ルール1:確定申告と家計書類は期限で管理する
個人事業主ではなくても給与以外の収入があったり、医療費の控除を受けたりすると、確定申告をするケースがあります。近ごろはデータで管理している家庭が増えているようですが、領収書の綴りと帳簿は紙資料として作成していることも。その場合、法定帳簿の保管は7年、それ以外の記帳書類は5年と定められています。その期限をもとに、古い紙モノから処分していきましょう。
保管用の道具としてファイルボックスやバインダーを活用。家計の書類や文具と同じ収納場所にあると、1年ごとに点検しやすい
なかには「給与明細を初任給の時からずっと残している」という人もいます。そうなると「頑張った証し」なので、残す意味として記録ではなく功労や激励といったことになり、もはや書類ではなく記念の品に近い存在。クリアブックや箱に入れて大切に保管しましょう。
ルール2:学校のプリントは4つに分ける
学校のプリント類は年間1,000枚配布ともいわれるくらい、毎日増え続けていきます。捨てるか残すかを決める前に、そもそも紙モノが家庭に入ってきた段階で整理するノウハウが必要です。まずは、紙モノを次の4つに分類します。・処理待ち(提出期限があるため、手続きをしたら自動的になくなる)
・一時保管(イベントのお知らせや学校だよりなど用が済んだら処分していい)
・1か月保管(月間行事予定、お知らせなど用が済んだら処分していい)
・1年保管(年間行事予定、連絡網など学年末に処分していい)
処理待ちのクリアフォルダーを赤に、一時保管を黄色にするなど色で識別するのもいい。見出しのラベルは必ずつけておく
塾や習い事の紙モノも同じように整理しておきましょう。ダイニングテーブルから近い所に紙モノの置き場があると、子どもとの受け渡しがしやすくなります。
ルール3:テストと教科書は子どもと一緒に整理する
テストを残すとしたら何のため? あとで見返すとか復習するとしたら、苦手な科目で残すといった基準が見えてくるのですが、何となくといった動機であれば、処分してもよさそうです。捨てにくい場合には子どもと相談して、思い出になるようなものだけ保管しておくという手もあります。ときには「珍回答」をエピソードとして残してもいいかもしれません。その場合、バラバラにならないよう、子ども用の思い出ボックスにまとめておきましょう。子どもが作った作品のうち、永久保存という傑作と一緒にしておくのもいいやり方。また、子どものために残すのか、親の思いで残すのか?その見極めをつけておくことがポイントです。
子どもの紙モノをまとめて整理収納できるように、子ども専用の棚を設けてあげたい
しばらく様子を見て判断するとしたら、5月の連休のときに見返すのがいいタイミング。学習用に残すとしたら、棚にきちんと並べて見やすくしておきましょう。
ルール4:郵便物は電子化とファイル化で整理する
郵便受けに入っている紙モノの多くは、チラシやフリーペーパー。興味がなければ、その場で紙ゴミとして分別しましょう。あとで中身を読みたいと思うモノは、その日のうちに目を通しておくのがベスト。翌日には次の紙モノが入ってくるので、1日先延ばしにすると気が付けば紙の山になるからです。また、クレジットカードなどの明細書を電子化する手続きをしておくと、郵便物そのものが少なくなります。そうすると、ねんきん定期便のような重要書類だけが郵送されてくることになるので、残すべき紙モノが明らかになります。
一方で、電子化されたデータについては、パソコンやタブレット内でフォルダーをつくって整理していきます。その場合にも、残すべきデータかどうかという基準と保管期限を設定しておくことが必要です。フォルダーを紙モノの分類名にして、その中に年度ごとにフォルダーをつくるか、その逆の形にするか。検索しやすい方法で整理しましょう。
紙モノつながりで紙袋も減らしておきたい。汚れやシワが目立つモノは分別ゴミで処分
ルール5:切り抜きはA4サイズで検索しやすくする
新聞や雑誌などを読んでいて気になる情報があると切り抜く。そんな習慣があると、紙モノのサイズがバラバラで困ることがあります。切り抜きといえば、スクラップブックに糊で貼り付けるという従来の方法があるのですが、手間がかかる割には検索しにくかったり、順番の入れ替えがしにくかったりして不便です。2穴式ファイルを使うと順番の入れ替えが簡単。横型のフォルダーに挟むバーチカルフォルダーは抜き差しがラク(右)
新しい情報は次々と入ってくるので、古くても価値のある情報なのか、新しくても活用できない情報なのか、取捨選択することが必要です。どんなモノでも、捨てるか残すかの判断は常につきまといます。その決断を先送りにすると、捨てにくくなるというのが一般的。少しずつでも減らして溜めないようにしましょう。