四角柱や幅広のデザイン、ポールタイプなどが揃う
ポストや表札、ドアホンや照明などの機能を組み込むことができる機能門柱。メーカーによって、機能ポールやエントランスポール、ファンクションユニットなど、さまざまな名称で呼ばれていますが、注文住宅でも分譲住宅でも、取り入れられるケースが多くみられる門まわりの建材商品です。エクステリアプランや使い勝手を考慮して、適するタイプを選ぶことが大切ですが、そのスタイルやデザインはいくつかに分類することができます。
オープンな外構にも馴染む最小限の機能を集約したシンプルなデザイン。[エントランスポール アーキフレーム] パナソニック エコソリューションズ
■四角柱
多くみられるのが四角柱のタイプ。細めの柱に表札やドアホンをコンパクトにまとめ、ポストを正面もしくはサイドに設けるスタイル、縦型ポストを組み込んだ太めの柱のタイプもあります。
■ポールタイプ
丸い形状のポールを用いたタイプ。ハンギングスタイルのポストを組み合わせるなど、四角柱に比べて、軽やかな雰囲気を持つものです。(四角の柱でもポールと呼ぶケースもみられます)
■壁面(ウォール)タイプ
門袖のようなデザインで、ボリュームのあるタイプ。壁面部分に表札やドアホン、ポストを並べて設置するものです。安定感のあるデザインが魅力でしょう。
シンプルでモダンなタイプやナチュラルな雰囲気を持つタイプも
デザインは、全体的にシンプルなタイプが多くみられますが、自然の風合いを取り入れたナチュラルなタイプも揃っています。木調のポストやガス灯をモチーフにしたLED照明、アンティーク風の表札など、温もりのある欧風スタイル。[ハングスファンクション 組み合わせ例] LIXIL
■シンプルモダン
直線的なデザインで、四角柱や細いフレームなどを用いて構成されたタイプ。シルバーやブラックが多く用いられますが、レッドやイエローなビビットなカラーをアクセントに取り入れることができるタイプもみられます。
■ナチュラルタイプ
天然木の風合いを持たせたウッディなタイプは、庭木などにも馴染むもの。最近では、木目の凸凹や木肌などをリアルに表現したタイプも多くみられます。また、塗り壁のような素朴な雰囲気のタイプも揃っています。
■エレガントなアンティークタイプ
アルミ鋳物などを用いたアンティークなデザインも根強い人気があるようです。欧米の街並みでみられるようなデザインであったり、クラシカルな雰囲気を持つタイプも。ブラックやホワイトを中心に、アイアン装飾などを施した商品もみられます。
門柱だけを設置するタイプと門扉と組み合わせが可能なタイプ
商品やシリーズによって異なりますが、機能門柱だけを単体で設置するタイプと門扉と組み合わせることができるタイプがあります。また、二世帯用に表札やドアホン、ポストなどを2つずつ組み込める商品も揃っています。
最近では、門扉やフェンスだけでなく、格子やポール部材、パーテーションなど、門まわりに取り入れるさまざまなエクステリア建材も多くみられるようになり、それらと組み合わせ、個性的なデザインを実現することができる機能門柱も増えてきました。
3種の柱材、5種のポスト、その他機能パネル、装飾パネル、照明、フラワーハンガー、表札をさまざまなパターンで組合せ可能。 [カスタマイズポストユニット] YKK AP
本体の素材はアルミ。部分的にステンレスやガラスなど
機能門柱の本体(柱部分)の主な素材は、アルミ形材、アルミ鋳物、樹脂など。塗り壁を施すタイプもみられます。部分的に、ステンレスやガラス、樹脂など異なる素材を取り入れ、デザイン的に特徴を持たせたものも。特に表札は、さまざまな素材やデザインから選ぶことができる商品も多くみられ、わが家ならではのイメージを表現することができるでしょう。
照明の工夫で使いやすく演出効果も
夜間の印象を大きく左右する照明にも工夫を凝らしたものも増えてきています。LEDを取り入れ、表札部分に光をあてたり、足元を照らすだけでなく、スリット部分に光を施すなど、演出効果を高める工夫が施されたタイプも。玄関やアプローチなどの照明プランと合わせて検討することが大切です。
表札を照らすLED照明とフットライトがビルトインされ、夜間美しくライトアップ。[ファンクションユニットアクシィ1型] LIXIL
最近の傾向は、すっきりとしたシンプルなデザイン
機能門柱の最近のデザイン傾向は、住まい全体と同様、シンプルですっきりとしたもの。どんな外観の住まいにも合わせやすく、限られたスペースでも設置できることがメリットでしょう。また、木調タイプや塗装施したタイプなど、自然の温かみを感じるデザインも増えてきているように感じます。モダンな素材とナチュラルな素材を組み合わせたタイプなども多くみられるようになりました。
いずれのデザインも、組み合わせる表札やポストなどのアイテムのバリエーションが豊富に揃っているのも最近の傾向。さまざまなコーディネートが可能なので、オリジナリティを出すこともできるでしょう。また、門扉やフェンス、カーポートなどだけでなく、玄関ドアとのコーディネートが可能な商品もみられます。
外観デザイン、フェンスやカーポートなども考慮して選ぶ
デザインを検討する際には、門柱単体で考えるのではなく、住まいの外観はもちろんフェンスやカーポートなどエクステリアまわり建材のデザインを意識して選ぶことが大切です。
優しい雰囲気を醸し出す木目調の機能ポール。キャメルチークとショコラウォールナット色が揃う。 [スタンダードポストユニット3型] YKKAP
また、デザインや素材感はカタログではわかりにくいので、必ず実物で確認すること。エクステリア商品のショールームは、あまり数が多くはないのが現実ですが、できる限り足を運んで確かめるようにしましょう。メーカーのホームページでは、デザインシミュレーションが可能な商品もみられるので、実際の商品と合わせて検討を。比較的新しい分譲住宅などでは、機能門柱が取り入れられているプランも多くみられるので、コーディネートの参考にするといいでしょう。
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