パイプを使った吊るし収納
人気のカフェやカジュアルレストランでは、厨房がオープンになっている所がよくあります。プロが使う道具は選び抜かれたアイテムばかりなので、目利きで腕利きな印象。実は、私たちも毎日のように料理を作っているので、使いやすい道具は自然と定まっているものです。そうした馴染みのあるモノたちが目に見える所にあることで、愛着が深まっていきます。タオル掛けのようなパイプは手に入れやすい。ネジ留めできない場所で幅が狭いのであれば、軽い小物を吊るすのに限定して突っ張り棒でも十分。パイプを2段構えにする方法もある
鍋やフライパンをはじめとして、布巾やアルコールスプレー、ザルなどを一列に並べて吊り下げておきます。使い終わった後のゴム手袋を吊りながら乾かすのもOK。来客の時には、並べる数と順番を変えて整えれば、日常とは違う景色に変わります。
マグネットで小物整理
100円ショップやホームセンターの収納グッズを眺めていると、マグネットのついたキッチングッズが見つかります。ペン立てのようなもの、ハガキホルダー状のもの、フタのついた丸いケースなど。そういったグッズを使うことで、ペン、ネームラベル、マスキングテープ、買い物メモ、クリップ、小さなポリ袋、スパイスといった細かいモノの迷子を予防できます。冷蔵庫の横にマグネット式のタオル掛けを取り付けて、ポケットを吊るして小物を整理(左)。スチールラックの側面に鍋敷きや小物入れを張り付ける(右)
見過ごしていた隙間を利用
冷蔵庫と壁の間、家具同士の間などに、わずかな隙間が残っていたりします。隙間家具が入るような空間ではなく、中途半端な残り方をしているなら、マグネットやネジ留めのフックを取り付けて、エプロンやエコバッグを吊るして活用しましょう。ミニ突っ張り棒を利用して戸棚の下に小物を吊るす(左)。白やシルバーなどフックの色と形を見極めて(右)
未利用スポットを収納として活用
「しまう」という視点から「置く」という意識に変えることで、未利用スポットの発見につながります。窓のあるキッチンなら、その細い窓枠に小物を一列に並べることができます。窓の幅を利用して突っ張り棒を横に渡せば吊り下げ収納に。ホームセンターなどにある調味料用のミニラックを組み立ててセットするのもいいでしょう。調味料、スパイス、計量カップなど使い勝手に応じて一列に整頓(左)。引き手のついたキャビネットにはスプレーボトルやスモールケースを引っ掛けて(右)
キャビネット脇も収納に
オープンキッチンでは、キャビネットの脇が通路になっていて、壁のないタイプがあります。その場合には、キャビネットの脇が絶好の収納スペース。真っ先に取り付けたいのがパイプです。イケアのキッチン展示で使われているパイプとフックなら取り入れやすい
ワゴン収納を投入
オープンキッチンは解放感が魅力なので、収納家具を買い足したり、大型の収納を置いたりすることに抵抗があるはず。とは言え、よく使う道具をしまい込みたくない。そんなときにはキャスター付きのワゴンがお勧めです。イケアのワゴン利用例。自家製の果実酒や買い置き食品のストックに(左)。ダイニングテーブルで使うマットやコースター、布巾、ティーセットなどをスタンバイ(右)
キッチン収納の基本に忠実に
リビングダイニングからの視線を考慮すると、キッチンカウンター下にあるキャビネットを最大限に活用するのが基本中の基本。それでも、見えないからといってしまい方が乱雑になっていると、調理の効率が悪くなり、道具を探すための雑音が出たり、ときには食器が欠けたりするなど良いことはありません。引き出し式では100円グッズや無印良品、ニトリのプラケースを使って、鍋やフライパン、フタを立て入れ収納に(左)。カトラリーや小さな食器などを引き出しにしまうときには、仕切りケースを入れて取り出しやすく(右)
見せ場をつくる
日々の生活を振り返ってみると、キッチンで過ごす時間は意外と長いものです。買い物をした食品や用品の整理、料理の準備から盛り付けまで、後片付け、お手入れや掃除など。数回の出入りがあったり、長時間の作業をしたりするなど、暮らしの中心ともいえる場所です。棚を取り付けて、大好きなブランドの鍋を並べてみたり食器を飾ったり。カウンターの片隅をお気に入りコーナーにすると、モノがたくさんあっても出しっぱなしには見えない
たとえば、お気に入りをディスプレイするコーナーを意識してみてはいかがでしょう。それによって、自分自身を含めて家族や客人も居心地がいいと感じられるようになります。