小さな島々が生み出した多島美の世界、九十九島

小さな島々が海に浮かぶ、神秘的な光景が広がる

小さな島々が海に浮かぶ、神秘的な光景が広がる

海の風景と聞いて思い浮かべるのは、どんな風景でしょうか。どこまでも続く水平線を望めたり、きれいなカーブを描く海岸線、断崖絶壁など様々な風景がありますが、たくさんの島が点在する風景も高い人気を誇ります。

今回は長崎から小さな島々が密集した美しい風景を望むことができる九十九島(くじゅうくしま)をご紹介します。たくさんの島の中には世界文化遺産候補の教会がある島もあるんですよ。


どこを見ても島だらけの九十九島。ちなみに島の数はいくつ?

まさに島だらけの九十九島。リアス式海岸を経てこんな風景が誕生したとのこと(2012年3月撮影)

まさに島だらけの九十九島。リアス式海岸を経てこんな風景が誕生したとのこと(2012年3月撮影)

九十九島Yahoo! 地図情報)は、長崎県の北西部、佐世保市にあります。正式な地名ではなく、佐世保の北側にたくさんの島々がある地域の総称です。

島がたくさんあることから「九十九島」と呼ばれますが、実際にある島の数は99ではなく、有人島、無人島をあわせて合計で208もあります。

たくさんの島がある風景というと、本州と四国の間にある瀬戸内海が良く知られていますが、九十九島は狭いエリアに島が密集しているのが特徴。実は陸地が海からの浸食で削られてできるリアス式海岸と同じ仕組みで、海水面の上昇などにより島がたくさん現れる今見える形ができたとのことです。

島々が浮かぶ絶景をいろいろな所から見てみましょう!おすすめの展望スポット

それでは九十九島の美しい絶景を見られる所を訪ねてみましょう。

1. 船越展望所Yahoo! 地図情報
船越展望所からの九十九島の眺め。 様々な形の島が並ぶパノラマを楽しめます(2012年3月撮影)

船越展望所からの九十九島の眺め。様々な形の島が並ぶパノラマを楽しめます(2012年3月撮影)

九十九島から一番近くにある展望スポットです。車が10台程度止められるコンパクトな展望台で、標高は約65メートル前後と低めの所にありますが、九十九島の眺めは抜群。目の前で九十九島の様々な形の島をパノラマで楽しむことができます。
船越展望所からの九十九島の眺め。間近に島の全景を確認できますね(2012年3月撮影)

船越展望所からの九十九島の眺め。間近に島の全景を確認できますね(2012年3月撮影)


展望所から西の方向に九十九島があるので、夕方に来るとお天気に恵まれれば夕陽が島の向こうに沈む美しい風景を望むことができます。

見通しが良い時は、50kmほどの沖合に浮かぶ五島列島の島影も見ることが可能です。

2. 展海峰(てんかいほう、Yahoo! 地図情報
展海峰から眺める九十九島。まさに島が密集している風景を見下ろせます(2012年3月撮影)

展海峰から眺める九十九島。まさに島が密集している風景を見下ろせます(2012年3月撮影)

佐世保市街中心部の反対側に位置する俵ヶ浦半島の途中にあり、その名の通り海の展望が楽しめる高台の展望スポットです。

標高165メートルの展望台に立つと、北西方向に九十九島の島々と美しい海を眼下に見下ろせます。船越展望所よりも多くの島々が密集しているのが良くわかりますね。

また展望台の下には花畑が造られていて、花が咲いた時は菜の花やコスモスと一緒に九十九島を望むこともできます。
展海峰から望む佐世保市街中心部と佐世保港。半島の細い陸地の向こうに港が見える不思議な風景です(2012年3月撮影)

展海峰から望む佐世保市街中心部と佐世保港。半島の細い陸地の向こうに港が見える不思議な風景です(2012年3月撮影)


また九十九島の右側に目を向けてみると、そこには佐世保市街中心部と佐世保港を望めます。半島ならではの細い陸地の向こうに港や街が見えるのは不思議な風景ですね。

3. 弓張岳(ゆみはりだけ)展望台Yahoo! 地図情報
標高364メートルの弓張岳展望台から望む九十九島(2012年3月撮影)

標高364メートルの弓張岳展望台から望む九十九島(2012年3月撮影)

他の展望スポットよりさらに高い所から九十九島を見下ろせるスポットです。
佐世保市内から見た弓張岳

佐世保市内から見る弓張岳(2012年3月撮影)

佐世保市街中心部のすぐ裏にそびえる標高364メートルの弓張岳の頂上近くに設けられています。
弓張岳展望台からの眺め、リゾートホテルの建物と一緒に望む九十九島(2012年3月撮影)

弓張岳展望台からの眺め、リゾートホテルの建物と一緒に望む九十九島(2012年3月撮影)

ここからは先に紹介した船越展望所や展海峰がある俵ヶ浦半島の右側、南西方向に九十九島の島々を望むことができます。手前にあるリゾートホテルのお洒落な建物を含めた風景は他の展望スポットとはまた違った雰囲気を楽しめますね。
弓張岳展望台から佐世保市街中心部と佐世保港を望む(2012年3月撮影)

弓張岳展望台から佐世保市街中心部と佐世保港を望む(2012年3月撮影)


弓張岳展望台からも、佐世保市街中心部と佐世保港を間近に見下ろせます。自然が創りだした九十九島の風景と人が生み出した街の風景を同じ場所で楽しめる素敵な展望スポットです。
九十九島八景の紹介地図

九十九島八景の位置を示した九十九島八景図(2012年3月撮影)

以上の3つの展望スポットの他にも九十九島を展望できるスポットが各地にあり、「九十九島八景」として紹介されています。島も含めて広範囲に散らばっているので一度に全部回るのは無理ですが、時間の許す範囲で複数個所を訪ねてみて景色を見比べてみるのも楽しいでしょう。

絵になる遊覧船に乗って、海の上から九十九島を眺めよう!

島の間を縫うように航海する九十九島遊覧船「パールクイーン」(2012年3月撮影)

島の間を縫うように航海する九十九島遊覧船「パールクイーン」(2012年3月撮影)

たくさんの島々がある九十九島は、展望スポットから眺めるのも良いですが、島の間を縫うように航海する遊覧船に乗ってみるのも楽しいですね。

九十九島パールシーリゾートYahoo! 地図情報)から、海賊の帽子をイメージした遊覧船「みらい」と、帆船を模した遊覧船「パールクイーン」が就航しており、約50分かけて九十九島の島々の間を航海しています。海の風を感じながら大小さまざまな島を間近で見てみるのも良い旅の思い出になりますね。

「九十九島水族館 海きらら」で癒されよう

写真は公式サイトより

写真は公式サイトより

遊覧船が発着する九十九島パールシーリゾートの中には、九十九島水族館 海きららがあります。

複雑な地形のリアス式海岸が元となった九十九島は、生き物にとって大変暮らしやすい環境のため、多種多様な生き物が見られることから、海きららでは九十九島の海に棲む生き物を中心に展示しています。九十九島の風景を楽しんだ後に水族館で生き物たちの動きに癒されるのも良さそうですね。

 

世界文化遺産候補の教会がある島も含まれています

弓張岳展望台からの眺め、リゾートホテルの建物と一緒に望む九十九島(2012年3月撮影)

弓張岳展望台からの眺め、リゾートホテルの建物と一緒に望む九十九島(2012年3月撮影)

無人島、有人島あわせて208の島がある九十九島ですが、その島の一つに世界文化遺産候補の教会があるのをご存知でしょうか。
船越展望所から黒島を望む(左側の島影)。 ここに世界文化遺産候補の黒島教会(黒島天主堂)があります(2012年3月撮影)

船越展望所から黒島を望む(左側の島影)。 ここに世界文化遺産候補の黒島教会(黒島天主堂)があります(2012年3月撮影)

その島とは黒島Yahoo! 地図情報)。今まで紹介してきた船越展望所、展海峰、弓張岳からも望むことができる九十九島の中では大きな島の一つです。

長崎はキリスト教にゆかりが深く、戦国時代からのキリシタン禁教令により弾圧を受けた隠れキリシタンが多く暮らした地でもありますが、黒島には明治時代に造られた黒島教会(黒島天主堂)が現存しており、隠れキリシタンの子孫の方たちの心の拠り所として親しまれてきました。

2007年には大浦天主堂などと一緒に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する資産の一つとして、世界遺産の暫定リストに掲載されています。

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は2018年のユネスコ世界遺産委員会で世界文化遺産への登録が審議される予定。登録されれば九十九島の一部が世界中から注目を集めることになります。

佐世保観光名誉大使はEXILEのTAKAHIROさん!

小さな島々が密集することで生まれた美しい海の風景を楽しめる九十九島をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。佐世保の観光PRでは、佐世保観光名誉大使に就任した佐世保出身のEXILE TAKAHIROさんが九十九島について動画も交えて紹介しています。こちらもあわせてご覧いただいた上で、素晴らしい眺めを見に佐世保・九十九島までぜひ足を運んでみて下さい。



九十九島へのアプローチ

博多と佐世保を結ぶJR九州 特急みどり

博多と佐世保を結ぶJR九州 特急みどり

地図:Yahoo! 地図情報
アクセス:
公共交通機関利用の場合は、佐世保が玄関口となります。
<鉄道>
JR九州 佐世保線 佐世保駅下車。博多駅、新鳥栖駅から佐世保行きの特急 みどり号が運行しています。

<飛行機>
長崎空港から空港連絡バスで佐世保駅へ。予約制の乗合ジャンボタクシーも利用可能。

<車>
西九州自動車道 佐世保中央インターチェンジが最寄りとなります。

●船越展望所
佐世保駅から佐世保市営バス 動植物園前経由下船越行きまたは展海峰行きに乗車して動植物園前バス停下車。徒歩約10分。
佐世保駅発着の定期観光バス「SASEBOクルーズバス「海風」」Aコースでも船越展望所付近の車窓を楽しめます。
●展海峰
佐世保駅から佐世保市営バス 展海峰行きに乗車し、終点で下車。ただしバスの本数は多くありません(1日7本)。
佐世保駅発着の定期観光バス「SASEBOクルーズバス「海風」」Cコースに展海峰が含まれています。
●弓張岳展望台
佐世保駅から佐世保市営バス 弓張岳行きに乗車し、終点で下車。ただしバスの本数は多くありません(1日4~5本)。
佐世保駅発着の定期観光バス「SASEBOクルーズバス「海風」」Bコースに展海峰が含まれています。
●九十九島パールシーリゾート
佐世保駅から佐世保市営バス パールシーリゾート九十九島水族館行きに乗車し、終点下車。
●黒島
佐世保駅から松浦鉄道で相浦(あいのうら)駅下車。または佐世保市営バス 相浦桟橋行きに乗車し、終点で下車。
相浦桟橋より高島経由黒島行きフェリーで黒島へ。フェリーは1日3往復。
黒島教会(黒島天主堂)へは黒島港から徒歩約30分。
※教会の見学は事前に「長崎の教会群インフォメーションセンター」へ電話またはWebサイトでの連絡が必要です。


【関連サイト】
「九州の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで九州地方の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。