住宅設備・建材の選び方/住宅設備・建材選び

居心地の良い3階建て住宅を実現する設備&建材プラン

限られた敷地の都市部などで多くみられる3階建て住宅。ここでは、3階建て住宅をプランニングする際に、配慮したいポイントや使い勝手を高める住宅設備や建材をまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

ライフスタイルに合わせて、上下階の移動を楽にする工夫を

都市部を中心に、限られた敷地を有効利用した3階建て住宅も多くみられるようになりました。厳しい敷地条件の中でも、快適な暮らしを実現するためには、間取りの工夫はもちろん、設備や建材選びも重要なポイントでしょう。

3階建ての場合、まず上下階の移動のしやすさを充分に検討することが大切です。多くみられるプランとしては、2階に暮らしの中心となるスペースを設けたもの。家族構成やライフスタイルにもよりますが、多くの時間を過ごす、リビングやダイニングを2階に配して、寝室や子供部屋などのプライベートルームは3階に、水まわりなどを1階とすることで、効率のよい移動ができるというものです。もちろん、1階にLDKや水まわりを設け、上階にプライベートスペースを設けたり、将来を考慮して、寝室を1階に設けても。また、スキップフロアなどを取り入れることで、変化のある空間づくりも考えられるでしょう。

あたたかみのあるナチュラルなインテリアのエレベーターも増えてきた。[ホームエレベーターundefined1414クラシックV]undefinedパナソニックエコソリューションズundefinedundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

あたたかみのあるナチュラルなインテリアのエレベーターも増えてきた。[ホームエレベーター 1414クラシックV] パナソニック エコソリューションズ
 

ホームエレベーターを取り入れることも検討しても

上下移動を助ける設備機器としては、ホームエレベーターが挙げられます。高齢の方や体の不自由な方(車椅子の方)でも、上下階への移動が楽になることはもちろん、階段での事故の心配も少なくなること。また、洗濯物や布団を上階や屋上へ干しやすくなることなどもメリットでしょう。幼いお子さんのいるご家庭、愛犬のために設けたいというケースもみられます。

メーカー商品には、サイズやタイプ、デザインバリエーションが豊富に揃っており、コンパクトなタイプや奥行きの浅いタイプなども。新築だけでなくリフォームに適する商品みられ、間取りプランや使用方法に合わせて選ぶことが可能です。取り付ける場合には、エレベーターの確認申請が必要なので、間取りと同時に検討を。また、法定点検も義務付けられているので、事前に点検時期・費用などを必ず確認することも大切でしょう。

上下階のつながりを意識したプランに。吹き抜けや階段を利用して

吹き抜けを利用して上下階のつながりを生み出して。すっきりとしたデザインの室内窓はインテリアにも馴染む。[ アルミインテリア建材undefinedundefinedスクリーンパーティション 採光ユニット 開き窓/スクリーンパーティション 間仕切 4枚折戸]undefinedYKK AP http://www.ykkap.co.jp/

吹き抜けを利用して上下階のつながりを生み出して。すっきりとしたデザインの室内窓はインテリアにも馴染む。[ アルミインテリア建材  スクリーンパーティション 採光ユニット 開き窓/スクリーンパーティション 間仕切 4枚折戸] YKK AP

3階建てだけに限りませんが、間取りを検討する際には、上下階のつながりを意識したいものです。たとえば、吹き抜けを上手に取り込むことで一体感が生まれるでしょう。1階玄関ホールから2階のリビング、2階のリビングから3階のプライベートスペースなどに設ければ開放感も。室内窓を設ければ、コミュニケーションを図ることも可能。光を取り込む窓やトップライトを取り入れるのも効果的でしょう。また、階段スペースを利用しても。蹴上げのないオープンなスタイルであれば、家じゅうに光や風を取り込むことができますし、視覚的にも開放感を得られるでしょう。  

使い勝手を左右する家事動線。洗濯動線がポイント

上下移動が多くなる3階建ては、ゾーニングはもとより、家事動線にも充分に検討することが大切です。特に洗濯動線の善し悪しは、暮らしやすさにも大きく影響するので注意が必要でしょう。

基本的に、LDKと水まわりは同じフロアに設ける方が家事効率は高まりますが、3階建ての住宅の場合、なかなか難しいケースも。たとえば、1階の洗面室に洗濯機を置く場合は、物干し場の配置に注意して。日当たりを考慮して3階のベランダを物干し場とすると、行き来が大変になってしまうこともあるでしょう。浴室や洗面室の使い方、洗濯機置き場や物干し場の配置など、わが家の洗濯スタイルにあわせて検討することが大切です。

セカンド洗面やシャワールームを取り入れても

プランニングにもよりますが、浴室や洗面室とは別に、セカンド洗面やシャワールームを設けてもいいでしょう。

セカンド洗面は、本来の洗面室とは別に設ける、もうひとつの洗面コーナーのこと。洗面室まで行かなくても、手を洗うことができたり、観葉植物に水をあげたり、掃除の際などにも便利なのがメリットです。多くみられるのは、メインの洗面台のある階と異なる階に設けるプラン。子供室や寝室のあるフロア、洗濯物干し場のあるフロアに設置すると使い勝手もいいでしょう。
ベランダ近くにコンパクトな洗面台があると、洗濯や掃除などにも便利。 [エスタ]undefinedLIXILundefinedhttp://www.lixil.co.jp/

ベランダ近くにコンパクトな洗面台があると、洗濯や掃除などにも便利。 [エスタ] LIXIL

また、1階に浴室、3階に寝室がある場合など、寝室近くにシャワールームを設置しても。朝シャワーを浴びて出勤するといったライフスタイルであれば重宝するかもしれません。メーカーからは、ユニット化されたシャワールーム商品が豊富に揃っているので、使い方に合わせて選ぶことができるでしょう。

テレビドアホンなどで外部とのやりとりを簡単に

新築やリフォームの際には、「テレビ機能付き(モニター機能付き等)ドアホン」を設置することが一般的となっています。3階建て住宅の場合も、来訪者とのやりとりを簡単に行えるように、取り入れたい設備機器でしょう。さまざまな商品が各メーカーから提案されていますが、最近では、その性能はますますアップし、多機能化も進んでいます。

たとえば、リビングやキッチンに設置されることの多いモニター親機とは別に、必要に応じて寝室や子供部屋などにモニターを増設することも可能ですし、持ち運ぶことができるモニター付のワイヤレスの子機なども。また、呼び出し・通話機能のほかに、ガス漏れや火災、非常通報などのセキュリティ機能を持つタイプ、電気錠システムと接続させることで、玄関や門扉の解錠・施錠ができるタイプも使い勝手のいいものです。

その他、ワイヤレスセキュリティセンサーと連携し、侵入者が玄関ドアや窓を開けると警報音を鳴らして知らせる機能、屋外のセンサーライトカメラが不審者を検知すると、テレビドアホンに映像が映り、音で異常を知らせる機能などは、防犯上メリットがあるでしょう。

さまざまな制約のあるケースが多い3階建て住宅。間取りプランを進める際には、ゾーニングと動線を充分に考慮することが重要です。同時に、適する設備機器や建材をトータルに検討することで、快適さを実現することができるのではないでしょうか。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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