犬にベッドが必要な理由!一日の大半を横になって過ごす犬の習性
犬と共に生活をされている方は、同じベッドや布団で愛犬と寝られる方が多いです。「犬のベッド=犬が夜に寝る場所」と捉えると、犬専用のベッドは必要ない!と思われる方も少なくないでしょう。また、「リビングにはソファーやクッションがあるから、ベッドは必要ない」と思われている方も多いです。
しかし、犬は私達と違い、1日の大半を横になって過ごしています。彼らのライフスタイルの中でのベッドは「ただ体を休める場」だけでなく、「より質の良い時間を過ごすためのアイテム」として必要なのです。
<目次>
- 犬の寝床にベッドを使うメリット
- 犬のベッド、失敗しない選び方3か条!
- 犬のベッドの種類、形や特性、メリット/ボックス、マット、ドーム
- 犬のベッドは大きすぎてもダメ? 最適な大きさの見極め方
- 高齢犬や介護が必要になった犬達に適したベッドの見極め方
- 高齢犬や介護が必要になった犬達に高反発マットを選ぶ理由
- 犬のベッドを設置する最適な場所
- 犬のベッド洗い方・掃除の仕方!清潔に保つメンテナンスが大切です
犬の寝床にベッドを使うメリット
ベッドがくつろげる場となり情緒を安定させる犬にとってのベッドとは、夜寝る場所としての目的以外に、リラックスしてくつろげる場という大きなメリットがあります。安心して過ごせる場を与えてもらうことで、犬の情緒は安定しやすいと言われています。
ベッドは体の負担を軽減させる
自然界で生活する動物達は、大地から温かさ、涼しさ、柔らかさをもらい睡眠や休息をとるはずです。動物達にとって大地が心地よいベッドの役割をなしています。
一日の大半を寝て過ごす犬にとって、その姿勢を支えるベッドの役割はとても大きいです。季節にもよりますが、1日中、ラグの上で横になっていては、体にも負担がかかるでしょう。特に高齢犬にとっては、大きな負担となります。質の良いベッドは、心地よい姿勢を保たせ、体の負担を大きく助けるものとなります。
ベッドが暑さ・寒さ対策になる
ベッドには、より快適に過ごすために様々な機能がついています。ベッドのカバー素材も1年を通して利用できるものもありますが、夏は熱を発散させて涼しく、冬は体温が逃げないように温かく過ごせる素材を使用したベッドも多く揃っています。
私達が季節によって布団を変えるように、ペット達のベッドも季節に応じて適したものを選ぶことで、より快適に過ごすことができるのです。暑さ対策、寒さ対策をしっかりすることは、健康的に生きるために大切なことなのです。
犬のベッド、失敗しない選び方3か条!
ベッドの種類があまりにも豊富に揃っているため、購入する際はとても悩んでしまいます。見た目が可愛いベッド、おしゃれなベッドも良いですが、何よりも考えなくてはならない点は「犬達にとってくつろぎの場となるか?」ということです。失敗しないベッド選びをするためには、以下の3点を確認することが大切です。ベッド選び3か条
- 求めている機能は付いているか?
形・硬さ(低反発・高反発)・素材(暑さ対策・寒さ対策)など
- 愛犬に適した大きさであるか?
- 洗濯はしやすいか?
ベッドカバーが外れると掃除がしやすいです。
犬のベッドの種類、形や特性、メリット/ボックス、マット、ドーム
ベッドにも様々な形があります。使用目的や使用場所、愛犬の性格や体格、季節などを考慮して最適な形を選んであげてください。- ボックス型
クッションの周囲が少し盛り上がっているボックス型のもの。正式には「カドラー」と言います。カドラーには、スクエア型や円型などもあります。
周囲が盛り上がっているため、顎をのせたり、枕代わりに使用することができます。サイズは、大きすぎても落ち着きませんが、小さすぎると周囲が盛り上がっているため、体がボックス内に収まりません。適度なサイズを見極めてあげて下さい。
このボックスタイプはケージやサークル内に置いても良いですし、部屋の隅に設置してあげても良く、大変使いやすいタイプです。
- ボルスター型
ベッドの1辺に縁が付いていないタイプ。1辺が空いているため、広々と使えるベッドです。大型犬にとても適しています。
- マット型
平面のマットレス型は、サークルやケージ内に置くベッドとして適しています。しかし、マットレスの周囲に囲いがないため、穴倉で休む習性のある犬にとっては、安心感に欠けるベッドでもあります。部屋で使用する場合は、部屋の四隅の壁を利用して配置してあげましょう。
- ドーム型
ドーム型は「かまくら」とも呼ばれています。屋根まである形状のために体がスッポリと収まるベッドです。
これは穴倉で休む犬の習性をよく理解されたものですが、怖がりの犬は、ドームの中に入ることに抵抗を感じ、慣れるまで時間を要することが多いです。また、屋根があるために、冬は暖かく過ごせますが、洗濯で型崩れがしやすいデメリットもあります。
犬のベッドは大きすぎてもダメ? 最適な大きさの見極め方
犬のベッドは適切な大きさが重要
ベッドの大きさは、小さすぎても体を必要以上に曲げなくてはいけないのでストレスですが、大きすぎても落ち着かないものです。適度なゆとりのものを選んであげることが大切です。
また、介護が必要になった場合は、体を曲げずに、のばした状態で横になっていることが多いです。たとえ小型犬であっても、大きいサイズのマットレスを選ぶことをおすすめします。
高齢犬や介護が必要になった犬達に適したベッドの見極め方
高齢犬や介護が必要になった犬達は、横になって過ごす時間が非常に長いです。人間と同様、ベッドの上でお世話をされるようになります。ベッドが生活の場となる観点を忘れてはいけません。食事や排泄も上手にできなくなることを考慮してベッド選びをすることが大切です。おすすめの選び方
- ゆとりをもって横になれる大きさであるか?
寝たきりの状態では、手足を伸ばした姿勢で横になることが多いです。ゆとりがある大きさを選択しないと、頭やお尻がマットレスから落ちてしまう可能性があります。また、お尻が落ちた場合、排泄で床を汚してしまうこともあるため、大きめのサイズを選ぶことが大切です。
- 洗濯がしやすいか?
排泄や食事介護でマットレスを汚してしまう可能性が高いので、洗濯しやすい素材を選ぶことが大切です。カバーが外れるタイプをおすすめします。
- 高反発のマットレスを使用しているか?
高齢犬や介護が必要になった犬達に高反発マットを選ぶ理由
人間であっても、ベッドや枕を選ぶ際に、高反発、低反発の素材で悩むものです。高反発、低反発にはそれぞれメリット、デメリットがあります。しかし、介護が必要になり寝たきりの状態になった時は、低反発のマットレスより高反発のマットレスを使用することをお勧めします。その理由は以下の通りです。- 低反発より高反発のマットレスの方が、体重を体の一部に集中してかけるのではなく、からだ全体均一にかける(体圧分散)比率が高いため、体への負担が少ない。
- 高反発マットレスの方が反発力が高いため、体がマットに沈みこまず、寝返りが打ちやすい。また、背骨も曲がらずに済むため、身体への負担が軽減できる。
- 素材の性質上、通気性に優れている。
- 耐久性があり、復元力もあるため、睡眠姿勢を保つことができる。
犬のベッドを設置する最適な場所
ベッドとは、犬達が安心して休む場です。リラックスできる場でなくてはいけません。その観点から、ベッドの設置場所として一番大切にすることは、「犬にとって落ち着ける場であるか?」という視点です。もちろん、うるさい場所より静かな場所の方が良いでしょう。ただ、飼い主さんの気配が全く感じられない場所では、不安感や寂しさを感じるかもしれません。家族の一員として、心が落ち着く場を選んであげて下さい。また、その際、季節に応じての暑さ、寒さへの配慮も忘れないであげて下さい。犬のベッド洗い方・掃除の仕方!清潔に保つメンテナンスが大切です
不衛生なベッドは皮膚疾患をまねく可能性がありますので、ベッドを清潔に保つことはとても重要なことです。ベッドを洗う頻度
ベッドは最低でも月に1度は洗濯してあげましょう。ベッドカバーやラグなどの布類は、1週間に1回の頻度で洗ってあげましょう。
犬は自分の匂いがなくなることにストレスを感じます。清潔さを重視するあまりに、頻繁に洗いすぎるのもストレスになることを心に留めておいて下さい。
ベッドを洗う洗剤は
なるべく安心安全なペット用の洗剤を使用しましょう。人間用の洗剤を使用する場合は、必ず無香料を選択してください。犬は嗅覚がとても優れています。香りの強いものは、大きなストレスになるので注意が必要です。柔軟剤を使用する場合も必ず無香料のものを選んであげましょう。 ベッドの掃除の仕方
- ベッドの表面について毛を掃除機や粘着テープで綺麗に落とします。この処理を省くと、洗った時の毛の処理に手間がかかります。
- カバーを外せるベッドの場合は、カバーを外し、はずしたカバーを熱湯に付け置きします。熱湯を使うことで虫の駆除ができます。内部のマット部分は、掃除機や粘着テープを使い、ホコリや毛を取り除きます。ここで前処理が完了です。
- 前処理が終わったベッドを大きなバケツや浴槽に入れ、洗剤を加えて押し洗いをします。手だけでなく、足を使うと洗いやすいです。
*重曹を使うことでよりワンちゃんの体に優しい洗濯ができます。
- 洗剤の泡が消えるまで、何度も濯ぎます。
- 水を絞って、形を整え、天日干しをします。生乾きは、雑菌が繁殖します。必ずしっかりと乾かしましょう。
*洗濯機を使用する場合は、必ず前処理で毛を綺麗に取りましょう。
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