貯蓄/貯蓄する基本の方法

「貯蓄なんてなくて大丈夫」な人がいつか突然陥るワナ

「貯蓄なんてなくても大丈夫」と言う人もいます。ただ、今は何の問題もなかったとしても、いつか突然ワナに陥る可能性が……。要注意なのです。

西山 美紀

執筆者:西山 美紀

貯蓄ガイド

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「貯蓄ゼロ」が引き起こす問題に、出あっていないだけ?

これまでたくさんの人に取材を重ねてきたガイドですが、たくさんの貯蓄があっても「もっと貯めないと不安…」という人がいる一方で、貯蓄が0円でも「貯蓄なんて(まったく)なくても大丈夫!」という人もいました。

お金を使うべきところに使わないのも問題だけど、貯蓄がないのも問題?

お金を使うべきところに使わないのも問題だけど、貯蓄がないのも問題?



後者の「貯蓄なんてなくても大丈夫!」という、その理由は…

●毎月お給料をもらえるから
●自分で稼いだお金を使い切っても、何も悪くない
●ケチケチ節約するなんて、人生損をする
●お金を貯めるって、なんかかっこ悪い
●周りのみんなも、貯蓄なんてないし


とのこと。

確かに、これまでは貯蓄がまったくなくても大丈夫だったかもしれませんが、長い人生ですから、ある日突然ワナに陥ることがあるかもしれません。

今回は、「貯蓄なんてなくて大丈夫」というタイプの方に、ぜひチェックいただきたいと思います。

突然壊れる、スマホやPC、プリンター

往々にしてあるのが、スマホやPC、プリンター、タブレットなどの家電が、突然壊れること。

「スマホの電源が入らなくなった。スマホが使えないと生活に支障があるので、すぐに買い替えた」
「洗濯機が動かなくなった。修理も難しいと言われ、近くにコインランドリーもないので、値段を吟味する時間もないまま、新しいものに買い替えた」


という方もいらっしゃいます。

いずれも、突然大きなお金が必要になるケースです。

私も以前、プリンターが動かなくなり、すぐに必要だったので急いでネットで買ったこともあります。車のバッテリーが上がってしまい(室内等を消し忘れるという不注意ですが…)即修理をお願いしたこともあります。

何かが壊れるという事態は、予告なく訪れるもの。そんなとき、貯蓄がまったくなかったらどうするでしょうか。クレジットカードで支払っても、翌月か翌々月には返済の時期がやってきます。もし、リボ払いをすると、大きな利息を払うことになるのでもったいない。かといって、誰かにお金を借りるのは、できるだけ避けたいものですよね。

もし、5~15万円程度、自由に使える貯蓄がいつもあれば、このような突然の事態があっても、お金の面で慌てることなく対応できるでしょう。

突然の慶弔関連があることも

結婚式のベストシーズンに、同じ月に2度、3度と結婚式に招かれることもあるかもしれません。おめでたいことなのに、「お金が足りない…」といったマイナスの感情を持ってしまったら……。もし逆の立場だったらショックを受けるのではないでしょうか。

また、非常に悲しいことではありますが、突然友人・知人・仕事関係の人や、その関係者のお葬式に出る場面もあることでしょう。遠方に行くケースもあることでしょう。

そのようなときに、「あと2日待てば給料日だから……ちょっと待って」などという猶予はありません。大人の一人として、突然の慶弔関連にも対応できるくらいの貯蓄は用意しておきたいもの。何に使ってもよいお金として、10~15万円くらいはとっておきたいものです。

貯蓄がなくて、痛い目にあわないために

その他、「実家の親が急に体調を崩して、帰省しなくてはならなくなった」「親の事業が失敗して、援助しなくてはならなくなった」という大変なケースも聞きます。今は寿命が伸び、定年の時期がどんどん延長されて、人生100年時代。長い人生、楽しいことがたくさんある一方で、ときに窮地に陥る場面もあるかもしれません。

もし、「貯蓄なんてなくて大丈夫」といって貯蓄が0円のままだと、万一の事態で自分や大切な人を救うことができず、痛い目にあってしまうかもしれません。

貯蓄さえあれば、陥らずに済んだワナ。

うまくいっているときは、「貯蓄なんてなくても大丈夫」と思うかもしれませんが、実はそう思っているときこそ貯め時です。ある程度の貯蓄(手取り月収の半年分、できれば1年分)をしておくことをオススメします。“非常用持ち出し袋”と同じように、いざというときに必ず助けになってくれるはずです。


今から月に1万円を積み立てていけば、10年間で120万円貯まります。月々貯める金額を2万円、3万円と増やすか、ボーナスが出ればボーナスから上乗せすれば、さらに大きなお金が貯まります。欲しいものを買えますし、いざというときの助けになることでしょう。

人生100年時代ですから、お金の出入りについても長いスパンで考えることが大切。今は貯蓄が0円だという人は、ぜひ少しずつ貯めていきましょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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