スプラトゥーン2で劇的に変わったのは?
ニンテンドースイッチで発売されたことによって、みんなで持ち寄って遊べるゲームに生まれ変わりました
もちろん、それらも変更点ではありますが、最も劇的な変更点は何かと言われれば、ガイドはローカル通信を挙げたいと思います。Wii Uからニンテンドースイッチにハードが変更されたことで、スプラトゥーンは持ち運びができるゲームになりました。それに伴って、ローカル通信による対戦が実装、さらに「サーモンラン」と呼ばれる協力プレイモードが加わりました。
このサーモンラン、オンラインでも遊ぶことができますし、オンラインでも楽しいんですが、実はローカル通信で遊ぶと、その楽しさは別次元です。そして、実は結構難易度が高いんですが、初心者に優しい作りをしています。ナワバリバトルやガチマッチのオンライン対戦が、続編ということで経験者がひしめき、初心者はなかなか苦労するかもしれませんが、まずはぜひ、このサーモンランで操作へ慣れつつ、塗る楽しみを堪能してもらいたく思います。
というわけで、今回はサーモンランがイカにイカしているか、特に難しいのに初心者でも楽しい、その理由についてお話したいと思います。
シャケを撃ってイクラを集めるだけの簡単なお仕事
普段は対戦してるイカ達ですが、サーモンランの時は全員が仲間です
ステージは周りが海に囲まれていて、ゲームが始まると、海からシャケが上陸してきます。シャケはサーモンランにおける敵キャラクターで、このシャケを倒すと、イクラを落とすので、そのイクラを集めるのが主な目的です。大量にやってくる小さなシャケの中には「オオモノシャケ」と呼ばれるボスモンスターならぬボスシャケが混じってまして、このオオモノシャケを倒すと金色に光り輝く「金のイクラ」を落としますので、これをステージごとに設定されたノルマ分回収し、網に運べばクリア条件達成。その状態で制限時間を生き抜けばクリアです。1回ノルマ達成するまでのプレイを「Wave」と呼び、3Waveクリアでバイトが終了し、ご褒美がもらえます。
逆に、全員が倒されるとゲームオーバーです。シャケにやられると、浮輪の状態になって何もできなくなります。浮輪の状態で仲間にインクをかけてもらえば復活できますが、全員が浮輪になると復活もできなくなり失敗ということになります。とにもかくにも、仲間同士助け合うことが重要です。
個性豊かなオオモノシャケ
迫りくるオオモノシャケを次々倒せなくては勝利はあり得ません
例えば、「バクダン」と呼ばれるオオモノシャケは、頭にボムを乗せていて、それを投げて攻撃します。ボムが頭にあるうちに攻撃すれば倒すことができますが、ボムは威力が強力なうえ、高所に短時間で攻撃を集中させなければいけないのが厄介です。「ヘビ」は大きくて長い胴体のシャケですが、体は全部機械でできていて、攻撃が効きません。しっぽにこの機械を操る本体のシャケがいるので、そいつをやっつけますが、長い胴体で逃げ道を塞がれればどうしようもなくなります。
「カタパット」は2つのゴミ箱が空を飛んでいるようなシャケです。ゴミ箱からマルチミサイルを発射して攻撃してきますが、そのゴミ箱が空いている時に、中にボムを放り込むことで倒せます。慣れないと焦ってなかなかボムが入りません。攻撃方法も弱点も違う様々なオオモノシャケ、これをうまく倒していくには、どうしても連携が必要になります。
ブキと役割
ブキの特性によってうまく役割が分担されるように設計されています
例えば、ローラーを使ったとしましょう。先ほど紹介したオオモノシャケのうちバクダンが出てくると、ローラーは活躍するのがかなり困難になります。何しろバクダンを倒すには頭にインクを撃つ必要があります、射程が長く精密なエイムができるブキが有利です。こういう時はチャージャーや、ジェットスイーパーなどが役に立ちます。
じゃあ、ジェットスイーパーがいればローラーはいらないかと言えばそうではありません。オオモノシャケを狙って上の方を向いていると、いつの間にか小さなシャケが大量にまとわりついてやられてしまいます。そこにローラーがいれば、小さなシャケ達を一気にひき潰してジェットスイーパーをアシストできます。
シャケ達は歩きながらインクをまき散らしますから、それを自分の色のインクに塗り替えなければ、うまく立ち回ることができなくなります。となれば、わかばシューターは圧倒的な地面制圧力を持ちます。スプラシューターは適度な射程と連射力で、優れた対応力を持ち、状況を見て、色んな役割をこなすことができるでしょう。
迫りくるシャケ軍団、一癖も二癖もあるオオモノシャケ、そしてブキごとの役割、これらをあわせて、ローカル通信で遊ぶとどんなことが起こるでしょうか。
難易度は高いが、初心者には優しい
いきなりのナワバリバトルがキツイなと感じた人は、ぜひサーモンランを遊んでみてください(イラスト 橋本モチチ)
冒頭申し上げた通り、サーモンランの難易度は結構高いです。ローカル通信では、難易度を「キケン度」という数値で表現し、5%から始まって、10%、15%と、5%刻みで自由にあげていくことができます。初めて遊ぶと20%ぐらいで「こいつらマジか……」と思うくらい、猛烈な勢いでシャケに襲われます。
行き詰まった時に、どうやって攻略していけばいいか。いかなる場合も、より正確な射撃と、的確なアクションができるように、訓練するべきでしょうか。もちろん長い時間遊んでいく中ではそれもいいでしょう。でも、より早く活路が見いだせるポイントが3つあります。
まずは役割をしっかり決めておくことです。オンラインではブキは勝手に支給されますがローカル通信では決められた中から自由に選ぶことができます。「雑魚掃除用にローラーやりまーす」「じゃあ、ジェットスイーパーで後方支援とバクダン狩り担当するね」と、それぞれがお互いの強みを生かし弱点をカバーするように、ブキを選択します。
2つ目は作戦を練ること。オンラインでは失敗すると、また次に遊ぶ時はどんな敵がどんな順番で、どこから出てくるか、分からなくなりますが、ローカル通信では、連戦する限りは敵の構成が固定されます。失敗したら、反省会をして、次に臨むわけです。
最後に、声を出すこと。同じ場所で一緒に遊んでいるわけですから、「カタパットきた、ボム放り込む!」「カバー入ります、雑魚気にしなくていいよ」「ヘビ、誘導するから尻尾狙って」「金イクラ回収、後1人きて」声を出して状況を伝えあいながら戦うと、連携が一気に強化されます。
つまり、それぞれの役割を決めて、作戦を練り、そして声をかけあってシャケと戦うわけです。そしてこの一連の作業が、猛烈に楽しいんですね。目指す目標があり、仲間との一体感があり、自分に任された役割があり、そこにスプラトゥーンが元々持っていた、インクを塗る楽しさ、そのインクに潜る楽しさ、気持ちのいい効果音が加わると、戦っている間中、猛烈な快感に襲われます。
そしてより素晴らしいことは、例えば上手な人と初心者が一緒に遊んだとしても、初心者の役割はきちんと残されている、ということです。初心者同士で遊んだ場合は、当然低いキケン度で遊べばよいわけですが、実力差があっても、初心者には小さなシャケを倒したり、床を塗ったりする役割が用意してあります。そこには、初代スプラトゥーンを初めて遊んだ時に、ただただローラーで床を塗っていって、そのままひき潰せちゃって気持ちいい、というあの快感が、色濃く残っています。シューティングが上手じゃない人でも、後方支援などで役割があるというゲームは多く存在しますが、それが、これほどまでにそのゲームが持つ楽しさの芯を捉えているものは、なかなかないでしょう。やっぱり、スプラトゥーンは倒すゲームではなく、塗るゲームなのです、それがサーモンランでもいかんなく発揮されています。
そうやって協力して、「こいつらマジか……」と思っていたシャケの襲撃を退けることができた時は、みんなが立ち上がるくらいに興奮してしまいます。
続編ということで、どうしても経験者が多く、オンライン対戦は初心者に厳しい環境になりがちではありますが、サーモンランの、特にローカル通信は、誰でもスプラトゥーンの楽しさ、気持ちよさを最高に味わうことができるようになっています。そして慣れてきたら、ナワバリバトルだって、より楽しく遊べるようになるでしょう。
特に、これからスプラトゥーンを始めるというお子さんには、うってつけではないでしょうか。ぜひお試しください、楽しくてイクラでも遊べちゃいますからね!
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