会社は?が大きい業種やボーナス平均支給額
年に2回発表されるボーナス調査。日本経済新聞社から2017年夏のボーナス調査(5月9日時点、中間集計)が発表されました。この結果をもとに、2017年夏のボーナス事情をみてみましょう。<目次>
- ボーナス平均支給額が大きい業種や会社は?
- ボーナス平均支給額は83万9560円!前年比2.75%減 5年ぶり減少
- 製造業が不調 3.02%減
- 自動車トップも前年比5.5%減、100万円割れ
- 商社・百貨店・スーパーが好調、医薬品・建設はダウン
- トップ3は戸田建設・ソニー・トヨタ自動車
- トヨタは円高でダウン、4年連続1位ならず
- スター精密が4年連続トップ10入り
ボーナス平均支給額は83万9560円!前年比2.75%減 5年ぶり減少
2017年夏のボーナス回答・妥結状況。全体の支給額平均は83万9560円で2016年夏比2.75%減。調査対象の企業は、上場企業と日本経済新聞社が選んだ有力な非上場企業727社のうち集計可能な企業のみで算出(出典:日本経済新聞社賃金動向調査、2017年5月9日現在。加重平均、増減率と前年比は%、▲は減)
ボーナス平均支給額 製造業が不調 3.02%減
製造業が前年比3.02%減と落ち込みが激しくなっています。2016年上期の円高で、業績が振るわない会社が多かったからのようです。とはいっても、製造業の平均支給額は88万7613円。非製造業の61万9897円よりは26万円ほど多くなっています。非製造業は前年比0.41%減と少し減りましたが、製造業ほどの落ち込みはなかったようです。ボーナス平均支給額 自動車トップも前年比5.5%減、100万円割れ
上の表は、業種別のボーナス平均支給額を金額が多い順に並べたものです。1位は自動車・部品で97万8932円。前年比5.51%減と大きく下げました。自動車・部品は2014年夏から連続4年間トップとなっています。昨年までは100万円超えでしたが、今年2017年は100万円を割ってしまいました。ちなみに、2013年夏は2位で86万2287円でした。ここ数年、自動車の好調が全体をひきあげていたのが、今年は少しその力が弱かったようです。
ボーナス平均支給額 商社・百貨店・スーパーが好調、医薬品・建設はダウン
製造業の中でも、機械や非鉄・金属はあがっており、同じ製造業でも様子は違うようです。また、商社が4.49%増、百貨店・スーパーが5.29%増と非製造業にも好調な業種がでています。昨年は2位で前年比34.25%増だった建設ですが、2016年夏は6.27%減となりました。また医薬品も5.43%減。業種ごとに毎年の結果が変わっています。
平均金額でみると、85万円を越えているのが、自動車・部品、マスコミ・出版・広告、機械、精密機械、化学の5つ。やはり製造業が占めています。
ボーナス平均支給額 トップ3は戸田建設・ソニー・トヨタ自動車
2017年夏のボーナス支給額ランキング(会社別)。会社別では戸田建設がボーナス支給額トップ。(出典:日本経済新聞社ボーナス調査、2017年5月9日現在、○は会社回答段階。―は非公表、▲は減、mはモデル)
ボーナス平均支給額 トヨタは円高でダウン、4年連続1位ならず
3位のトヨタ自動車は121万で前年比18.24%減でした。18%減らしても100万円を越えているわけですから、高水準は保っています。昨年夏は148万円で1位でした。トヨタ自動車は、2014年夏から2016年夏まで、連続3年間トップでした。今年は、続けて1位とはならなかったようです。ボーナス平均支給額 スター精密が4年連続トップ10入り
大企業が並ぶ中、中小企業も健闘しています。中でもスター精密は、2014年から、5位、2位、3位、7位と4年連続トップ10に入っています。平均支給額も常に100万円超え。工作機械やレジプリンターを製造する会社です。今年は円高の影響などで少し下がりはしましたが、それでも高水準を保っています。このような企業をみると、企業規模だけではボーナス事情は語れないことがわかります。
2017年夏のボーナス事情を日経新聞社の調査結果からご紹介しました。これらは、あくまでも上場企業と有力な企業のデータです。全企業の平均は、これらより下がることになります。いずれにしても、2017年冬、2018年夏のボーナスはプラスに転じて欲しいものです。
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