『Play a Life』
11月16~21日=すみだパークスタジオ倉『Play a life』青猫チームの稽古より。(C)Marino Matsushima
男女の愛と“今を生きること”を描いて昨年初演、好評を博したTip Tapのオリジナル・ミュージカルが、新キャストで再登場。教育実習生との交流を通して自分自身と向き合う高校教師と、その妻のある秘密とは……?
来年は『キューティ・ブロンド』を演出予定の上田一豪さんが、以前から抱いていた思いを反映させて執筆し、小澤時史さんの音楽とともに繊細に織り上げた作品。今回は黒猫チーム(上野聖太さん、麻尋えりかさん、吉田萌美さん)、青猫チーム(広瀬友祐さん、塩月綾香さん、嘉悦恵都さん)、白猫チーム(原慎一郎さん、木村花代さん、田中里佳さん)のトリプルキャストでの上演となります。男性の人生観、恋愛観を深く掘り下げた作品とあって、特に女性の観客にとっては“男心”を知る絶好の機会(!?)かもしれません。
【青猫チーム 広瀬友祐さんミニ・インタビュー】
広瀬友祐 85年東京都出身。『メリリー・ウィー・ロール・アロング』『1789』『エリザベート』等に出演。来春は『ロミオ&ジュリエット』でティボルト役に抜擢。小池修一郎さん演出作品が続くが「いい意味で裏切って、ご期待以上のものをお見せしたいです。一つ一つの積み重ねから理想の表現者に近付いていけたら」と言う。(C)Marino Matsushima
「Tip Tapの公演には14年にも『Count Down My Life』で出演させていただきましたが、もともと僕は小劇場が好きで、下北沢の駅前劇場の芝居などよく観ていました。本作のテーマは自分自身は体験していないことだし、そもそも結婚もしていないので“夫”役が出来るか不安もありましたが、だからこそ“無”から生み出してみたい、とチャレンジを決めました」
――稽古が始まって2週間程とのことですが、現時点で手ごたえは?
「正直、今は一番苦しい時期かと思います。大まかな流れは出来てきましたが、芝居はなまもので日々発見がある。初日までに一番見つけづらいものを探し出そうと、細かい作業を積み重ねている段階です」
――演じる“夫”役の恋愛観や人生観について、どう感じていらっしゃいますか?
『Play a life』青猫チームの稽古より。小劇場の距離感を意識した広瀬さんの演技は至ってナチュラル。大劇場での演技とはまた違った色気が漂います。(C)Marino Matsushima
――今回は3組の競演となりますが、それぞれどんなカラーがありますか?
「やはりそれぞれかなり異なりますね。黒猫チームはリアルで大人の雰囲気だし、白猫チームはパワフルなのに繊細。それに対して僕らの青猫チームは若い感じ、かな? 僕の好きな言葉に“出会うために生きる”というものがあって、出会いが全てだと思うんですね。今回の作品や共演者たちにも出会った以上は感謝と責任をもって、自分ができる精一杯、取り組みたいと思っています」
【観劇レポート】
『Play a life』青猫チーム。写真提供:Tip Tap
世界史の教育実習で指導担当となったのは、映画好きの男性教師。どこかマイペースな彼との交流の中で、実習生は彼とその「妻」の秘密を知る。放っておけない実習生は或る行動に出るのだが…。
『Play a life』青猫チーム。写真提供:Tip Tap
*次頁で『わたしは真悟』ほかの作品をご紹介します!