久野浩司の恋愛コラム

人生100年時代の結婚に必要な「マリッジ・シフト」

結婚を発表した女優の浅野ゆうこさんは57歳(2018年1月現在)。「何歳までに結婚しなれば」という考えから、「何歳になっても幸せな結婚ができる」時代の新たな幕開けかも知れません。

久野 浩司

執筆者:久野 浩司

恋愛ガイド

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人生100年時代だからこそ運命の相手と寄り添う!

人生100年時代の結婚をどう考える?

人生100年時代の結婚をどう考える?


女優・浅野ゆう子さんが57歳で同世代の男性と結婚したことを発表しました。浅野さんと言えば、トレンディードラマ全盛期の時代を代表する美人女優ですが独身を貫き、初婚なのだとか。実は、年下の男性俳優と7年交際していたものの、彼の病気が発覚し、最期を看取ったと言います。そんな悲しい出来事を乗り越えた末ということもあり、次のようにコメントを発表しています。

「お互いこの年齢で……とも思いましたが、この年齢だからこそ、互いの健康に気遣いつつ、寄り添いながら穏やかに、これからの人生を歩んでいこうと決めました。」

出典:2018年1月11日掲載 スポーツ報知 

彼女の言う通り、今や「人生100年時代」という言葉が流行語にもノミネートされる時代です(ユーキャン「新語・流行語大賞」2017年ノミネート30語より)。

60歳前後であれば、これからもまだまだ長い未来が続くのですから、年齢に関係なく運命のパートナーとともに新たな人生を歩むことは素晴らしいと考えます。

26万部突破のベストセラー本『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 』(東洋経済新報社 刊/リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット 著、池村千秋 訳)によれば、今後、半分以上の人が100歳まで生きると予想されています。さらに、「誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか」「働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる」「男女の役割分担が変わる。質の高いパートナー関係が必要になる」ということについても触れられています。

恋愛・結婚に関して言えば、「何歳までにしなければ」というものではなくなり、場合によっては1回だけするものではないかもしれませんし、その形態もより個々のライフスタイルに応じたパートナーシップに変化していくかもしれません。

ライフ・シフトが、人生の向きや位置を変えることで、人生に変化を起こすことであれば、結婚も「マリッジ・シフト」についても考えていきたいものです。


これから予想される結婚に関する未来とは?

続いて、新書『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(講談社現代新書 刊/河合 雅司 著)から、これからの日本社会に来るべき未来年表を引用してみましょう。

2020年 女性の半数が50歳を超える
2022年 ひとり暮らし社会の本格化
2024年 3人に一人が65歳以上の超高齢時代
2035年 未婚大国の誕生
2042年 高齢者人口のピーク

出典:『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(河合 雅司 著)
 
『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 』とあわせて考えてみても、40~50代で初婚、その後、2~3回の再婚が当たり前。その一方で、一度も結婚しない生涯未婚という選択も、さらに当たり前になっていくのでしょう。

価値観も結婚に対する意識の差もそれぞれですが、結婚の有無を軸に考えると「何度でも結婚できる人」もいれば「一度も結婚を経験せずに人生を終える人」もいるということ、そしてその差はもっと大きくなっていくということでしょう。


結婚できる人、結婚できない人の「意識の差」とは?

読者のみなさんは、きっと恋愛を楽しみ、幸せな結婚をしたいと思ってこのコラムを呼んでいただいていると思います。そうなると、「何度でも結婚できる人」と「一度も結婚を経験せずに人生を終える人」、自分はどちらなのかと考えるかもしれません。それぞれ何が違い、その差となるものは何なのでしょうか?

私は10年近く独身女性向けの結婚セミナーをやっていますが、当然バツイチ女性もたくさん参加してくれました。そこから感じることをお伝えすると、一度でも結婚した女性の多くは、結婚に対してポジティブな感情を持っています。つまり、前の旦那さんと生じた問題自体には悩むことはあれど、結婚そのものに対する後悔やマイナスの意識は持っていないことが多いです。当然、次に結婚する相手の男性と同じ問題が生じないように慎重になることはあっても、結婚そのものに対しては非常に前向きなのです。だから次こそは素敵なパートナーと巡り合いたい、と未来志向型になるので、結婚もしやすくなります。

その一方で、30代中盤以上で未婚の婚活女性の多くは、結婚に対してネガティブなイメージを持ちすぎているような気がします。結婚生活の実体験がないので、パートナーに対して条件やイメージ先行となり、結婚相手に「理想の完成品」を求めすぎてることがあるのです。もちろん自分では理想が高くないとは思っていますが、事実としてなかなかマッチングしないのは、その意識のズレが大きいと思います。

もっと言えば、結婚に対して巨大なイメージ、幻想を作り上げてしまい、絶対に失敗は許されないような呪縛を自ら作っている。その結果として、まだそこにない不安を自ら生み出している傾向があるのです。

その違いこそが両者の違いを明確に分けていると思います。


自分で組み立てる「マリッジ・シフト」へ!

そんななか、浅野ゆう子さんが57歳で初めて結婚したことは、これからの時代にマッチした、ライフ・シフトならぬ「マリッジ・シフト」の象徴的なモデルケースとなった気がします。

40代はもちろん、50代になってもたくさんの人が初婚、再婚に関わらず、これからの人生を共に歩むような夫婦やカップルとして誕生していくことはとても良い傾向だと思います。

私自身、何よりも人は恋をすることで確実に人生が輝いていくと思っているからです。「人生を100年も生きるのは大変だな」とは思いますが、それでも生きていかねばいけないなら、やはり日々をいっぱい楽しみたいと願います。

それには、一緒においしいものを食べたり、一緒に語り笑ったり、一緒に旅行したり、趣味を共有したり……そして、楽しいことだけでなく大変なことを一緒に寄り添って乗り越えていくパートナーの存在は本当に不可欠になってくるでしょう。

何歳になっても、人それぞれの人生を喜び、楽しむ。そのために、自分のための「人生100年時代のマリッジ・シフト」を組み立てることは、より重要になっていくのではないでしょうか。


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久野浩司【マリッジコーチングセミナー】2018年スケジュール
最新情報はブログ【恋するバンクーバー】参照
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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