冬限定、凛とした北海道の雪の丘の絶景を見てみませんか?
雄大な風景があちらこちらで見られる北海道で、人気を集めている美瑛(びえい)と美馬牛(びばうし)。夏のラベンダーに代表されるカラフルな花が咲く風景や、起伏に富んだ丘が続くパッチワーク模様の景色など見どころがたくさんありますが、冬を迎えるとその雰囲気は一転。どこを見ても雪に覆われたモノクロームの世界が広がり、有名撮影スポットも冬ならではの装いで静けさを取り戻します。
今回はそんな冬限定の美瑛・美馬牛の風景とその楽しみ方についてご紹介します。
<目次>
雪に包まれた丘がいくつも連なる冬の美瑛
美瑛町(Yahoo! 地図情報)は、北海道の地図を見ると真ん中あたりにある街。旭川と富良野の間に位置しています。起伏に富んだ丘が続き、畑が連なるシーンがパッチワークのように見える風景、そして夏にはラベンダーやひまわりなどの花が咲くカラフルな風景を楽しめることから旅する人たちの人気を集めています。「日本で最も美しい村連合」にも加盟している美瑛町は春から秋のグリーンシーズンに多くの人で賑わいますが、冬を迎えると厳しい寒さと共に雪と氷が覆い、静けさを取り戻します。
「北海道の風景」と聞くと広大な大地をイメージする方が多いと思いますが、美瑛は「丘のまち」。雪に包まれた丘がどこまでも続いていく他では見ることができない美瑛ならではの冬の風景です。
美瑛の東側には十勝岳を筆頭として標高2000メートル級の山々が連なる十勝岳連峰があります。天候に恵まれると雪が包む丘の向こうに美しい山並みを見せる十勝岳連峰の姿を望むことができますよ。
美瑛を代表する5つの定番観光スポット
美瑛を代表するシーンの一つが印象的な木々と丘の風景。グリーンシーズンの美瑛では大人気となるパッチワーク模様の丘が連なる風景です。それが冬になると静寂に支配されたモノクロームの世界に、春を心待ちにする木々と丘の風景を見ることができます。ここからは、美瑛で見たい5つの風景をご紹介しましょう。
最初にご紹介するのはケンとメリーの木(Yahoo! 地図情報)。1970年代に車のテレビコマーシャルで登場した高さ30メートルを超すポプラの木で、美瑛の丘めぐりの定番スポットです。
2つ目にご紹介するのはセブンスターの木(Yahoo! 地図情報)。こちらも1970年代にたばこのテレビコマーシャルで登場したカシワの木で、美瑛の丘めぐりの定番スポットとなっています。少し離れた場所から望むと、雪原の中に枝を広げた1本の木の風景が望めます。
セブンスターの木からは、美瑛の丘をぐるっと360度見回すことができます。すぐ近くにあるシラカバ並木の風景も冬ならではの素敵な風景ですね。
3つ目にご紹介するのはマイルドセブンの丘(Yahoo! 地図情報)。こちらも美瑛の丘めぐりの定番スポットで、1970年代にたばこのテレビコマーシャルの背景として登場した場所です。ここではカラマツの防風林が真っ白な丘の上に並ぶ素敵な風景を望めます。
4つ目にご紹介するのは親子の木(Yahoo! 地図情報)。ここは美瑛を旅する人なら必ず立ち寄りたい人気スポットです。
じゃがいも畑の向こうに大きな2本のカシワの木と間にある1本の小さなカシワの木が親子のように見える姿が人気ですが、冬になると何もない雪原の中に親子の木を望むことができます。シンプルだけど、ずっと記憶に残る美しい風景ですね。
5つ目にご紹介するのは北西の丘展望公園(Yahoo! 地図情報)。ここからはパノラマロード側にある新栄の丘などが望めます。見通しが良ければ十勝岳連峰の山並みが見えますし、タイミングがあえば旭川空港に着陸するために高度を落として飛ぶ飛行機の姿を見ることもできますよ。
冬の美馬牛で見たい風景・観光スポット
続いてはJR富良野線で美瑛の隣駅となる美馬牛より。グリーンシーズンには、たくさんの花があふれている展望花畑 四季彩の丘(Yahoo! 地図情報)。冬はもちろんどこを見渡しても雪一色なのですが、丘の上からは見通しに恵まれれば十勝岳連峰の雄大な風景を望むことができます。
数々の美しい写真で美瑛の風景をメディアなどに発信し、美瑛を人気観光地に引き上げた写真家・前田真三氏の写真を展示するギャラリー拓真館(たくしんかん、Yahoo! 地図情報)も美馬牛地区にあります。
拓真館は毎年1月下旬~4月上旬まで閉館しているため、中の見学はできません。ただし周囲の雪の風景は魅力的ですので立ち寄ってみると良いでしょう。
そして美馬牛で良く知られているクリスマスツリーの木(Yahoo! 地図情報)。真っ白な雪原に立つヨーロッパトウヒの木は、まさにクリスマスツリーをイメージできる記憶に残る風景です。
また、美馬牛峠から国道237号線を富良野に向かって走った先にある深山峠(みやまとうげ、Yahoo地図情報)。観覧車は冬季運休していますが、トリックアート美術館の横にある展望スポットからも雪原の向こうに十勝岳連峰の美しい山並みを望むことができますよ。
冬の美瑛・美馬牛を旅する時はどうすればいいの?
美しい風景が楽しめる冬の美瑛と美馬牛ですが、真冬の平均気温は氷点下8~9度前後、最高気温が氷点下となる日も多い厳寒の地でもあります。暖かい服装、雪や氷の上を歩ける靴などは必須ですが、実際に旅する時はどうすればいいのでしょうか。各ポイント同士は距離が離れていることが多く、徒歩での移動は無理。また美瑛町内をまわる路線バスは残念ながらありません。レンタカーでの移動は可能なものの、冬道に対する備えが必須……とハードルはかなり高め。
そんな方には、美瑛駅から観光タクシーの利用(事前予約をおすすめ)や、土曜・日曜・祝日を中心に運行する観光バス「美遊バス」を活用すると効率良くまわることができますね。
セブンスターの木からケンとメリーの木へ向かう道など、美瑛の丘を巡る道の一部は冬季通行止めになります。車でまわる場合は観光案内所「四季の情報館」等で冬季の通行止め情報を入手しましょう(2007年1月撮影)
凛とした美しい冬の風景が楽しめる美瑛と美馬牛をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。旭川空港からも近く、冬しか見ることができない素晴らしい風景を満喫できる美瑛・美馬牛にぜひ出かけてみて下さい。
美瑛・美馬牛へのアクセス
旭川から美瑛への鉄道アクセス、JR富良野線
地図:Yahoo! 地図情報
<飛行機>
旭川空港から富良野行きのふらのバス 快速ラベンダー号に乗車し、美瑛駅バス停下車。旭川空港から約20分。
<鉄道>
札幌駅より特急「カムイ」「ライラック」で旭川へ行き、富良野線の列車で美瑛駅下車。
<車>
道央自動車道 旭川鷹栖インターチェンジから旭川市内を経由して国道237号線で美瑛町へ。丘を巡る道の一部は冬季通行止め区間があるので、道路情報には注意しましょう。また観光スポットに併設された駐車場は除雪されずに使えない所もありますので、車を止める際は十分注意して下さい。
【関連記事】
【関連サイト】
- 美瑛町観光協会
- 日本で最も美しい村連合
- ケンとメリーの木(美瑛町観光協会)
- セブンスターの木(美瑛町観光協会)
- 北西の丘展望公園(美瑛町観光協会)
- 展望花畑 四季彩の丘
- 拓真館(美瑛町観光協会)
- クリスマスツリーの木(上富良野NAVI)
- かみふらの八景 深山峠(上富良野NAVI)
◇「北海道の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで北海道の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。