副業・複業

副業禁止の会社でビジネスをはじめるには?

自分の会社の就業規則を調べてみたら、副業禁止の規定が。でも、今すぐ展開したいビジネスがある。そんなとき、どんな選択肢があるでしょうか。あなたが取りうる行動と、それぞれのメリット、デメリットについて解説します。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

いますぐ副業を始めたいのに会社が副業禁止。そんなケースも、まだまだ多いのではないでしょうか。そんなときにはどんな選択肢があるのか、どんな行動ができるのか。10年以上にわたり、多くの起業・副業相談を受けてきたガイドが経験をもとに解説します。

そのまま今の仕事を続けながら、スキルを磨く

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勤務を続けながら、まずはスキルを磨くというのも選択肢のひとつ

現状としては副業禁止だけれども、世の中の動きに合わせて、副業が容認になるかもしれない。そんな期待を抱きつつ少し待ってみる、という選択肢もあるでしょう。

 

この場合、副業としてビジネスを展開するにあたって役に立つスキルを磨いておきましょう。今まで以上に前向きにスキルアップを図れば、今の仕事にも好影響を与える可能性もあります。資格の取得をする、いろいろなところに顔を出して人脈を拡げるなど、できることはたくさんあるはずです。

転職を考える

副業を認めてくれないなら、思い切って転職をする。こんな選択肢も増えていくでしょう。

世の中の動きに合わせて副業を容認する会社が増えています。副業を容認する企業が増えているのは、副業禁止を理由に人材が流出することへの恐れ、人手不足の中、副業をしたい優秀な人材を積極的に採用したいという理由です。だったら、このような動きに合わせて、この際、転職活動を始めてみるのも良いでしょう。

参考記事:副業・複業の本格化ー禁止から解禁へ

ボランティアとして展開する

会社に留まりながら、どうしても事業を展開したいのであれば、最初は事業としてではなく、ボランティア活動としてスタートするという手もあります。

例えば、何かの教室を主宰する、何かをコンサルティングする、執筆する、イベントを開催するなどだったら、無料で展開することもできるはず。無料なんて損、という見方もありますが、そうした活動の中で、スキルアップする、経験を積む、人脈が拡大するなど、得られるものも多いのではないでしょうか。

親族などに代表になってもらう

親族や友人に代表になってもらい、個人事業や会社を立ち上げるという選択肢もあります。

この方法は以前より多く、特に公務員やお堅い業種の大企業の社員など、副業がガチガチに禁止されているケースで採られてきた対処法です。
  • 今すぐ始めたいビジネスがあるけどいきなり会社を辞めるのは怖い
  • 今の会社の社員でいることの立場、メリットは確保しておきたい
といったニーズに対応できます。ガイドへの起業・副業相談でも多いケースです。

この場合、もちろん、会社の就業規則等に違反するわけにはいかないですから、単にお手伝いをするだけ、アドバイスをするだけの立場となりますし、給料なども取ることもできません。

メリットとしては、会社を辞めずに今すぐビジネスを始められることです。チャンスを逃したくない、我慢できないという人には良いかもしれません。事業が軌道に乗ってから会社を辞めるというタイミング的な選択肢も生まれます。

デメリットとしては、代表になる人の能力にかかってしまうこと、その人に全責任がかかってしまうことです。

思い切って会社を辞めて起業する

「考えてみたら、そんなのまどろっこしい。この際、思い切って会社を辞めて起業しよう!」と、普通に起業する手も、もちろんあります。

ガイドへの相談でも、最初は副業として考えていたけど、結局は会社を辞めて起業してしまったほうが早いし、スッキリするという結論に達することもあります。

能力があるなら、副業なんて考えずにすぐに起業したほうがその人のためにも社会のためにもなります。一方で、今の自分にはそんな自信はない、という気持ちもよくわかります。人生を大きく左右する大きな決断ですから、じっくりと考えて後悔のない結論を導きましょう。

会社を説得して副業を容認してもらう

最後に、今、副業が禁止だとしても、会社を説得して副業を認めてもらうという方法もあります。

ガイドのクライアントでも、会社に直談判して、この際、副業を認めてもらったという人が何人もいます。共通するのは、副業が本業にも好影響を与えるような内容だということ。

つまり、副業をがんばることによって、本業側の売上やイメージUPに直結するような内容なのです。それだったら、会社としても禁止するよりも容認したほうがトクだという判断になりやすいでしょう。

もちろん、業界や規模、社風、社長の考え方などで、現状の副業禁止に関するスタンスはバラバラです。そのあたりもよく考えながら、対処法を検討したいところですね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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