平均貯蓄額は1820万円で、4年連続の増加

2017年5月16日に総務省が発表した2016年の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」によると、二人世帯の平均貯蓄残高は1820万円。前年の1805万円から15万円、0.8%の増加となり、これで4年連続の増加という結果で、調査開始から過去最高の貯蓄額となりました。

平均貯蓄額は、多額の貯蓄がある一部の層によって数値が引き上げられるため、実感値とは開きがあります。そのため、貯蓄ゼロの世帯を除いた世帯を貯蓄額の低いほうから順番に並べたときに、ちょうど真ん中に位置する世帯の貯蓄額はいくらか、という「中央値」で見る必要があります。

今回の調査では、貯蓄額の中央値は、1064万円。中央値も前年の1054万円より10万円、0.9%の増加となっています。ちなみに、貯蓄ゼロの世帯も含めた中央値は996万円という結果になっています。

貯蓄現在高の推移(二人以上の世帯)

貯蓄現在高の推移(二人以上の世帯)



勤労者世帯の平均貯蓄額は1299万円で、10万円減少

勤労者世帯のみ(高齢者など無職世帯、自営業・自由業世帯を除く)では、どうでしょうか。

平均貯蓄額は1299万円で、前年より10万円、0.8%の減少。中央値は734万円で、前年から27万円の減少、マイナス3.5%という結果となっています。貯蓄ゼロの世帯を含めた中央値は690万円でした。

貯蓄現在高の推移(二人以上世帯のうち勤労者世帯

貯蓄現在高の推移(二人以上世帯のうち勤労者世帯)


勤労者世帯の平均年収は715万円で、前年の709万円から6万円増加しています。年収は増えたものの、貯蓄は減ったという恰好となっており、これは住宅購入などによる負債の増加なども影響しているかもしれません。

貯蓄100万円未満の世帯が10.5%も!

貯蓄残高の世帯分布を見てみましょう。

貯蓄現在高の世帯分布(二人以上の世帯)

貯蓄現在高の世帯分布(二人以上の世帯)


分布図を見てもわかるように、平均値と中央値には、かなり開きがあります。二人以上の全世帯では貯蓄額3000万円以上の世帯が19.0%で、平均を押し上げる結果となっており、平均値以下の世帯が約3分の2を占めているのです。

貯蓄現在高の世帯分布(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)

貯蓄現在高の世帯分布(二人以上の世帯のうち勤労者世帯))



勤労者世帯のみの分布図でも、考え方は同じです。3000万円以上の世帯が11.0%と多く、平均値以下の世帯が、やはり約3分の2を占めているわけです。

ここで注目すべきなのは、貯蓄が100万円未満の世帯が、全世帯で10.5%(前年11.1%)、勤労者世帯で12.8%(13.2%)であるということです。いずれも「貯蓄ゼロ」の世帯を除外していますので、貯蓄はあるけれど、100万円未満の世帯がこれだけあるということです。

この調査は、全国から抽出した約8000世帯を対象にしたものですから、地域性や年齢、職種などさまざまな事情を考慮すると、また違った結果にもなるかもしれません。しかし全国での平均値や中央値を知ることで、今現在、自分が置かれている状況と比較し、無駄に悲観的になるのではなく、どうしたら貯蓄を増やせるのか、いくら貯蓄したほうがいいのかと、考える基準になるのではないでしょうか。

貯蓄100万円未満の世帯の中には、年齢の若い世帯も含まれ、なかなか貯蓄できない、という世帯もあるでしょう。しかし、ある一定の年齢になっても貯蓄が100万円に満たないという世帯は、収入が少なすぎるのか、支出が多すぎるのか、こうしたことを見直していく必要があるでしょう。

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