京都にある、懐かしい日本の原風景を見に行きませんか?

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茅葺き屋根の家が立ち並ぶ美山かやぶきの里(2011年11月27日撮影)

昔は農村に行くと必ず見ることができた、茅葺き屋根の家がある風景。時代の変化と共に急速に失われてしまい、茅葺き屋根の家が複数軒固まって存在する場所はごくわずかになってしまいました。

今回はそんな貴重な場所の中から、美山かやぶきの里をご紹介します。京都市内中心部から2時間ほど移動するだけで、懐かしさを感じる素敵な風景を見ることができますよ。

<目次>
  1. 懐かしい風景が見られる貴重なスポット、美山かやぶきの里
  2. 茅葺き屋根の家が並ぶ里山をゆっくり散策しましょう
  3. おいしい特産品に要注目!道の駅にも立ち寄ってみましょう
  4. 運行日限定の観光周遊バス利用が便利
  5. 美山かやぶきの里へのアクセス

 

懐かしい風景が見られる貴重なスポット、美山かやぶきの里

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茅葺き屋根の家が立ち並ぶ美山かやぶきの里。国内でも数少なくなった貴重な風景です(2011年11月27日撮影)

美山かやぶきの里Yahoo! 地図情報)は、京都府の北部に位置する南丹市美山町にあります。京都府とは言っても、福井県との県境が近い山間の地です。

その昔、若狭湾で採れた鯖を京の都へ運ぶ「鯖街道」と呼ばれる街道が整備されました。
  • 九里半街道:小浜から(近江)今津を経て琵琶湖を渡り、大津から京へ向かうルート
  • 東の鯖街道:小浜から花背峠、鞍馬を経て京へ向かう山間のルート
  • 西の鯖街道:(若狭)高浜から知井、鷹峯(たかがみね)を経て京へ向かう山間のルート
この3ルートのうち「西の鯖街道」が美山を通っており、往来する人々で賑わいました。
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紅葉が美しい、美山の茅葺き屋根の家が並ぶ風景。春の桜、夏の新緑、冬の雪に覆われる風景も素敵です(2011年11月27日撮影)

明治時代に入り、交通の近代化で全国に鉄道網の整備が進みましたが、美山周辺は鉄道から離れていたこともあり、時代の流れとは異なるスピードで時を刻んでいきました。その結果、昔ながらの茅葺き屋根の家が固まって残るという貴重な風景が現在まで引き継がれます。

茅葺き屋根の家が固まって残る名所としては、世界文化遺産にも登録された白川郷(岐阜県)や五箇山(富山県)が良く知られていますが、美山も1993年には国の重要伝統的建造物群保護地区に指定され、この風景を一目見ようとたくさんの方が訪れるようになりました。

2008年には「美山かやぶき由良里街道」として、国土交通省が制定した日本風景街道の一つに登録されています。

 

茅葺き屋根の家が並ぶ里山をゆっくり散策しましょう

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実際に民家として今も使われていることが多い美山の茅葺き屋根の家(2011年11月27日撮影)

それでは、茅葺き屋根の家が集まる美山かやぶきの里に出かけてみましょう。

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点在する茅葺き屋根の家の分布がわかる絵地図(2011年11月27日撮影)

茅葺き屋根の家は美山町内に点在していますが、複数軒が同じ地区に固まっている場所は、知井地区の北集落と呼ばれる所。50軒の家のうち、実に30軒以上が茅葺き屋根の家です。

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美山の茅葺き屋根の家(2011年11月27日撮影)

「北山型」と呼ばれる入母屋造(いりもやづくり)の茅葺き屋根が特徴で、江戸時代から残る家も多く、まさに日本の農村の原風景を身近に見ることができます。

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茅葺き屋根の家の母屋・納屋・蔵が公開されている美山民俗資料館(2011年11月27日撮影))

ほとんどの茅葺き屋根の家は民家として実際に暮らす方がいらっしゃいます。そのため茅葺き屋根の家の中を見学したい場合は、美山民俗資料館や飲食ができる施設を訪ねることになります。また一部の家では民宿を営んでいるため、茅葺き屋根の家に泊まることも可能です。
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美山かやぶきの里にある真っ赤な郵便ポスト。現役のポストです(2011年11月27日撮影)

かやぶきの里に来たら、茅葺き屋根の家が見える位置を探し、お気に入りのアングルを見つけて写真に収めたり、歩き疲れたら近くのお店で一息入れるくらいのゆったりとした散策を楽しむと良いでしょう。

散策途中で目を惹く真っ赤な郵便ポストは今も現役のポスト。絵になる風景の一つでもあります。たまには絵はがきに旅の思い出をしたためて投函するというのも楽しそうですね。
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ゆるやかなアップダウンがある美山かやぶきの里(2011年11月27日撮影)

なお、かやぶきの里の中は、ゆるやかですがアップダウンがあります。歩きやすい靴を履いて散策を楽しみましょう。

 

おいしい特産品に要注目! 道の駅にも立ち寄ってみましょう

道の駅 美山ふれあい広場

道の駅 美山ふれあい広場にある「ふらっと美山」では美山周辺の特産品を買い求めることができます(2011年11月27日撮影)

美山は、名水百選にも選ばれるポイントがあるなど水のおいしい土地。地元で収穫される野菜や果物も大人気です。

そんな環境で育った牛から絞った美山牛乳や、地元の食材で作ったパンなどが、美山かやぶきの里から少し離れた道の駅 美山ふれあい広場で買い求めることができます。

 

運行日限定の観光周遊バス利用が便利

京阪京都交通「園部・美山周遊バス」

京阪京都交通(バス)が運行日限定で運行する観光周遊バス「園部・美山周遊バス」(2011年11月27日撮影)

鉄道駅から離れている美山は、アクセスでも後述しますがバスの本数が少なく、通常の公共交通機関だけでは行きにくい場所です。

そんなアクセスの不便さを解消する手段として、京阪京都交通(バス)が園部駅西口から美山へ直行する「園部・美山周遊バス」、京阪 樟葉(くずは)駅、阪急京都線 西山天王山駅から美山へ直行する「美山ネイチャー号」を運行しています。

残念ながら毎日運行ではなく、春夏秋冬の季節毎に土日祝日などの日を限定した運行で、かつ利用日前日までの平日の日中に京阪京都交通へ電話予約が必要と利用条件が厳しいのが難点なのですが、このバスを使うと午前中に美山へ直行して、美山を散策した後、午後に帰るという旅が楽しめます。また、途中酒蔵や道の駅で買い物ができる休憩時間が設定されていて、運賃もお得な値段に設定されています。

別ルートとして、京都駅から高雄を経由して周山へ向かう西日本JRバスと京北ふるさとバス、南丹市営バスの臨時便を活用する「美山・京北バス旅ルート」も運行日限定で設定されています。自然豊かな美山と北山杉が美しい周山付近をバス旅で周遊することができますし、周山から日吉駅まで通しきっぷとなる「美山・京北バス旅きっぷ」も利用できます。

美山へ公共交通機関で行く場合は、これらの観光周遊バス利用も検討してみて下さい。


懐かしい日本の原風景が見られる美山かやぶきの里をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。京都市内の有名寺社の混雑を避けて旅する場所としても最適ですので、ぜひ美山に足を運んでみて下さい。

 

美山かやぶきの里へのアクセス

JR嵯峨野線(山陰線)の列車

京都から園部へ向かうJR嵯峨野線(山陰線)の列車


地図:Yahoo! 地図情報

<鉄道>
・東海道新幹線 京都駅より、嵯峨野線(山陰線)に乗車し日吉駅下車(園部で乗り換えとなる場合あり)。南丹市営バス知見口行き(平日・土曜)、美山町自然文化村行きに乗車し、北バス停下車。日吉駅から約40分~50分。
※バスの本数が少ない(1日4~6往復)こと、平日・土曜・日曜祝日でそれぞれ時刻が異なりますので、必ず時刻表を確認下さい。美山ナビのWebサイトに時刻表が掲載されています。

・京阪京都交通(バス)が、園部駅西口から美山自然文化村まで直通する「園部・美山周遊バス」、及び京阪 樟葉駅、阪急西山天王山駅から美山自然文化村まで直通する「美山ネイチャー号」を季節限定で運行。どちらも利用日前日まで(平日 日中のみ)に京阪京都交通へ電話予約が必要。

・きょうと京北ふるさと公社が企画した周遊ルート「美山・京北バス旅ルート」を運行日限定で設定。京都駅から西日本JRバス、京北ふるさとバス、南丹市営バスの臨時便を利用して美山へ行くことができます。

<車>
名神高速 大山崎ジャンクションから、京都縦貫道に入り、園部インターチェンジで府道19号線を京北・美山方面へ。美山町内で国道162号線とのT字路を右折し、安掛(あがけ)交差点を左折して県道38号線に進む。美山町自然文化村、美山かやぶきの里の案内に従います。美山かやぶきの里に駐車場があります。

【関連サイト】
「関西の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで関西地方の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
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