月の字が入る名前は男女がわかりづらい?
Q: 「ゆづき」「しづき」など「つき」の音や月の字が付く名前は男女共通でわからなくなりますか?月の字は原則として女の子の字
A: 「月」の漢字を見れば女性とわかるが、「づき」の濁音が入ると聞いただけでは男女がわかりづらい
文字に限って言えば、月の字は普通は女の子にしか使われないので、見れば誰しも女の子を連想するでしょう(ただし男性でも雅号、ペンネームなどでは月の字はよく使われています)。
「づき」という濁音が入ると、男女を間違えやすい場合があります。「ゆづき」や「しづき」は聞いただけでは男女がわかりづらい呼び名です。
月の字は原則として女の子の名前
月の字が入る名前はほとんど女の子にしかつけられませんので、漢字を見れば女性とわかります。紗月、沙月、五月 美月 実月、由月、悠月、優月、奈月、菜月、葉月などがそうです。ただナツキという呼び名に関しては、昔は夏樹、夏紀、夏貴などの名が男性にもつけられた時代があり、今でも年輩の男性の中には見られます。つまり月の字が入れば女の子、夏の字が入れば男女ある、ということですが、最近はナツキはほとんど女の子につけられる呼び名です。
また非常に少ないですが、花月、香月、華月などと書いて「かづき」と読む女の子の名があります。これらもやはり字を見れば女の子の名ですが、聞いた時は「かずき」という男の子の名に聞こえます。
「づ」と「ず」の違いには気をつけよう
そこで呼び名について男女の区別を整理してみると、次のようになります。・男の子につけられる呼び名
タツキ、イツキ、カツキ、カズキ、キズキなど
・女の子につけられる呼び名
ナツキ、ミツキ、ハヅキ、サツキ、ウヅキ、ユツキなど
・男の子にも女の子にもつけられる呼び名
ミズキ、ユズキ、ムツキなど
ミズキ=瑞樹、瑞貴、瑞紀、瑞季、瑞輝などの字が書かれます。これらは10年ほど前までは女の子につけられていましたが、だんだんと男の子にもつけられはじめました。
ユズキ=柚樹、柚紀、柚季、柚貴などと書く名で、やはり男女両方につけられます。
ムツキ=文字で睦月と書く場合はほとんど女性ですが、この呼び名に限っては六月と書く男性の名もあります。かつて加藤六月という農水大臣もいました。
読み方によっては男女がわかりづらい
そういうわけで、美月、実月、悠月、優月、友月、結月などの名は、月の字が入りますから、文字を見れば女の子の名だとわかります。しかしこれらをどう読むかで事情が違ってきます。もしこれらの名を「みづき」とか「ゆづき」という風に濁音で読んだなら、それぞれ「みずき」「ゆずき」と同じに聞こえてしまいますから、男女のわからない名ということになるわけです。