直したいのに直せない…椅子に座ると脚を組む癖
椅子に座った時に脚を組んだ方が楽だ、と感じたことはありませんか?
脚を組みたくなるのは腰痛・肩こりのサイン?
腰痛や肩こりなど、身体の不調がある方を対象に姿勢や筋肉の状態を確認しました。すると、骨盤の高さに左右差が見られるなど、身体の歪みが顕著に現れていました。椅子に座って脚を組んでしまう理由を伺うと……- 椅子に座るとついつい、脚を組んでしまう
- 気が付くと脚を組んで座っている
- 脚を組むと落ち着く
- 脚を組まないと体が斜めになっている感じがする
脚を組む習慣には要注意! 脚を組むと「ラク」に感じる理由
身体が歪み日常の姿勢が悪くなると、椅子にじっと座っていることがつらくなるケースはよくあります。デスクワークなどで長時間椅子に座っているとなんとなく脚を組んでしまう方は、以下のような症状に思い当たるのではないでしょうか?- 腰や背中の違和感や痛みがある
- 脚を下げておくと何だか気持ちが悪い
- 足が冷たくなってくる
- 体が傾いている気がして集中力に欠ける
脚を組むことはコリや痛み、姿勢の歪みを繰り返す悪循環に
坐骨の位置は手の感覚で確認することができます
左右の坐骨に手のひら側が触れるように、坐骨と椅子の座面の間に手を置き座ってみます。この時、坐骨の位置が左右で大きくズレていたり、手のひら側にかかる圧の左右差が大きい場合は、骨盤の歪みが起きている可能性が高いです。さらに脚を組んでみると、手のひら側に当たる坐骨の位置や重みに変化が見られます(慣れないと感覚的に分かりにくい人もいるかもしれません)。脚を組むことで、左右の圧が異なる状態を長時間続けると、姿勢をつくるための土台である骨盤が不安定になってしまいます。
不安定な状態のままで過ごしていると、人はあちこちの筋肉を働かせて、身体のバランスをとろうとします。この動きが筋肉を硬く緊張させ、コリや痛みを引き起こしてしまう場合があるのです。すると、この姿勢が当たり前になってしまい、普段の姿勢にも歪みが生じます。そうして、椅子に座る時には脚を組んだ方が楽に感じるという「悪循環」から抜け出しづらくなるのです。
身体の歪みを防ぐ! 脚組み癖を直したい人の予防法・対処法
前項まででご説明したように、脚を組むことは全身のコリや痛みを誘発したり、身体の歪みに繋がってしまったりします。まさに悪循環です。習慣になった癖を急に我慢しろと言われても、簡単に直るものではありません。脚を組みたくなったときにすぐ実践できる簡単な予防や対処法をご紹介します。■その1 お尻と太ももをほぐす
両脚を下ろして座っていることがつらくなった時にもポンポン叩いてみましょう
強く叩き過ぎると痛めてしまうこともあるので、軽く心地良い程度の力加減で
■その2 足首をぐるっと回してじんわり伸ばす
下肢の疲労があると回しにくいかもしれませんが、徐々にスムーズになると思います
足のむくみ予防にもなりますので、無症状の時に行うのもOKです
■その3 肩甲骨と脇・股関節を伸ばしてバランス調整
脚を組むと上半身にも影響が及ぶため肩甲骨周辺を緩めてバランスをとりやすくします
腰や背中を丸めるのではなく、背骨はまっすぐのまま脚の付け根から前傾するイメージです
どうしても脚を組みたくなったときの対処法
脚を組むのは良くないとわかっているけれど、どうしても組みたくなってしまったらどうしたら良いでしょうか? すぐにできるのは「脚の組み替え」です。右脚を組みやすい人は、その方が安定感を得られると思いますが、その時に使われる筋肉の偏りを減らすために、左脚に組み替えることも試してみて下さい。おそらく不慣れな側を組むと不安定に感じる人もいるかと思いますが、なるべく時々組み替えるようにしましょう。これらのエクササイズは、思わず脚を組んでしまった際に簡単にできる動作もあれば、仕事中やカフェなど人目があるところでは行いにくい動作もあります。大きな動きを伴う動作は、体のケアとして仕事の休憩時間や帰宅後にチャレンジするのが良いでしょう。毎日の疲労回復にもなるので、習慣的に行えば身体が楽に感じるようになるはずです。日常生活にうまく取り入れて、ケアを続けてみてください。