やらなくていい家事とやらなくちゃいけない家事
洗濯はやらなくてもいい家事?
今回は、限られた時間と体力の範囲内で「家事」の何をやるべきなのか? そしてやらなくてもイイのか? というお話をしたいと思います。
「サボっちゃダメな家事」を“ダメ度”で分類する
まずは複数の家族(同居人)と共に暮らす人が(一人暮らしの場合は家事ボリューム的に別の扱いなので、ご参考まで)、諸般の事情で「毎日やったほうがいい家事」「サボっちゃダメな家事」の例を羅列します。各々の理由は後述しますので、とりあえず脳内でチェックを入れていってみてください。●サボっちゃダメ度<強>の家事
□使用済みの鍋、食器を洗う(乾かす)
□使用済みで、汚れて湿っている衣類、タオル類を洗濯する
□洗濯が終わったものは、ただちに干す(乾かす)
□悪くなった食べ物を、生ゴミとして選り分ける
□生ゴミをまとめる
□生ゴミ(燃えるゴミ)を必ず収集日に捨てる
□(入浴の習慣があるなら)浴槽を洗う
□(ガス)コンロ周りのモノを避ける
□食卓テーブルを拭く
●サボっちゃダメ度<中>の家事
□空き缶、空きペットボトル、空き瓶、トレイ等のゴミを分別してまとめる(ゴミ袋に入れる)
□空き缶、空きペットボトル、空き瓶、トレイ等のゴミを分別して収集日に捨てる
□チラシ、レジ袋、その他不要な紙ゴミをまとめる
□紙ゴミ(燃えるゴミ)を必ず収集日に捨てる
□家電製品のコンセント周辺のホコリを払う
□寝床(布団、ベッドいずれも)は週に2回は畳むか干すかして動かす
●サボっちゃダメ度<低>の家事
□寝室の掃除機がけ
□子ども部屋の掃除機がけ
□リビングの掃除機がけ
□廊下その他の掃除機がけ
□トイレの床拭き
□冷蔵庫内の整理と、主に野菜室の消毒用エタノール拭き
□自炊
じゃあ、具体的に「やらなくていい家事」って何?
さて……とすると、■サボってイイ家事
があるのか、それは何になるのか、気になる方も多いのではないでしょうか? 単純に、
□上記以外の家事
と言ってしまえば簡単なのですが、具体的には「ベッドと壁の隙間掃除」「アルミサッシの溝掃除」のような「重箱の隅をつつくような掃除」や「飾り棚のホコリ取り」とか「窓ガラス磨き」のように他人の目を気にした作業、「乾いた洗濯物を畳む」「衣替え」など、あえて行わなくてもお腹を壊したり怪我をすることのない家事は「サボってイイ家事」です。
……と、提唱するガイドは、家事の目的とは、究極を言えば「日本国憲法 第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」をクリアするために行うものだと考えています。
つまり、生活の中での健康・安全を実現、維持することを「やらなければいけない家事」のボトムラインにしているのです。
やるべき家事を考えるときは、ロジカルな「優先順位」がキモ
やらなくていい家事を見つけて、時間を有効に
つまるところ「何をして、何をしないか」がものごと、とくに家事には必須で、ここがキモだということです。
はじめに言いましたが、私たちの時間は限られているからです。
サボっちゃダメ度は<強>から順に、目先の食中毒リスクと悪臭発生(細菌繁殖やカビ繁殖)リスク、火災発生リスク、皮膚病、アレルギー発症リスクの低減を図っています。
いわずもがなですが、家族が多いほどに住まいの共用設備の使用頻度は上がり、それぞれの汚れ度合いも増しますから衛生状態を保つのは大変になります。
そのためサボれなくなる(それぞれの家事を休めるインターバルが短くなる)という点は、ご理解いただけるかと思います。
もっとも、それ以外のファクターによっても「サボってイイ家事」の「サボり期間(インターバル)」の長短は変わりますので、一概には言えないところはあります。ご自身や、ご家族の「優先順位」を、一度ぜひ考えてみてください。
きっと、場合によっては「永遠にインターバル」な家事もあるのでしょうね……。
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