副業・複業/副業・複業の基礎知識

サラリーマンの副業で、絶対に知っておくべきこと8つ

副業解禁の流れにより、副業を始めようかと考えるサラリーマンが増えています。いざ始めるとき、あとで無用のトラブルを起こさぬよう、最低でも押さえておくべきポイントがあります。会社員が副業するときに知っておくべき8つのポイントを解説します。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

昨今、副業を解禁する企業が増えてきました。

インターネットの普及などと相まって、誰でも気軽に副業を始められる環境が格段に整ってきたといえるでしょう。「本格的に副業を始めてみようかなあ」と考えている方も多いのではないでしょうか?

ただ、副業といえどもビジネスはビジネス。油断せずにしっかりとした準備が必要です。あとで無用のトラブルを起こさぬよう、しっかりと押さえるべきところは押さえておきましょう。

今回は、サラリーマンが副業で、絶対に知っておくべき8つのポイントを解説します。

1. 時間の使い方

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しっかりとした準備が副業成功のカギ

副業を検討するときに、まず考えたいのは時間の使い方です。

現状の生活、誰でも毎日忙しく過ごしているでしょう。仕事、家事、家族との時間、恋愛、勉強、余暇や旅行、睡眠など。24時間365日、時間は誰にとっても有限です。

今の時間の使い方のうち、どこを削ることができますか?

例えば、効率的に業務をこなすことにより、今よりも本業側の残業を抑えることは可能でしょうか。土日に昼寝していた時間や、ゲームに当てていた時間を副業に使うことができるでしょうか。まずは、そこから考えてみましょう。

2. 家族の理解

本業をフルタイムで働いているとすれば、帰宅後や休みの日が副業の本格的な稼働時間になると思います。

それにより、家族と過ごす時間が減ることもあるでしょう。外食したり、買い物に行ったり、旅行に行ったり。家族と一緒に行動していた時間が少なくなったとき、家族は不満に思いませんか? せっかく進めていたことに、あとでストップが掛からないためにも、よく話し合い、理解してもらってください。

3 .会社との関係

本業として勤める会社との関係も非常に重要です。まずするべきことは、就業規則に副業禁止規定があるかどうか。ないとしても、全面的に認められているのか、副業を容認する条件は何か、人事部に確認してみましょう。

中には「本業もロクにチカラ入れてないのに、副業にチカラ入れるのかよ!」という厳しい評価になる企業風土があるかもしれません。このあたりを慎重に見極めましょう。

副業をしていることを会社に知られたくないのであれば、いわゆる「会社バレ」問題をクリアすることが必要です。例えば、妻などのパートナー、父母、友人などに代表として活動してもらい、自分はそれをサポートする立場に回る方法、ひとまずボランティアとして活動するという方法があります。

4. 経理・税金の申告

「副業なんだから、経理とか税金とか、適当でいいでしょ……」。そんな風に考えていると痛いしっぺ返しが待っています。法律上、申告の義務があるものは当然申告しなければなりませんし、脱税になってしまう可能性もあります。

脱税として罪に問われる可能性があるだけではなく、将来、本格的に起業するときに申告していないことが問題視され、融資が借りられないといった事態も起こります。

副業を始める前に、ガイドのような税理士にきっちりと相談しておくことをお勧めします。無料相談をうまく活用しましょう。

5. 組織・マンパワー・体力

会社員が副業する場合に知っておくべきこと

会社員が副業する場合に知っておくべきこと

ある程度のビジネスを展開しようとしたとき、必ずぶち当たるのがマンパワーの問題です。

例えば、飲食店向けのマッチングサイトを作って運営しようと考えると、消費者側はWebで集客するとしても、飲食店側の勧誘、営業を誰が担当するのかといった問題があります。リアルで地道に営業して回るのは自分はムリだとしたら……。

営業社員を雇用するのか、営業会社を使うのか、代理店制度を構築するのか。それとも、その部分もWebで完結できるのか……。中途半端なビジネスをして副業が終わる場合、多くのケースでこのマンパワーの問題が原因となっています。熟考することをお勧めします。

6. 資金

副業を始めるにあたり、どれだけの資金がかかりますか? 当初かかるお金(設備資金)、毎月かかるコスト(運転資金)を最低でも3ヶ月分くらいは見ておきましょう。

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だけでまかなえないとすれば、日本政策金融公庫(政府系金融機関)などの創業融資を借りることも選択肢の一つです。

以前は副業での融資は非常にハードルが高い傾向がありましたが、働き方改革の流れによる政府の応援で、副業での創業融資も道が開かれています。それ以外にも、国や自治体から補助金をもらえる可能性もあります。

いずれにしても、副業といえども、ビジネスをするからには途中で資金が足りなくなって頓挫することは許されません。お客様、取引先、銀行などいろいろな人に迷惑を掛けるからです。このあたりも一度、専門家の相談を受けて、知恵を拝借することをお勧めします。

7. ノウハウ・経験・強み

副業で成功するには、自分の能力・経験を総動員する必要があります。過去の人生を棚卸してみましょう。今までの仕事で経験してきたこと、自分の属性(性別、年齢など)、スキル、資格、特技、趣味、人脈など。自分には簡単だけど、他の人にとっては難しい。そんなことが見つけられれば最高です。書き出してみましょう。

8. ビジネスモデル

副業に限りませんが、ビジネスで成功するために一番大切なのは、「どんなビジネスモデルなのか」です。

・誰に
・何を
・どのように提供するか

の3つをとことん突き詰めて考えておきましょう。

ある程度、構想が固まったら、事業計画書に書き起こします。少しでも不安や疑問があったら、そこで立ち止まる機会を与えてくれるでしょう。一切の不安や疑問がなくなったらGO! いよいよスタートです。

結局、何のために副業をするのか

いかがでしたか?

副業といえどもやっておくべきこと、知っておくべきことがたくさんあると感じたことでしょう。

大事なのは、「結局、何のために副業をするのか」です。経験や勉強のため? お金のため? 自分のやりたいことを実現する手段として? 将来の本格的な起業の助走期間として?

答えは人それぞれでしょう。いずれにしてもその目的を達成するのに最適な副業のあり方に沿うことが準備の一番大事な軸となります。さあ、検討、準備を始めましょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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