宇宙・天体/星空にまつわる豆知識、トリビア

11月14日は68年ぶりのウルトラスーパームーンが出現!

2016年11月14日は、今年のうちで月が地球にもっとも近づいたタイミングで満月をむかえ、スーパームーンになります。しかも、月と地球の距離がぐんと縮まって、なんと68年ぶりの近さとなるのです!

執筆者:景山 えりか

2016年はスーパームーンを超えた「ウルトラスーパームーン」に

スーパームーン」とは、月が地球に最接近したとき(の前後)に生じる満月のことです。2016年は、11月14日(月)の満月がスーパームーンになります。しかし、ただのスーパームーンではありません! 月と地球の距離がぐんと縮まって、なんと68年ぶりの近さに。まさに、スーパームーンを超えた「ウルトラスーパームーン」といえます。

月が地球を周回する軌道は楕円のカタチをしていて、月は公転しながら地球に近づいたり遠ざかったりしています。地球から月までの平均距離は約38万km、月が一番地球に近づくときは約36万km、一番遠ざかるときは約41万kmです。

2016年11月14日の場合、月と地球の距離は35万6509km。これは、1948年1月26日の35万6461km以来の近さになります。

それでは、ここ何年ヵ分の、月が地球に最接近したときの距離を見てみましょう。

・2015年09月28日 35万6877km
・2014年08月11日 35万6896km
・2013年06月23日 35万6991km
・2012年05月06日 35万6955km
・2011年03月20日 35万6574km
・2010年01月30日 35万6592km

直近だと2011年3月20日が35万6500km台になっていますが、下2桁の数値が今年に及びません。さらに時間をさかのぼって1948年まで調べてみましたが、やはり今年ほど月が地球に近づく年はありませんでした。

ちなみに、今年くらい月と地球が近づくのは、18年後の2034年11月26日。その距離は35万6500kmをきって、35万6400km台になります。

じつは3ヵ月連続でスーパームーンになる!?

今年のスーパームーンは、月と地球の距離をフォーカスしたことで、68年ぶりという特別感がプラスされました。けれど、スーパームーンは天文学の用語ではなく、学術的な定義は存在しません。満月をスーパームーンと呼ぶ、距離の値がはっきりと決まっているわけではないのです。そのため、さまざまな解釈をすることができます。

NASAは、10月・11月・12月の、3ヵ月連続でスーパームーンになると伝えているから驚きです! そのなかでも、11月の満月は“エクストラスーパームーン”といっているので、やはり注目すべき月であることは間違いないでしょう。
 

11月14日は、この時刻に注目!

天体はつねに動き続けているので、月と地球の位置関係も刻々と変化しています。月が地球に近づくときも、満月になる瞬間も時刻で示せます。

11月14日、月が地球に最接近するのは20時21分です。そして、満月をむかえてウルトラスーパームーンになるのが22時52分。この時刻に夜空を見上げれば、ウルトラスーパームーンになった瞬間に立ちあうことができます。同時刻、月は見やすい高さに昇ってきていますから、方角を気にする必要はありません。夜空に惑星や星座を探すのにはコツがいるものですが、月は誰でもすぐに見つけられる天体なので、気楽に空を見上げてみましょう。

スーパームーン

迫力ある月の光景を想像するだけでワクワクしてきます


スーパームーンは平均的な満月と比べて、約30%明るく、約14%大きく見えるといわれています。11月14日も同様ですが、体感としてはもっと明るくて大きく見えるかも……ぜひ自分の目で確かめてみてくださいね。

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