スズキ「スイフト」がフルモデルチェンジ。車重の軽さに驚き
スズキの主力車種である『スイフト』がフルモデルチェンジを行った。本来ならもっと早い時期の発表予定だったのだけれど、燃費表示不正問題で大幅な見直しを強いられ遅れたらしい。まずデザインだけれど、写真を見て頂ければ解る通り基本的にはキープコンセプト。スイフトの場合、先代もキープコンセプトだから3世代続いている。
搭載されるエンジンはベーシックグレード用の4気筒1200ccの91馬力と、このエンジンに3,1馬力の小さいモーターと電池を付けたマイルドハイブリッド仕様、そして102馬力という1300cc程度のパワーを出す3気筒1000ccターボのラインナップ。ターボ仕様はコストパフォーマンスがイマイチなので厳しいと思う。
ちなみにターボ仕様は海外で主流のダウンサイジング型。本来なら1000ccから1500cc程度の出力を引き出す。日本の場合レギュラーガソリン仕様車じゃないと売りにくいため、パワーを諦めてしまった。パワー無いのなら、普通の1500ccエンジンの方が安価で良かった? そんなこんなで売れ筋は1200ccエンジン搭載車だと思う。
新型スイフト最大の「スゴイね」といえば、驚くほど軽い車重。競合車のトヨタ・ヴィッツやホンダ・フィットも十分軽量ながら、1300ccエンジン搭載モデルで1000kgくらいある。新型スイフトの車重を見たら1200ccのセーフティパッケージ付きで890kgしかない。100kgくらい軽いです。ベースモデルでも軽快に走ってくれることだろう。
自動ブレーキ性能は合格点。XLのセーフティパッケージ仕様が絶対お買い得
推奨グレードは『XLのセーフティパッケージ仕様』。普通のXLより9万6120円高くなるものの、高性能自動ブレーキとサイド&カーテンエアバッグ、アダプティブクルーズコントロールなどが標準装備になる。普通、自動ブレーキだってアダプティブクルコンとセットになった高機能型だと10万円くらいするから絶対お買い得です。気になる新型スイフトの自動ブレーキ性能は、合格点としておきたい。停止している車両にノーブレーキのまま50km/hで接近しても、自動ブレーキで衝突を回避出来る。また、30km/hまでなら歩行者を認識しての自動ブレーキも可能。この程度の自動ブレーキがあれば、うっかりミスが起因の追突事故の80%程度を防げるだろう。
ハイブリッド仕様は同じ装備内容持つ普通の1200cより16万円ほど高い(HIDヘッドライトを含むため実質的には12万円差くらい)。実用燃費の違いを考えれば、走行6万km以上走る計画の方ならガソリン代の差額で十分カバー出来てしまえる。6万km以上乗ろうと考えているのなら、基本的にハイブリッド車を選んでおくべきだ。
ハイブリッドの価格は172万1520円(ハイブリッドMLにセーフティパッケージを加えたもの)。1200cc車ということを考えれば案外高価。「良いクルマなので価格高いのも仕方ない」とユーザーが思ってくれれば好調に売れるだろうし「割高ですね」と感じられてしまったら厳しい? もう少し出すと世界一安全なインプレッサだって買えますから。
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