名前の見た目の印象は人それぞれ
名前の見た目の印象は、人によってさまざま。違和感がなく納得できればOK
A:名前の見た目の印象というのは人によってさまざまで、万人共通の基準は作れません。おかしいかどうかは人それぞれの感じ方によります。植物の好きな人は、名字がどうであろうが、名前に植物の字を入れます。それは個人が自由に考えれば良いことです。
ただ名づけというのは親の好みが非常に大切ですから、ご自分で「おかしい」と感じながら名前をつけるのでは、良い名づけとはいえません。ご自分で違和感がなく納得できるなら、堂々とおつけになればいいのであり、他人の印象など聞いてはいけません。
ちなみに来の字は木が隠れているのではなく、もとはムギを描いた象形文字です。
個人の感じ方と一般論を混同しないこと
注意していただきたいのは、自分の感じ方や好みを事実のようにしゃべる人が、世間には意外に多くいるということです。名づけの専門知識がないと、どうしても自分の感じ方をしゃべってしまうのでしょう。そういう人が近くにいて、「サンズイの字ばかりで変だよ」と口を出されたり、ネット上に「キヘンの字ばかり多いと全体のバランスが悪く見えますから気をつけましょう」などと書いてあったりすると、「あっ、そういうことをすると他人にはおかしく見えるんだ」と反射的に思いこんでしまう人もいるかもしれません。
命名の専門職は、見た目の印象をしゃべったり、バランスなどという意味のはっきりしない言葉を口にしたりすることはありません。見た目の印象など人によって驚くほどマチマチ、バラバラだ、ということがわかっているからです。
ですからたとえばキヘンの多い名前とサンズイの多い名前を見せられて、「どちらがいいですか?」と聞かれたなら、「あなたはどちらがお好きですか?そこが大事なんです」と逆にお聞きします。そのように個人個人の好み、感じ方の範囲の話には絶対に立ち入らない、お答えしない、というのがプロの見識です。
世間の話に惑わされないためには、まず候補の名前を周りの人にしゃべらないこと、そして不用意にうわさ話を集めないことが大事だと言えます。
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