ラップ口座とは、お任せの投資サービス

このところ、よく耳にするようになった「ラップ口座」。ラップ口座とは、お任せの投資サービスのことです。個人が証券会社や信託銀行と契約を結び、どんな商品をどんなタイミングで売り買いするか、全てお任せして投資を行う口座です。

ラップ口座を利用するときの注意点

ラップ口座を利用するときの注意点


かつては富裕層向けでしたが、投資信託を組み合わせるファンド・ラップという形で、数百万円から利用できるようになりました。お客さまの意向に合わせて投資をしてくれるので、とても便利なサービスのようにみえますが、実際はどうなのでしょうか?まずは、ラップ口座のメリット・デメリットについて整理してみましょう。

ラップ口座のメリット

ラップ口座は、金融機関の担当者に投資目的やリスク許容度などを伝えると、それに見合った資産配分(アセット・アロケーション)を提案し、ポートフォリオを構築してくれます。その後も、運用環境の変化に応じて、自動的にポートフォリオの見直しなど、運用管理まで行ってくれるサービスです。

つまり、投資前から投資後まで全てお任せできます。自分で資産配分を考えたり、国内の5000本を超える投資信託の中から商品を選択したり、面倒な手間もかからず、負担なく資産運用が行えます。このように、とても便利なラップ口座ですが、デメリットはあるのでしょうか。

ラップ口座のデメリット

デメリットは、コストが割高だということです。ラップ口座の管理コストは、年間1.5%程度かかるサービスが中心です。加えて、ラップ口座で利用する投資信託には、運用コスト(信託報酬)もかかります。仮に、ラップ口座の管理コストが1.5%、投資信託の運用コストが1.5%だとしたら、年に3%もの高いコストを負担し続けることになります。3%を上回るリターンを出さないと自分のお金は増えないということです。

また、選択される商品は第三者から高く評価される商品とは限りません。関連会社の運用する商品であったり、高コストでリスクも高い商品が組み込まれたりする可能性もあります。さらに、提案された資産配分も個人資産全体のバランスから考えるとベストなものとは限りません。例えば、リスクを抑えた運用を希望した場合、国内債券中心のポートフォリオになりますが、現在の金利水準だと、期待できるリターンよりも負担するコストの方が大きくなってしまいます。

それであれば、国内債券中心の資産配分にするよりも、投資する金額自体を少なくしてしまった方がコスト負担も軽くなり、効率的に運用できるはずです。しかも、アドバイスをしてくれる金融機関の営業担当者の立場では、投資金額が少なくなってしまうと、手数料収入が少なくなってしまうため、そのようなアドバイスができない状況にあることにも注意が必要です。

自分で資産管理する重要性

つまり、ラップ口座を利用して運用し続ける限り、高いコストを負担し続けることになります。資産運用は難しく手間のかかる方法ばかりではありません。例えば、ETFやインデックスファンドのようなコストが安く、かつシンプルな商品性を持った投資信託を組み合わせれば、コスト負担も10分の1程度となり、よりリーズナブルにラップ口座と遜色ないパフォーマンスが得られるはずです。そのためにも、資産運用の基本をまずは理解し、投資金額を抑えながら取り組むことをお勧めします。

ラップ口座は、とても便利なサービスのように見えますが、デメリットや注意点もあります。資産運用は長期にわたって取り組むことになることを考えると、基本知識を身に付けて、ご自身で資産管理していくことが効率的に資産を増やしていくことにつながります。

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