2016年、アニメ映画『君の名は。』が大ヒットし、興行収入100億円を突破、興行収入で邦画歴代2位になった~!というニュースが映画界を駆け巡りました。「記録を塗り替えた?すごいことが起こったのね!」と思った人もいるでしょう。

でも「そもそも興行収入って何なの?配給収入と違うの?」と思っている人は多いはず。今回は興行収入について解説します。気になる日本公開作の歴代興行収入ベスト10も見ていきましょう。


興行収入って何ですか?

映画製作イメージ

 

まず映画が製作されて公開に至るまでのしくみをお教えしましょう。

映画製作会社が映画を作り、配給会社に映画館で上映してもらえるように依頼する→配給会社は劇場側に公開してもらえるように映画を販売する→劇場が映画を公開する→お客さんが料金を払って鑑賞する

興行収入とは、お客さんが劇場側に支払った料金の収入のことです。いっぱいお客さんが入れば、興行収入は増えるわけですね。


興行収入と配給収入の違いやヒットの基準

映画鑑賞イメージ

興行収入=大ヒット!

興行収入は上記のように、お客さんと繋がっていますから、興収が100億円を突破している『君の名は。』は、それだけこの映画に観客が集まったというのがわかるのです。興収金額が高いものは大ヒット作というわけですね。

配給収入とは、劇場側が興収の中から映画配給会社に支払うお金のことです。興収の中から支払う金額は、作品によって違います。興収の50%の場合もあれば、70%の場合もあるのです。

興行収入から配給側に支払った金額の残りが劇場側の収入になります。そして映画配給会社は配給収入から、映画製作者に対して、配給手数料とプロモーション費用の経費を引いて支払います。それで映画を製作した会社が製作費を回収するというわけですね。

ちなみに、「興収が〇億でも赤字!」などのニュースがありますが、興行収入を回収しても、製作費の方が回収した金額よりも大きければ赤字になります。興行収入は製作費の4倍ないと黒字にならないと言われているそうなので、数字だけ見ればヒット作でも、製作費が高額だと赤字になってしまうわけです。しかし、DVDリリース後に入る二次収入が、結果的にこの赤字を回避することもあります。

ヒットの基準としては、一般社会法人日本映画製作者連盟が10億円以上の興収があった作品を毎年発表しており、一般的には10億円がヒットの目安になると思います。しかし、正確には上記のように興収、配給、製作費の兼ね合いもありますから作品ごとに変わってくるでしょう。


■参考資料

日本公開した映画の興行収入ベスト10

では、日本公開した映画(外国映画・日本映画)のランキングを10位から見ていきましょう!

10位:『アバター』(2009年/156億円)

 ジェームズ・キャメロン監督が、最先端テクノロジーを駆使して描き、超話題になった3D映画の超大作。この映画以降、3D映画が流行しました。全世界の興収では、第1位をキープしています。 


9位:『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002年/173億円)
『ハリー・ポッター』シリーズの2作目。ホグワーツで起こる奇妙な事件をハリーたちが追いかけるミステリアスファンタジー。1作目の大ヒットを受けて制作された本作も大ヒット。まだ10代だったダニエル・ラドクリフやエマ・ワトソンが可愛い。

8位:『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年/173,5億円)

 

人気テレビドラマ『踊る大捜査線』(フジテレビ)の劇場版の第二弾。実写の日本映画で唯一のベスト10入りはお見事!警察組織の内部をユーモアを交えて描いた新しい刑事ドラマであり、映画化されてもその魅力は変わりなく、ファンを喜ばせました。

7位:『もののけ姫』(1997年/193億円)

 

自然を破壊するタタラ神と呪いをかけたれたアシタカの闘いを描いた宮崎駿監督作。メッセージ性が強いアニメ映画だが大ヒットし、ジブリアニメの人気を決定づけた作品。

6位:『ハウルの動く城』(2004年/196億円)

 

イギリスの児童文学作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『魔法使いハウルと火の悪魔』をアニメ映画化した宮崎駿監督作。木村拓哉が主人公の声の出演をしたことが話題になりました。海外でも好評でNY批評家協会賞を受賞。

5位:『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001年/203億円)
世界的ベストセラー『ハリー・ポッター』シリーズの実写映画化第1弾。ブームを決定づけた映画です。魔法学校を舞台に、魔法使いの学びを得ていく少年少女たちが活躍する冒険ファンタジーはこの映画から始まりました。

4位:『君の名は。』(2016年/250億円←更新中)
興収ランキングのベスト10にジブリ以外のアニメがついにランクイン!2016年映画界の話題をさらった新海誠監督による青春ファンタジー。この映画からアニメファンになったり、リピーターが続出したりで興収を上げ、4位に登りつめました。

3位:『アナと雪の女王』(2014年/255億円)
アンデルセンの「雪の女王」をベースにしたディズニーアニメ。ディズニー製作のアニメでは唯一のベスト10入り!楽曲の人気も高く「Let it go」は大ヒットしました。世界的にも大人気で、世界興収ランキングでも9位にランクインしています。

2位:『タイタニック』(1997年/262億円)
ジェームズ・キャメロン監督作で、実際に起こった海難事故と「ロミオ&ジュリエット」のようなラブストーリーをからめて描いたアカデミー賞作品賞受賞作。3時間以上の長尺映画でこの記録はスゴイ!世界興収ランキングも第2位で、キャメロン監督作は2017年8月の時点で1,2位をガッチリ掴んでいます。

1位:『千と千尋の神隠し』(2001年/301億円)

 少女の奇妙な冒険の旅を描いた宮崎駿監督作。壮大でオリジナリティ溢れるイマジネーションを駆使して作り上げた世界が圧巻。300億円以上の興収を上げた映画は本作のみ。アカデミー賞長編アニメーション賞ほか、日本だけでなく世界中の映画賞を受賞しました。


(2017年8月6日:興行通信社調べ)
■参考資料

ベスト10の中、日本映画は5作品ですが、そのうちジブリアニメが3作品と人気が高い。その中で新海監督の『君の名は。』は大健闘。アニメの新時代が来た感があり、うれしいですね! 

洋画ではジェームズ・キャメロン監督作と『ハリー・ポッター』シリーズが強いです。最近は日本映画人気が外国映画を超えたと言われていますが、興収ベスト10に実写映画が『踊る大捜査線~』しかないのが寂しいところ。ジャームズ・キャメロン監督を打ち負かし、『ハリー・ポッター』シリーズを抑えてランクインする日本映画(実写)を求む! これからの日本映画にも期待しましょう。


要約文画像クレジット:『タイタニック』
ブルーレイ/1905円+税/20世紀FOXホームエンターテイメント
(C)2013 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。