東芝dynabook V82
東芝から2in1パソコンのdynabook Vシリーズが発表されました。2in1パソコンとは、ノートパソコンのキーボード部分が外れたり回転することで、タブレットとしても使えるパソコンのことです。
キーボードが360度回転
今回登場した製品は、キーボードが360度ひっくり返るタイプの2in1パソコンです。いちばんの特徴が、最新機能を採用しながら従来から使われている機能も採用したバランスの良い製品だということです。
今後、このジャンルの製品はますます充実してくることが予想されており、東芝のdynabook V82から2in1パソコンのトレンドをみてみましょう。
成熟する2in1パソコン
2in1パソコンを大きく分けると、キーボードが外れるタイプと、キーボードが回転するタイプがあります。マイクロソフトのSurfaceはキーボードが外れるタイプとして有名ですが、このdynabook Vシリーズはキーボードが回転するタイプです。
キーボードが外れるタイプはドッキング機構が大きかったり、キーボード部分が薄い物が多いです。回転するタイプは一見普通のノートパソコンと変わりありません。
キーボードが外れるタイプのドッキング機構も進化しており、単なるカバーの延長のキーボードから、普通のパソコンと見た目変わらない物、ドッキングさせることで機能が増えるSurface Bookのような製品も出ています。
最近のトレンドとしては2in1パソコンの回転機構の機能向上と薄型化によって、ノートパソコンとしては普通に使えて、キーボードを回転させタブレットとして使う場合の違和感が少ない製品も多数登場しています。
このdynabook Vシリーズもその中のひとつです。
回転タイプの2in1の場合、キーボードやタッチパッドの使い勝手は従来通りで、タブレットとして使っても特に問題が無いことが重要となります。最近はパソコンの薄型化でキーボードのストロークがかなり浅くなっている物もあります。
筐体自体もパソコンとして必要十分なしっかりした物ですし、タッチパッドのサイズも通常のノートパソコンと変わりません。
ノートパソコンとして問題なく使える
普通に使えるキーボード
dynabook Vの場合、キーボードのストロークが1.5mmと近年の一般的な薄型パソコン並みで、従来のキーボードを入力している感覚とほぼ同じです。どのようなキーボードを使っていたかにもよりますが、キーボードが薄すぎて慣れが必要になるような違和感はほぼ感じないです。
筐体自体もパソコンとして必要十分なしっかりした物ですし、タッチパッドのサイズも通常のノートパソコンと変わりません。
2in1パソコンでも、ふだんはノートパソコンとして使う時間が長い場合が多く、このノートパソコンとして普通に使えるというのは、使い勝手の面で非常に重要なポイントになります。
また、東芝のタブレット製品でおなじみのペンなどを活用出来るTruシリーズソフトも利用可能です。
タブレットやペン操作も問題なし
この製品はタッチ操作やペン入力にも対応しています。タッチ操作やペン操作をノートパソコン状態で行うときに、ヒンジの強度が弱いと、不安定な状態になります。
あまりにも強く使う場合を除き、ヒンジの強度自体はしっかりしています。一方で、強すぎて画面を開く際に違和感があるわけではなく、微妙なバランスとなっています。東芝の過去数世代の2in1のノウハウから来る安定度はさすがと言える出来です。
あまりにも強く使う場合を除き、ヒンジの強度自体はしっかりしています。一方で、強すぎて画面を開く際に違和感があるわけではなく、微妙なバランスとなっています。東芝の過去数世代の2in1のノウハウから来る安定度はさすがと言える出来です。
また、東芝のタブレット製品でおなじみのペンなどを活用出来るTruシリーズソフトも利用可能です。
タブレットモードでは、キーボードが回転することで底面に来るので、どうしてもキーボード部分の凹凸は気になりますが、筐体が15.4mmと薄いので、タブレットとしてほぼ問題なく利用出来ます。この状態での強度も問題ありませんが、本体の端部分にはある程度の隙間があるので、端だけを持つような使い方をしない限り問題ないでしょう。
新しいインターフェースに対応
USB Type-C
USB-Cアダプタ
対応しているディスプレイなら直接接続できますが、従来のRGB、HDMI、有線LAN、USB端子に接続するためのUSB Type-Cアダプターが製品本体に付属しています。
自宅や会社では、電源に接続したUSB Type-Cアダプターのケーブル1本を接続するだけで、給電含めたすべての周辺機器に接続できます。従来のポートリプリケーターがケーブル1本になったようなイメージです。
自宅や会社では、電源に接続したUSB Type-Cアダプターのケーブル1本を接続するだけで、給電含めたすべての周辺機器に接続できます。従来のポートリプリケーターがケーブル1本になったようなイメージです。
従来のUSBインターフェースも搭載
このような最新の2in1製品では、旧来のインターフェースを無くす動きもあります。この場合、例えばUSBメモリを使うにも変換アダプタが必要になります。付属のUSB Type-Cアダプターを利用すればいいのですが、つねに持ち歩かなければなりません。
この製品は旧来のインターフェースで一般的なUSB端子(Type-A)を本体に搭載しています。現時点で利用が一般的なインターフェースは本体に搭載しながら、最新のUSB Type-Cを搭載。従来の機器はそのまま利用しながら、新しい機器への移行もスムーズに可能となります。
長時間利用出来る駆動時間
カタログスペックでは17時間駆動とありますが、こちらはカタログ上での駆動時間のため、実際にこの駆動時間になることはありません。実機で、Webブラウズしながら、各種文書作成するというような一般的な用途で試したところ、1時間に10%から15%程度バッテリーを消費しました。ソフトのインストール含めかなり負荷をかけた続けた利用方法の場合は、5時間程度の駆動時間でした。
設定や使い方によりますが、一般的な利用方法では、8時間から10時間程度の利用となりました。
飛行機での長距離の路線の乗り継ぎでの待ち時間、カフェでの休憩などの短時間しか充電時間が無くても十分な駆動時間を確保できます。
セキュアな認証にも対応
Windows Hello
このカメラは赤外線を使ったカメラで、人間の顔を詳細に認識します。写真でのログインは不可能で本人のログインにのみ反応します。本人が画面を開くだけで何もしなくても勝手にログインされるため、指紋をセンサーに置いたり、パスワードを入力する手間がなく非常に便利です。
パソコンの新しい使い方が広がる2in1製品
各機能を通して、dynabook V82は通常のノートパソコンやタブレットとして、十分な機能を備えていることがわかりました。さらに、各機能を使って分かるのは、ペンや2in1機能によっていままでに無かった新しい使い方もできるようになっているということです。
Adobeのクリエイティブクラウドも使用可能
従来、このクラスの製品は軽ければ機能面で劣っているか、機能面では問題なければ重いなど、どこかに問題がありました。しかし、インテルのCore i7を搭載し、AdobeのPhotoshopやIllustratorを初めとした画像編集ソフト、AfterEffectsなどの動画編集ソフトなども問題なく利用できる事は実機を通して確認出来ました。
パフォーマンスがそれほど必要では無い、Officeソフトも出先でタブレットモードにしてペンで書類のチェックのようなことも可能です。Photoshopでは、ただ単に使えるだけで無く、ペン入力機能を使って、ペンタブレットのように利用する事も可能です。
ふだんは、机の上にケーブル一本で接続した大画面ディスプレイでデスクトップパソコンとして作業をし、持ち運ぶときはケーブル一本を外すだけ。
このような事が、軽量で薄型の製品でも問題なく可能となっています。
このような事が、軽量で薄型の製品でも問題なく可能となっています。
新しい活用法が期待できる2in1
このように利便性が大幅に向上することで、従来の延長上だけで無く、いままではできなかった事や、新しい使い方も可能となるでしょう。そのきっかけとなるのが、従来の使い勝手も損なわず、最新機能をふんだんに盛り込んだdynabook V82のような薄く軽い2in1パソコンとなりそうです。