人事評価シート、適当に書いてませんか
私は会社員でなくなってから10年ですが、会社員の「面倒」のひとつは人事評価だと思います。自分の能力や業績について誰かが評価しなければ昇格や昇給に反映してもらうことができません。しかし、その評価が納得のいくものであるとは限りません。ほとんどの場合、5段階の3のように無難な評定になることもほとんどで、会社が自己評価シートのようなものを記入するように言われても適当に書いている人が多いと思います。締め切り間際に上司に促されてちゃちゃっと書いているような感じです。
しかしこれ、マネーハック的に考えればもったいないことです。同僚が適当に書いていようといまいと、あなたは本気で人事評価シートに取り組むほうが得であるからです。
マネーハック目線で、人事評価シートの本気について考えてみたいと思います。今年の夏ボーナス向けの人事評価に間に合うようなら、急いで本気で書いてみて欲しいと思います。
同僚が手を抜いているなら差をつけるチャンス
もし、あなたの同僚の多くが「人事評価シートとか面倒だよなー。書いても書かなくてもどうせ同じだっての」みたいにランチタイムに愚痴をこぼしていたら、あなたが本気でシート記入することは絶好のチャンスです。仮に同僚が(A)あなたより業績が優れている、(B)あなたと業績が同程度、(C)あなたより業績が負けている、という3つのパターンがあったとします。普通に考えればあなたの人事評価が同僚に勝つ可能性は(C)のパターンのみです。
しかし、同僚が自己評価に手抜きをして「見ていれば分かるだろ?」というようなスタンスであったとすれば、あなたがしっかり自己評価を書けば(B)の「業績は同程度」のパターンであなたのほうが勝てることになります。もしかすると、(A)のパターンでも人事評価では同レベルになるかもしれません。
いずれのケースでも、人事評価シートをまじめに書いた方があなたのチャンスが増えることが分かります。
同僚が自己PRをしっかりしているならやはり、あなたも本気で自己評価しなくては大損になる
今度は逆に、同僚は本気で自己評価シートを書いている雰囲気がある場合を考えてみましょう。この場合も、同僚が(A)あなたより業績が優れている、(B)あなたと業績が同程度、(C)あなたより業績が負けている、という3つのパターンで考えてみます。この場合、あなたが本気で自己評価シートを書かないことは最悪です。(A)では仕事でも負けているところ評価も一歩差をつけられます。(B)ではあなたがシート記入に不真面目だった分、同僚の評価が高くなってしまいます。(C)の場合も、仕事で勝っていたはずなのに人事評価では同レベルになってしまうかもしれません。
同僚がもしまじめに記入シートを書いていたら、あなたは自分の仕事の評価を正当にもらうためにも人事評価シートに本気出さざるをえないわけです。
そして、同僚がまじめに書いているかは分かりません(試験勉強のとき「やってないよー」というやつほど点数はよかったじゃないですか!)。あなたは自己評価をしっかりやるしか選択肢はないのです。
自己評価のチャンスがあるということはラッキーなこと。本気を出すべし!
同僚が自己評価シートに本気出していない場合も、本気出している場合も、あなたは黙って人事評価シートにがんばるべき、ということが分かったと思います。「自分はやることやっているのだから、自己評価など頼らなくても会社は当然評価すべきだ」と思うのは素直な気持ちですが、コドモの発想です。会社の目に映るのは明らかな数字だけです。数字には表れない部分、たとえばチームへの貢献や将来に向けた種まきのような部分は、自己PRしてはじめて評価対象になると考えるべきです。
むしろ自己評価のチャンスがあることは「面倒」ではなく「ラッキー」なことと考えるべきです。世の中には自己評価を出せないままボーナスの査定が決まる会社などたくさんあるからです。
夏のボーナスに向けた人事評価シートのチャンスがあるあなら、今こそ真剣に記入してみましょう。もしかしたら夏ボーナスの査定がちょっとよくなって、10万円の差がつくかもしれませんよ。