全高も最低地上高も先代と同じ!! 新型SUBARU XVのポイントは?
初代はインプレッサの冠が付いていたSUBARU XV。3代目にスイッチした新型の魅力は「SUV」テイストを強めた点にあるという。新型XVに初めて試乗する機会があったが、あいにくの雪上走行になってしまったので、まずは概要からお届けしたい。
新型スバルXVは、インプレッサをベースにスペーサーを使って全高を嵩上げし、200mmの最低地上高を確保。それでいながら全高を1550mmに抑えることで高さ制限のある立体駐車場に入庫できるというパッケージングを採用している。
これは先代XVと同じだが、全長が15mm延び、全幅は20mmワイドになった。それでも全幅を1800mmにすることで大半の立体駐車場に対応可能としている。なお、ワイドになっても左右ミラー間の距離である「ミラーtoミラー」は先代と同じで、扱いやすさは犠牲になっていないというのがSUBARUの主張だ。
XVにも「X-MODE」を搭載
ヘキサゴンモチーフを採用したフロントグリルが特徴で、フロントバンパー、ホイールアーチ、サイドシル、リヤバンパーへと連続するマットブラックのクラッディングも目を引く。ボディサイズは全長4465×全幅1800×全高1550mm
さて、最低地上高と全高は先代と変わっていないのだから、何をもって「SUV度を高めたのか?」と疑問に思われる方もいるだろう。それを担うのが、レガシィ・アウトバックやフォレスターにも用意されている「X-MODE」の搭載。
「ヒルディセントコントロール」により、滑りやすい下り坂でもペダル操作なしに一定速度でクリアできるほか、スロットルを遅開きとすることで、滑りやすい路面でも走りやすいなど、雪上や悪路などでの走破性を高めるのが同モードの特徴。
ほかにも、AWDの締結力を約25%高めることで、トラクションを向上させるほか、LSDの強化により滑りやすい路面でのトラクション性能をアップさせている。なお、「X-MODE」は、1.6Lエンジンのエントリーグレード「1.6i EyeSight」をのぞき、全車に標準装備される。
明るいカラーデザインで女性や若いユーザーも狙う
しかし、新型SUBARU XVには、ベースのインプレッサにはない明るい色合いのボディカラーを2色(クールグレー・カーキ、サンシャイン・オレンジ)も設定することで、女性ユーザーにも振り向いてもらいたいとしている。SUV性能を高めながらも内・外装のカラーデザインなどにもこだわることで、女性や若いユーザーにもアピールしている。
雪上で「X-MODE」の効果を実感
さて、新型XVの試乗ステージは、オフロードを含む軽井沢のスキー場周辺だったが、急な降雪で特設コースを走らせることはできず、限られたリゾートホテル内の敷地内(道路含む)に限られてしまった。しかもノーマルタイヤを履いていたから、雪上を走るにはあり得ないシチュエーションだったわけだ。
しかし、逆に「X-MODE」の威力を味見できたのも事実で、雪上でも発進性に問題なく、非常にコントロールしやすかったのが印象的。少し飛ばすと横滑り防止装置が介入するが、ノーマルタイヤなので「止まる」ことに注意していれば意外と走れてしまうのが印象的だった。これならスタッドレスタイヤを履けば、ほかの「X-MODE」搭載車と同じようにスキーエクスプレスとして、もちろん雪国の方にもオススメできるSUVに仕上がっているといえそうだ。