良い宿の見分け方~ホームページ編~

宿選びは失敗したくない!

宿選びは失敗したくない!

ゼロの状態から宿選びをする際、頼りにするのはインターネット。宿泊予約サイトで検索し口コミや評価を参考しながら候補をいくつか出してみる。そして、悩む。大切な旅の宿だし失敗はしたくない……。そんな経験、誰しも一度や二度はあるのではないでしょうか?

ならば、宿のホームページを見た時に、ある程度の善し悪しをつけてみませんか? 最終的な予約は、ポイント獲得を目的に宿泊予約サイト経由から行ったとしても、宿のホームページは必ず閲覧するでしょうから。しかも、宿のホームページの掲載価格が「最安値保証」をしている場合もありますから、結果的にお得になる事もありますよ。


見た目の善し悪しはアテにならない!?

例えば、民宿は家族経営ですから、企業経営をしている旅館に比べるとホームページに費やせる金額は多くありません。ですので、ホームページも質素です。しかし、実際に訪ねてみると部屋は簡素だけど料理は絶品!ということが良くあります。

逆に、ホームページの作り方は最新で写真もキレイ!でも、実際に行ってみたら期待外れ……、なんていう経験があるのではないでしょうか? 天候に左右されるならばいざ知らず、圧倒的な写真の美しさに過剰な刷り込みをされてしまうこともあります。では、そんな見た目と実際の「ギャップ」を埋めるにはどうすればよいのでしょうか?


ステップ1 客室 「間取りが公開されているか?」

まずチェックしたいのは、基本の客室。ページに間取り図はありますか? 「床の間の写真だけ」「窓からの景色だけ」なんてことはないですよね? たとえ、図面はなかったとしても、欲しいのは「〇平米または〇畳〇間」という数字です。
画像は「時わすれの宿 佳元」の公式サイトより

画像は「時わすれの宿 佳元」の公式サイトより

例えば、群馬県四万温泉の宿「時わすれの宿 佳元」。部屋数が少ないながらも懐かしさと新しさの両方を備えた宿で、老若男女問わず人気です。こちらの宿では、部屋毎の画像はもちろんのこと間取り図も見る事ができます。

「ありのままを伝えているか?」「伝わっているか?」これが良い宿を見分ける原点なのです。


ステップ2 温泉 「温泉分析書は公開されているか?」

温泉も大事なポイント

 

客室と同じ事ではありますが、「ありのままの姿」の画像が載っているかが大切です。まさか「湯口のイメージ写真だけ」なんてことはありませんよね。温泉好きが注目したいのは、やはり泉質。温泉が自慢の宿は、歴史からはじまり泉質の良さを説明するページを設けています。

例えば、宮城県東鳴子温泉の「旅館 大沼」。泉質の良さは天下一品で古くから湯治客に愛される宿。客室は決して煌びやかではありませんが、自慢の温泉を丁寧にホームページ上で説明をしています。

専用のページまで設けていないにしても、温泉分析表が公開されているかどうかもチェックするといいですね。


ステップ3 料理 「食材について語れるか?」

食事も大事!

 

「土地の食材を用いて、その旬を味わってもらいたい。」と、すべての宿や料理人が思っていると私は感じます。しかしながら、食べなれた土地の味を期待しない地元の宴会客を受けていたり、海や山の具合から安定的に食材が調達できず突然に仕入れ値が高騰したり、一筋縄ではいきません。そのような環境においても、宿のホームページや宿主のブログで、生産者と向き合い食材について語れている宿の料理の信頼度は高いです。

例えば、新潟県南魚沼の「里山十帖」 、長崎県西海市の「あかだま」、香川県小豆島「島宿真理」。どの宿のページやブログにも食材の事が熱く語られています。

あとは、献立のー例もページ上にあった方がよいですね。「その日に揚がった魚、その日に獲れた野菜を使うから、うちにはメニューはない。」たしかにそれも一理あります。ただ、品数は食事料金に反映してくるので確認が必要です。また、季節の食材が仕入れられるということは、地元や生産者との信頼関係が築けている宿であり、その料理を求めてくるリピーターがついているという証でもあるのです。

長い月日をかけて、宿主と料理人が試行錯誤してきた味は、味を守りながらも進化しているはずです。細かい献立までとはいかなくても、この時季にはこれを出します、と言い切れる宿。確認してみてください。


ステップ4 サービス 「スタッフの顔写真を載せているか?」

客室、風呂、料理をチェックしてきたら、最後は目に見えない人的サービスについてです。「スタッフや料理人の顔写真を載せている宿」が、なぜ良い宿なのか?

サービス業の場合、CS(カスタマーサティスファクション)とES(エンプロイーサティスファクション)は表裏一体。しかしながら、旅館やホテルは、労働条件が厳しいため離職率が高く、早い人だと2~3ヶ月で辞めてしまうという現状があります。例えば、3ヶ月で辞めたスタッフの顔写真をいつまでもHPに載せておくことは普通出来ませんよね。円満退社だったらまだしも、不穏なままに離職されたとしたら写真を載せておくことはタブーかと思います。そのため、「スタッフがいきいきと働く写真」などを載せている宿は従業員が定着をして良いカスタマーサービスを出来ている宿のことが多いのです。

例えば、長野県渋温泉「春蘭の宿 さかえや」、群馬県伊香保温泉「松本楼」 が代表的です。



以上、宿の機能別に段階的に解説をしてきました。最後にお伝えしたいことは、日本の宿は、土地の歴史や文化を踏襲しているため多様性にあふれています。完全無欠な宿はなかなかありません。ですので、結果的に「良い宿だったな。」と満足度を決めるのは本人の嗜好によるところが大きいです。最終的に宿を決める際には、「その宿のウリは何なのか?」「宿泊の目的は何のか?」この二つを掛け合わせて答えを出すことが最良の策と言えるのではないでしょうか。前者の情報源の一つがホームページだということです。
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