、レンチンとはくらべものにならないくらいおいしくなります。少々時間はかかりますが、その甲斐ありの、ふっくらとしたおいしさです。
パンも、トースターで焼くのではなく蒸してみると、もっちりふっくらおいしくなりますよ(バケットクロワッサンなど、香ばしさが勝負なパンには不向きです)。どっしり重めのドイツパンなどは、とても風味よく、おいしくいただけますよ。
人気のお鍋ブランドの専用スチーマーもチェック
鋳物素材で、おいしく調理できる「ル・クルーゼ」や「シャスール」用のスチーマーもあります。普段使いのお鍋とセットで、スチーマー(蒸し器)を持っておくのもおすすめですよ。
「ル・クルーゼ」公式オンラインショップ スチーマー紹介ページ
「CHASSEUR(シャスール)」公式オンラインショップ スチーマー紹介ページ
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