2017年の年間リターンは36%

2018年の金融マーケットは、「犬笑う」の格言通り、好調な出足でスタートしました。2017年のデータが出揃いましたので、今回は、昨年の投資成績を総括してみたいと思います。昨年1年間に国際分散投資をしていた場合、年間の上昇率は、36%でした。私が推奨してきたファンドの年間上昇率は、以下の通りです。

  • 日本株:JPM ザ・ジャパンー46%
  • アジア株:アジア製造業ファンドー42%
  • 新興国株:シュローダーエマージング株ー34%
  • 米国株:GSnetWinインターネットー31%
  • 欧州株:フィデリティ欧州株ー27%
この5本の騰落率を足して、5で割ると答えは36%!これが、2017年の国際分散投資を総括する平均リターン です。この事実を基に、3つのことを指摘させてもらいます。まず、アクティブファンドの優位性です。

アクティブはパッシブに勝つ

運用の世界には、パッシブとアクティブがあります。前者はインデックスに投資して、消極的な運用をするケース。後者は、戦略を駆使してインデックスを上回ろうとする積極運用。

まあ、どちらでも、方針を決めて貫けば良いのですが、日本ではパッシブ派が主流です。アクティブ運用に懐疑的で、コストを極端に嫌うからです。しかし、私はパッシブに満足できないアクティブ派。パッシブに勝つアクティブファンドを見つけることが大好きです。2017年の場合は、アクティブファンドが快勝しました。以下に、各市場のインデックスの上昇率を、記載します。

  • 日経平均:21%
  • MSCIアジア株:36%
  • MSCI新興国:34%
  • NYダウ:27%
  • MSCI欧州:23%
  • 平均上昇率:28%

同じ国際分散投資でも、パッシブとアクティブでは、こんな差がつくということ。アクティブファンドにはコストがかかりますが、それを帳消しにするリターン があるということ。日本では、意外と語られない真実です。

好環境でも勝てる人は6割!?

第二に、個人投資家全体との比較です。国際分散投資をしていて、36%も増えた年なら、他の個人投資家も、みな儲かっていたのではないか?残念ながら、昨年の投資成績が黒字だった人は、60%に過ぎません。日経新聞の調査によれば、次の通り。

  • 30%超の黒字は、20%に満たない
  • プラスマイナスゼロの人は、25%もいた
  • マイナスだった人は、8%

マーケットが良くても勝てない人がこんなにいるのは、手法が間違っている、そもそも手法を決めていない。そんな付和雷同型の個人投資家が多いことの証です。軸を持たない投資が、いかにもろいものか痛感しました。人間は外部の環境ばかりを気にしますが、本当に大事なのは、内面の規律と信念なのです。新年から、信念の大切さを、強調させていただきました。

良いものは生き残るという適者生存の原理

最後に、第三の指摘は、投資信託の年齢についてです。最近、あるカリスマ・ファンドマネージャーが「97%の投資信託がダメなこれだけの理由」という本で、こう書いています。

  • 投資信託は長期投資に向かない
  • 古い投信がいいとは限らない

いずれも、表面的な一般論をしりぞけて、新鮮味を打ち出すためのキャッチですから、意外な記述ですが、完璧な真実ではありません。6,000本以上あるといわれる日本籍の投資信託の中から、長期投資に向いているファンドは確実にあります。10年でも、20年でも、持ち続けていて良い投資信託は、間違いなく存在するのです。冒頭にご紹介した、5つの投資信託の設定日と年齢、設定来リターンをご案内します。

  • JPM ザ・ジャパン:1999年12月15日/18年経過/設定来560%
  • アジア製造業ファンド:1996年3月28日/21年経過/設定来866%
  • シュローダーエマージング株:2007年4月27日/10年経過/設定来30%
  • GSnetWinインターネット:1999年11月29日/18年経過/設定来26%
  • フィデリティ欧州株:1996年5月31日/21年経過/設定来162%

もっとも若いファンドで10歳、ほとんどが20歳前後の成熟した歴史を持っています。やはり、ファンド選定の基準として、高いリターンと長い実績は、欠くことのできない決定的要因だと、再確認できた2017年でした。2018年が、皆様にとって、もっと良い年であることを祈っています。

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