肩こり

簡単1分!座り疲れの肩こり・だるさ対策エクササイズ

デスクワークなら身体は疲れないと思ったら大間違い。座り姿勢は立ち姿勢よりも負担が高く、肩こり、背中の痛み、腰のだるさなどの不調を起こしやすいのです。デスクで目立たずにできず1分エクササイズで、効率よく筋肉の凝りをほぐして不調を予防しましょう。

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

座りっぱなしがツラい……デスクワークの身体の悩み

部署異動がありデスクワーク時間が長くなったら背中のコリがひどくなった、という人もいます

部署異動がありデスクワーク時間が長くなったら背中のコリがひどくなった、という人もいます

相談をいただくことの多い「デスクワーク」特有の身体の不調。「デスクワークの時間が長いと、姿勢を維持するのがつらくなり、仕事にも集中できなくなってしまうのですが、どうすればよいですか?」という相談は非常に多く聞かれます。

毎日デスクワークで、1日の大半を座って過ごさなくてはならない場合、長時間に及んで同じような座り姿勢を取ることになります。一度ツラいと感じてしまうと、体調や環境を改善させるまで、症状を繰り返してしまうケースも少なくありません。

立つ姿勢よりも負担が大きい座り姿勢

座っているだけなら身体は休めて疲れないと思われがちですが、同じ姿勢を続けることは、体の疲労へつながります。座り姿勢で過ごすだけでも、直立姿勢よりも体への負担は大きいのです。椅子に座っていることで骨盤の角度が変化し、姿勢のバランスキープは難しくなります。

背すじを伸ばして姿勢をよくしようと思っていても、デスクワーク中は、立ち姿勢以上に姿勢を支える筋肉は働き続けているため、腰や背中、首に至るまで、筋肉がガチガチにこったり、だるくなったりと不調をきたすことになるのです。

30~60分毎のストレッチで筋肉をほぐす習慣を!

デスクワークに集中すると、姿勢の悪さや心身の緊張状態が続いていることに気付きづらくなりがち。できれば、30~60分毎に姿勢を変えるために立ち上がったり、ストレッチを行って同じ部位への負担がかからないようにすることが理想的です。

しかし、席を立つことができない、周りの目もありストレッチはできない、という声も度々聞かれます。ここではなるべく目立たずに体の緊張をほぐし、デスクワークでの疲労を緩和させるのに効果的な、1分間エクササイズをご紹介しましょう。

■ステップ1. その場で足挙げ10回(15秒)
座り姿勢が続くと下肢の血流も悪くなりがちです。脚のだるさや足のむくみにもつながりますので、立ち歩くことができない時は、脚の付け根から脚を動かしてみましょう。
顔と体は正面を向けたまま行い、背がまるまらないよう気をつけましょう

顔と体は正面を向けたまま行い、背がまるまらないよう気をつけましょう

脚を動かせる程度に椅子を後方へ引きます。左右交互に脚の付け根から太ももを持ち上げましょう。持ち上げた際に膝の位置が、より胸部に近い方がよいですが、机周りのスペースにあわせて、無理せずに行いましょう。

■ステップ2. 背すじを伸ばしましょう(20秒)
椅子に座った姿勢では、背すじを伸ばしたままにすることは困難。気付くと背中が丸まっていることが多いと思います。パソコンの手を休める際に、背すじを伸ばしてみましょう。
背スジを伸ばした状態で、にぎりこぶし2つ分をセットしましょう

背スジを伸ばした状態で、にぎりこぶし2つ分をセットしましょう

1. 椅子に座った状態で、机の縁とお腹~みぞおちの間に左右のこぶしを縦に並ぶように入れます(椅子や机の高さによっては、こぶしの位置がお腹寄り・みぞおち寄りになるかもしれません)。

骨盤が動き背中が気持ち良く伸びることが目安ですので、無理に腰背部を反らせないようにご注意ください

骨盤が動き背中が気持ち良く伸びることが目安ですので、無理に腰背部を反らせないようにご注意ください

2. こぶしをひとつ下ろします。背をまるめないように注意し、鼻から息を吸いながらお腹~みぞおちをこぶしへ触れるまで近づけます。このとき、腰部が少し反る感覚がして、背すじが気持ちよく伸びます。

※筋肉の硬さによりお腹~みぞおちがこぶしに触れない場合もあります。無理をすると背中や腰が痛く感じることがありますので、無理をせずに近づけるだけでもOKです。

息を吐きながら体の位置を元へ戻していきます

息を吐きながら体の位置を元へ戻していきます

3. 口からゆっくり息を吐きながら、お腹~みぞおちを拳から離しリラックスしましょう。

2~3を約20秒の間に数回、ゆっくりと繰り返します。

■ステップ3. 肩を4方向へ動かし止めましょう(25秒)
作業に集中しているとつい肩に力が入りがち。すると肩甲骨周りまでこりかたまってしまいますので、肩の脱力が必要になります。椅子に座ったまま顔と体は正面へ向け、なるべく背すじを伸ばした状態でスタートします。

左右の肩甲骨を寄せるとともに胸部を開くイメージで動かしましょう

左右の肩甲骨を寄せるとともに胸部を開くイメージで動かしましょう

1. 左右の肩甲骨を寄せるように、両肩を後方へ引き2秒間止め脱力します。

慣れないうちは動かしにくいかもしれませんが、徐々に柔軟に動かせるようになります

慣れないうちは動かしにくいかもしれませんが、徐々に柔軟に動かせるようになります

2. 斜め後方へ両肩を引き2秒間止め脱力します。


両肩をすくめるように真上へ動かしてみましょう

両肩をすくめるように真上へ動かしてみましょう

3. 両肩先を耳へ近づけるように肩をすくめ、2秒間止め脱力します。

左右の肩甲骨間が広くなるように意識して動かしてみましょう

左右の肩甲骨間が広くなるように意識して動かしてみましょう

4. 両肩を前方少し上方へ動かし2秒間止め脱力します。

1~4を25秒間で繰り返せるだけ行います。時間がある場合は、少し長めに時間をとり30~60秒間行ってもOKです。


「その1」から「その3」までを通すと約1分間のエクササイズになりますが、時間が無く「肩周りが張るなぁ」と感じる場合は、「その3」だけを行ってもかまいません。デスクワークを続けていく上で、血流の滞りを放っておくことは避けるべきなので、体の緊張がほぐれるよう、ほんの少しの時間でも体を動かすことをおすすめいたします。
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