着物を着てどこへ行く? 街歩きに似合う着物とは?
風景にもマッチした着物を選びたい
街歩きの着物選びと着付けのポイント
裾は短めでタイトにし過ぎないのがコツ
■格が高い着物はNG
着物、帯を選ぶ際にはあまり格の高い着物よりは気楽に着られる小紋以下のもので、汚れが目立たないものを選ぶようにしましょう。
■裾は短め、タイトにし過ぎないように
街歩きは坂あり階段あり、決して平坦な道ばかりではありません。活動的に楽しく過ごすためには、裾は短めにそしてあまりタイトにしすぎないように決めて、万が一のためにできれば替え足袋を持って行くことをおススメします。
街歩きにおすすめのコーディネート例
参考までに、今回の皆さんの装いをご紹介しましょう。■鮮やかなブルーのしじら織×博多織の帯
中川さん。しじら織のブルーが新緑に映えてキレイ
「しじら織」とは、織物の表面に縦方向の縮み、あるいは凹凸を出した物の総称。その技法には張力の異なる2種類の経(たて)糸を用いる場合、太さの異なる組織を用いる場合などがあります。主に夏季用の着尺地として用いられる。阿波(あわ)しじらなどが有名です。
白の博多にピンクの帯揚げ帯締めでコントラストをつけて
■大島紬(藍大島)のアンサンブル×博多献上帯
大島紬のアンサンブルでオシャレに
とても光沢感がある
■塩沢紬の単衣×八寸の博多帯
帯揚げはスッキリと白、帯締めは着物の柄の一色を取って
「塩沢紬」は絹織物の一つで、新潟県塩沢周辺で生産される織物の総称。昔は越後縮としの産地でしたが、現在は紬や絣が多くなっています。
階段では体を斜めに
段差が大きい階段は特に裾を擦りやすいので、少し裾を持ち上げるようにして
食事の時には
おいしい食事も街歩きの楽しみの一つ。そんな時にもちょっとした気遣いで、着物姿が一段と素敵に見えます。大判のハンカチを用意すると便利
着物を着ての食事は、とても気を遣うもの。衿や帯にハンカチをはさみかける人もいますが、大人としてのエレガントさに欠けるので NG。そんな時はいつもより大き目のハンカチを用意して、膝にふんわりと置きましょう。そして口に食べ物運ぶ時にはいつもより少しずつ。
このしぐさが着物姿に差をつける
また、何か物を取る時には、袖口に少し手を添えると袖の振りに付くこともなく、着物を着慣れた感が出て素敵です。
「着物は特別」の範囲を広げよう
いかがでしたか? 着物で出かけるというと面倒な気がしてついつい疎遠になってしまいますが、こうやって着物を着て街を歩くと、洋服で歩くのとはまた違った空気を感じることができるものです。実際鎌倉には何度も行っていますが、着物で歩くと周りの人達の視線、そして体に受ける空気などの感じ方が全く違うことを再確認しました。着物は「特別な時に着るもの」という感覚を持っている方も多いと思いますが、ならば「特別」の範囲を広げてみてはいかがでしょう。季節や気分、風景の空気に合った着物をセレクトして、自分だけの特別な着物の楽しみ方をみつけてください。せっかく買った着物がタンスの肥やしになっているなんてもったいない! いつも歩いている街でも、新たな発見があるかも知れませんよ。
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