再婚

50代で結婚した浅野ゆう子さんにみる時代の変化

女優の浅野ゆう子さんが、57歳で結婚をされました。50代というと結婚をイメージしにくいかもしれませんが、実はまだまだ諦める年齢ではありません。社会の変化もありますし、考え方の多様化も結婚を後押ししています。結婚相談所でも50代の成婚が増えてきていることを踏まえて、今回の記事で時代の変化などについて見ていきたいと思います。

佐竹 悦子

執筆者:佐竹 悦子

再婚ガイド

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結婚相談所でも50代の成婚が増えてきている

50代、60代であっても結婚はできる。

50代、60代であっても結婚はできる。

浅野ゆう子さんの結婚が発表されたのは記憶に新しいと思います。メディアではけっこうな騒ぎになりました。その理由としては、浅野さんが女優であることもありますが、やはり年齢が関係していると思います。

浅野さんは57歳で初婚。世間は「57歳でも結婚ができるのか」と驚いたのではないでしょうか。なぜならこの年齢まで独身であれば、そのまま独身を貫くと多くの人は考えるからです。生涯未婚率は現在、男性23%、女性14%と過去最高を記録しています。

ちなみに、生涯未婚率というのは、国立社会保障・人口問題研究所の調査で、「50歳までに一度も結婚をしない人」の割合を表しています。1970年頃から調査が始まっていますが、当時は50歳以上で結婚することはないと考えていたため、50歳で区切っているのだと思われます。

しかし、50歳以上で結婚をした方もけっこういます。芸能人でいえば、星野知子さんは50歳で結婚(1957年10月3日生まれ)、岩崎良美さんも50歳で結婚(1961年6月15日生まれ)、高橋ひとみさんは52歳で結婚(1961年8月23日生まれ)、夏木マリさんは59歳で結婚(1952年5月2日生まれ)です。桃井かおりさんは63歳で結婚(1951年4月8日生まれ)、阿川佐和子さんは63歳で結婚(1953年11月1日生まれ)です。

芸能人の場合はニュースになるので目立ちますが、一般の50代の方も普通に結婚しています。晩婚化と言われて久しいですが、50歳からの結婚を考えることも少なくない時代になってきたのです。


寄り添える人がほしい

浅野ゆう子さんの結婚発表コメントは、多くの独身女性の背中を押したようです。私自身も非常に感動しましたが、このコメントを聞いて結婚相談所にいらっしゃった方もいたほどなのです。

お互いこの年齢で……とも思いましたが、この年齢だからこそ、互いの健康に気遣いつつ、寄り添いながら穏やかに、これからの人生を歩んでいこうと決めました。今後も仕事に誠心誠意取り組み、ますます精進して参ります所存でございます。

浅野さんは女優なので定年はありませんが、会社員の方であれば収入のピークは50歳ごろ。定年が見えてくると、早期退職を考えたり、老後のお金について考えることになり、先が見えるとと同時に将来が心配になってきます。「定年になったらその先をどう生きようか?」と考えると、やはり一人より二人で過ごしたいと思うもの。経済的な面もそうですが、健康面でも不安になってくるのでしょう。どうしても体力の衰えを感じると、不安になり、一人はさみしいと感じるものです。みんな、浅野さんのコメントのように、「この年齢だから寄り添える人が欲しい」と思うのです。


100歳まで生きることが前提

日本では高齢化が進み、特に女性は長生きですから気づいたら100歳まで“生きてしまう”可能性があります。日本には100歳以上のお年寄りが7万人近くいて、その中の9割は女性です。

人生100年とすれば、50歳はまだ半分です。あと50年も残っていることになります。残りの50年をどう生きるのかは自分で決めることになります。

昔と違い、女性が自由に生きられるようになりました。好きな学校に行き、好きな仕事につき、好きな人とお付き合いをし、好きな方と結婚をする。やりたいこと、好きなことに全力で打ち込める環境が整ってきたのです。しかも、そのことを世間が容認しています。

結婚に関しても同じです。「結婚適齢期」という言葉が死語になってから久しく、いつでも結婚できる時代がやってきているのです。

こんな時代だからこそ、自分が100歳になったときに「ああすればよかったこうすればよかった」と人生を後悔するのは寂しいことだと思います。そうならないためにも50歳からでも結婚を考えるのもアリでしょう。


子どもは難しいかもしれない

子どもがいない分、2人の時間をたくさん持てる

子どもがいない分、2人の時間をたくさん持てる


50代での結婚となると、気になるのは子供のことかもしれません。正直なところ、子供を出産するのは難しい年齢だと思います。

でも、子どもがいない分、二人の時間をたくさん持って楽しく生きることはできます。おいしいものを食べたり、好きな音楽を聞いたり、景色の美しいところに行ったり、そんな何気ない日常が実は極上の幸せだと気づくのもこの世代です。

若いときには高学歴だとか高身長だとかに表面的な条件にこだわっていても、50歳になってくるとそれだけにとらわれないようになります。むしろ、今まで誠実に生きてきた、頑張ってきたことが素敵だし、気が合うあなた自身が最高だと思えるようになるのです。


50代の結婚が2倍に。実際にあった56歳女性の結婚

私が経営している結婚相談所は、30~40代の会員がメインではありますが、ここ10年で50~60代の方もたくさん入会していて、10年前と比べると50代の結婚が2倍になりました(弊社比)。

先日も56歳の女性が、成婚退会しました。この方は、仕事に追われているうちに56歳になってしまったとのことです。60歳で定年になるのですが、幸いその後も4~5年は働けるそうです。でも、問題はその後です。65歳からどう生きるのだろうか……と考えてみて、遅まきながら婚活をしようと決意したのです。

初めは結婚相手の条件として高身長高学歴を挙げていましたが、お見合いを重ねるうちに変わっていきました。最終的に、一緒にいても気を張らずに済む、優しく穏やかな人柄で、好きなものが一緒で嫌いなものが似ているということが決め手になって、結婚を決意されました。

日本の高齢化社会を考えれば、今後も50歳以上の結婚は増えていくと思います。長い人生を思えば、50歳だからといって諦める必要はありません。むしろ、この年齢だからこそ自分にあった結婚相手を見極めることができ、最高のパートナーに出会えるのだと思います。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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