久野浩司の恋愛コラム

生涯独身ではわからない、結婚で得られる3つの安心

2017年版の生涯独身率の最新データが発表されました。数年前と比較しても、その数字は急激に上がり、20年後の予測では実に3~4人に1人は一生独身ということになりそうなのです。なぜ結婚したくないのか、というリサーチから彼らの不安を紐解き、逆に、生涯独身ではわからない結婚して得られる「3つの安心」について考えてみましょう!

久野 浩司

執筆者:久野 浩司

恋愛ガイド

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女性の3人にひとりは独身時代の到来!

生涯未婚率が過去最高に。

生涯未婚率が過去最高に。


2017年4月上旬に国立社会保障・人口問題研究所より生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚をしていない人の割合データ)に関する最新データ(2015年時点)が発表されました。それを報じている新聞記事によれば、男性の生涯未婚率は23.37%、女性の生涯未婚率は14.06%となっております。つまり男性の4人に1人、女性の約7人に1人が一度も結婚をしていないということになります。

20年前のデータを調べてみると、1995年当時の女性の生涯未婚率はわずか5.1%(20人に1人)でした。それが、10年後の2005年には7.25%(14人に1人)に上がり、現在に至るまで急激に増加していく勢いなのです。近年の上昇率から見れば、今後ますます急激な勢いで増加する傾向となるでしょう。

仮に少なく見積もってあくまでも同じペースで5年ごとに約2.5%づつ増加すると予測すると、今30代前半の女性が50代に入る2035年時の女性の独身生涯率は約25%程度になっているのではと予測されます。同じように算出すると、2035年の男性の生涯独身率は33%となります。

そうなれば、20年後の日本では、実に男性の3人に1人、女性の4人に1人は一生独身という驚愕のデータになるのです。


なぜ男性は結婚願望がなくなったのか?

読者の皆様は、このデータをどう感じるでしょうか? 生涯独身率の急増の大きな要因として考えられるのが、男性側の非結婚願望です。

結婚に関するインターネット上の意識調査によって、次のような結果が出ています。

男女・世代別に見てみると、「結婚したい」が上回ったのは、20代・60代の女性のみ。男性は全世代において「結婚したいとは思わない」が過半数以上という結果となりました。

将来結婚したいですか?(未婚男性)

将来結婚したいですか?(未婚男性)「結婚に関するアンケート」(資料JP調べ)

将来結婚したいですか?(未婚女性)

将来結婚したいですか?(未婚女性)「結婚に関するアンケート」(資料JP調べ)

出典:「結婚に関するアンケート」(資料JP調べ)

結婚適齢期である20~40代の男性が結婚したくない理由で以下のようなことが意見としてあがっています。

•結婚しても何もメリットを感じられない
•一人が好きだから
•そもそも興味、願望がない
•面倒だし、経済的に重たい
•責任に耐えられない
•良いお付き合いがないから
•コスパが悪い


以上から、異性との恋愛関係などコミュニケーションが苦手なことに加えて、メリット、責任感、コストパフォーマンスなどのキーワードが挙がっていることから、やはり経済的な不安要素も大きいと思われます。

結婚したら男性が経済的に支えるという意識が強いと、結婚することで責任は負いたくない、自分の自由な時間と使えるお金がなくなるといったネガティブな印象もあるようです。

男性が結婚に対して否定的になるほど先のデータ結果のように、同世代間の日本人を限定で結婚を考えれば、当然、数の論理として女性側が結婚したくてもイス取りゲーム同様にあぶれてしまうのも事実なのです。

しかし、そもそも結婚とはそんなに不安な要素が満載なのでしょうか?

男性である私自身の意見として、より結婚に対するポジティブな話にもっと耳を傾け、自分たちが結婚を通じて幸せになっていくイメージを膨らませて欲しいと願っています。

そこで今回は、結婚することで得る人生における「安心感」を改めて考えてみて欲しいです。


結婚することで得られる安心とは?

あなたの結婚に対する不安は本当?

あなたの結婚に対する不安は本当?

1: 心の平穏が安定する安心感

まず最大の結婚して得られる安心感は、心の平穏つまり精神的な部分です。これはパートナーとの相性にもよるところもあるので、正反対の意見を聞かされることも多く、結婚を躊躇してしまう人が少なくなり理由のような気がします。

寂しさや孤独感は、仕事に生きがいを持つことや、友人や仲間と一緒に過ごすことで、ある程度は避けることはできます。そして男女間の欲求に関しても、恋人や恋愛感情あれば、結婚をせずとも満足を感じることもできるでしょう。

それでも、紙切れ1枚の契約だとは言っても、法的な承認を受け、自分と相手の家族が親戚関係として繋がっていくこと、社会的な部分である職場や外部からも正式に認められる結婚は、実際にしてみると明らかに「単なる恋愛」とは異なるものです。

生きていく上で「心の平穏を安定させること」はとても大切な要素です。もちろん結婚すれば絶対的にそれが保証されるわけではありません。一方で「独身であること」が原因で、自分が幸せを感じられなかったり、常に不安な気持ちを抱えてしまうのであれば、それは不健全な心の状態であると言えます。


2: 感情を共有する安心感

そもそも人間は喜怒哀楽などの感情を持った生き物です。だから喜びを一緒に分かち合ったり、悲しみを誰かに寄り添ってもらったり、感情を共有することは生きる上でとても尊いことです。

誰もが心の中では幸せな日々を過ごしたいと願っているはず。だから誰かと一緒に笑ったり、美味しいものを食べたり、素晴らしい景色や時間を共有することで、本来の人間の欲求を叶えていきます。

働き盛りの30代で、「このままずっと独身でもいいかも」なんて思う瞬間もあるかもしれません。でも、誰もがその先の何十年後の未来やその時の感情を知る由はありません。当然ながら年齢と共に、周りの環境や考え方、仕事の状況、そこでの立場、さらには、自分だけでなく親の加齢にまつわる健康問題など、予期せず形でも「不安」は目の前に表れてきます。

今は一人でも困っていないからではなく、まだ見ぬ将来の自分のために、今からしっかりと、どんな状況になっても支えあっていける、または感情を共有できる唯一の存在を築きたいというのはひとつのリスクヘッジです。そのために、家族は必要になってくる存在のはずなのです。


3:  経済的な安心感

前述の通り、結婚したくないと宣言する男性の中には、経済的な不安を理由に挙げる人も多いです。それは果たして本当にそうなのでしょうか?

実際に昨今では日本が誇る大企業をはじめ、ある日、突然失業する危機が起こっています。今までの常識であった終身雇用時代はもはや終わろうとしています。だからこそ、これからの時代は結婚することで夫婦二人が働き、収入を得ることは、むしろ経済的な安心感にも繋がるのです。

まだ今の日本では結婚後は男性が一家の大黒柱として一人で家計を支えなければいけないというステレオタイプな考え方が男女ともにあります。だから結婚において女性は、男性の最低条件として、一定以上の年収を挙げています。もちろん、それは正論でもありますが、私が住んでいるカナダをはじめ、欧米社会では、そもそも専業主婦スタイルの夫婦は当たり前ではありません。

世界を見渡せば、夫婦であってもお互いが自立しているという考えが主流であり、仕事や家事、育児などの部分でも平等に近い考え方を持っています。そうやって結婚後も、依存度を高めないことで、家計が破たんするリスクを軽減させ、より自分らしい自由な生き方を楽しむ選択肢が広がっていくと思うのです。このように自立は安心感にもつながっていきます。


見たことがない世界が不安ならば、両方の世界を見てみよう

これらのように私自身は結婚することで得る安心感は、独身でいるよりもはるかに大きいように思います。

だから、今、結婚に対して消極的な男女には、まずは「結婚前の独身世界と結婚した後の家族世界」という2つの世界を自らで体験することで、きっとわかることがいっぱいあるはずです。

私的な話で恐縮ですが、私は結婚してまもなく15年目に入ろうとしますが「結婚しなければ良かった……」なんて思ったことは一度もありません。もちろん25年、30年以上の夫婦からすれば、まだまだ途中の過程でしょうし、パートナーとなる結婚相手によっても大きく左右される問題でもあります。

しかし、現役世代が、「不安だからしたくない」という消極的な気持ちでは生涯未婚率が急激に増加していくばかりです。でも、経験すれば自分にとって結婚が心地よいものだと実感できるかもしれません。もちろん失敗しない道を選ぶのが一番ですが、「あとからやっぱり不向きだった」とわかれば、別の道を選ぶ方法もあります。人生で一回ぐらいは結婚し、自分の家族を作ってみるのもいいかもしれない――そんなふうに思ってもらえたら嬉しい限りです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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