お店で飲むビールと自宅で飲むビール、美味しさが違う3つの理由
家で飲むビールよりもお店で飲むビールの方が美味しいと感じたことはありませんか? 工場から出荷されるビールには、樽、缶、瓶と主に3種類ありますが、中に入っているのはすべて同じビールです。それなのになぜお店の方が美味しく感じるのか、今回はその理由を考えてみました。お店で飲む「生ビール」と、瓶や缶の「生ビール」は違う?
一部のビールを除いて、基本的に樽と瓶や缶の中身は同じものです。業務用の樽に入れて、そこからサーバーを通じてグラスに注がれるか、瓶や缶に詰められて、それを自分でグラスに注ぐかの違いです。ただし、これは樽や瓶、缶に詰められた直後のお話で、この先からビールに違いが出てきます。美味しさが違う理由その1:ビールの鮮度
基本的に大手メーカーのビールは酵母を濾過して出荷されており、缶や瓶の中で熟成が進むことはありません。ほとんどの場合、新鮮なビールの方が美味しいのです。人気店の樽のビールは、一日で何樽も売れますし、その分新鮮なビールが飲めるというわけです。家庭用のビールには瓶詰・缶詰された日が書いてあるので鮮度を確認できますが、瓶詰・缶詰から二ヶ月以内のビールをオススメします。美味しさが違う理由その2:プロのワザが光る注ぎ方
各メーカーによってオススメの注ぎ方が違いますが、それはお店によっても同じです。簡単に言うと、ビールの注ぎ方によって、液中にどれくらいガスを残すかが変わってきます。炭酸の刺激が欲しければ、泡をあまり立てずに液中にガスを残したほうがいいでしょうし、ゴクゴク飲みやすいビールにしたい場合には、泡を立ててある程度ガスを抜く方がいいです。お店のビールが美味しいのはお店の料理やシチュエーションに合わせた注ぎ方をしているから、とも言えます。美味しさが違う理由その3:グラスの管理も重要!
鮮度や注ぎ方でビールの味が変わりますが、器であるグラスによっても変わってきます。まずはグラスの形状です。香りを感じやすいグラス、甘みを感じやすいグラス、スッと飲みやすいグラス……、グラスの形状でビールの印象が変わります。また、しっかりと洗浄してあるかどうかでも二口目以降の味に影響があります。グラス内にホコリや脂が残っていると、ガスが抜けるのが早くなってしまったり、味に余計なものが混じってしまいます。内側に気泡がついているグラスは余計なものが付着している証拠です。ビールにこだわっているお店ではまずありえない状態です。
瓶(ボトル)ビールが、樽や缶のビールと違う点は?
もうひとつ、瓶(ボトル)に入ったビールには、樽や缶に無い特徴があります。それは光を通す容器だということです。ビールは日光を苦手としていて、瓶ビールの場合、直射日光を受けるとオフフレーバー(簡単に言えば嫌な臭い)が発生します。つまり、缶よりも瓶の方が保存条件が厳しいと言えます。ただ、瓶の注ぎ口は缶のプルトップと比べて滑らかで注ぎやすかったり、直接飲む場合にも金属の臭いがしないので、しっかりと管理するのであれば、瓶のメリットも大きいです。
そもそも「美味しいビール」の定義とは
そもそも味覚は人それぞれではあるので、美味しいビールという定義もそれぞれになってしまいますが、個人的には「何杯も飲みたくなる、飲めちゃうビール」だと考えています。そうなると家で飲むよりもお店で飲んでいる方が多い気がします。今回はお店のビールが美味しい理由を3つ考えてみましたが、もちろんこの他にも「誰と飲むか」「どんなシチュエーションで飲むか」「どんな料理と合わせるのか」で印象は変わってきますので、まずは皆さんが考える美味しいビールの条件から探してみてはいかがでしょうか?
【関連情報】
キリンHP「香りと味の違いを科学で解明!「三度注ぎ」のビールはなぜおいしいのか」
サントリーHP「Q:ビールの上手な注ぎ方を教えてください。」
【関連記事】
クラフトビールと大手のビールってどう違うの?
居酒屋ホッピング! 嫌われないハシゴ酒のススメ
プロに聞く! 飲み屋でイヤな客にならない方法
ひとりで行ける!「行きつけのお店」を作る5ステップ