お金は貯めたい、でも忙しい人へ
「ヒマだな……」という言葉を聞かなくなりました。最近、世の中は忙しい人が増えているように思います。仕事、家庭、子育て、趣味……。やりたいこと、やらねばならないことがたくさん。日々目まぐるしく「お金を貯めたいけれど、お金のことを考えている時間なんてない」という方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、お金は貯めたい。でもやっぱり時間がない。そんな方に向けて、忙しい人がやってしまうと失敗する貯蓄法についてお伝えします。
やってはいけない貯蓄法1.家計簿をつける
お金を貯めようと思うと、「まず家計簿をきちんとつけなくては!」と多くの人が思います。家計簿を買ってきたり、アプリを探したり……でも、ちょっとだけ待って!確かに自分の出費をチェックして、見直して、改善することは非常に大切です。無駄な出費に気づくことができれば、その分お金は貯まっていきます。時間があればぜひやりたいところです。
ところが、忙しい人は家計簿を1日や2日くらいはつけても、そのうち忙しさに流されていきます。
「まとめてつければよいか」→「あれ、レシートはどこ行った?」→「こんなにたくさんまとめてつけるのは無理!」→「自分には家計簿は無理!」と、投げ出してしまうのです。
家計簿どころか、「自分には“貯蓄”は無理!」と、あきらめてしまったら非常にもったいない……。忙しい人が「まず家計簿!」と手を伸ばすのはやめましょう。
やってはいけない貯蓄法2.とにかく節約に励む
「お金を貯めようと思って、すべての出費を抑える」と気合を入れる人も多いです。なにかにつけて「今は節約中だし」「割引になっていないから、買うのはやめよう」「こんなものを買っているようでは、お金が貯まるわけがない」と自分に言い聞かせて、何もかもガマンしてしまうのです。
まるで、突然ダイエットをしようと思いつき、絶食してしまうかのよう。いきなり頑張るとリバウンドするのが目に見えているのは、貯蓄もダイエットも同じです。
「つらいな」→「なんでこんなにガマンしなきゃいけないんだ?」→「節約なんて、もううんざり」→「せっかく頑張ったんだから、自分にたくさんご褒美を買おう!」→「散財するのって、やっぱり楽しいな……」といった具合です。
忙しい人は、「節約」という言葉にはとらわれないほうがいい。自分の気持ちを追い詰めてしまい、逆効果だからです。
やってはいけない貯蓄法3.お金のことを勉強するまで動かない
なにか行動する前に、「まずはしっかり勉強しなくては」と思う人も、よくいます。「どうやって貯めたらいいかわからない」「投資も気になるけれど、さっぱりわからない」と思いながら、「いつか勉強してから、貯蓄を始めよう……」と、保留にしているとどうなるでしょうか。
忙しい人に、ヒマが訪れることはなかなかありません。「お金を貯めたいな」「でも勉強する時間がないな」と思い、何もしないまま時が過ぎていきます。その時間で貯められたはずのお金が、どんどん出ていってしまうのです。
忙しい人がお金を貯めるには、どうするべき?
答えは、「とにもかくにも、まずはお金を貯める」です。え? 何をそんな当たり前のことを……?と思うかもしれませんが、実はこの当たり前のことをやっている人が、意外に少ないのです。先ほどの3つ「家計簿」「節約」「勉強」の前に、まずは1万円でもいいので貯めましょう。毎月必ず、1万円貯める仕組みを作ってしまうのです。
貯蓄専用口座を作ります。そしてお給料が出たとたんに、1万円でもいいのでその口座に移してしまいましょう。勤務先に財形貯蓄があれば、給与天引きで貯められるので、自分でお金を移す手間がいりません。
普通預金から、定期預金に自動で手数料無料でお金を移してもらえる「自動積立定期」もOK。自動的に貯めるサイクルをつくれば、「貯めなきゃ、貯めなきゃ」と思わずに済みます。
月1万円ずつでも貯められたら、次は手取り月収の1割(手取り20万円なら、2万円)を目指して、毎月自動的に「先に」貯めていきましょう。
これで、貯まる自信がつきます。「もう少し貯めてみようかな」という気持ちが湧き起こります。
その段階になって初めて、「家計簿」「節約(出費の全部を節約するのではなく、無駄なところを見つけて削る)」「お金の勉強をする」の3つの出番! モチベーションが上がっている状態なら、忙しくても失敗しないはずです。
忙しい人は、順番を間違えないのがコツ。まずは「毎月1万円でもいいので、貯める仕組みを作る」を始めてみてくださいね。
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