全国のおすすめ写真美術館

1839年、パリの写真家ダゲールが銀板写真「ダゲレオタイプ」を発明したことがきっかけで、写真が世界中に普及しはじめました。

それから約200年。写真は美術のジャンルとして定着し、その短い歴史のなかで、技術的なことはもちろん、撮影者の表現スタイル、そして私たち鑑賞者の意識に至るまで、あらゆることが現在進行形で大きく変化をしています。

今回は、この「写真」を美術作品として積極的に収集・公開している美術館のなかから、オススメを紹介します。


さまざまな写真や映像を見られる美術館

外観にも、季節ごとに大きな写真undefined東京都写真美術館

大きな写真がお出迎え 東京都写真美術館入口

時代やジャンルを問わず、さまざまな作家の写真を見ることができる美術館を紹介します。写真は保存の関係で、一年中展示されているものは多くはありません。どうしても見たい作品がある場合は、事前に美術館に確認を取っておくことをオススメします。


■東京都写真美術館(東京都)
~映画も見られる、日本唯一の写真と映像の専門美術館
展示

年間を通じて意欲的な展覧会が開催される

恵比寿ガーデンプレイス内にある日本最大級の写真美術館。現在は収蔵品を用いた展覧会を年間20本以上開催しています。また、映像作品の研究にも力を入れており、1階のホールでは独自セレクションの映画が上映されています。

写真・映像の専門図書室には、国内外の写真集や映像に関する資料が充実。加えて、約25000点の収蔵作品は、館内の情報システムで検索が可能。

かわいいオリジナルグッズいっぱいのショップ(オススメはスタンプ!)や、ベルギービールが充実のカフェなど、写真に少しでも興味があれば、一日中たっぷり楽しめる美術館です。

シアター

上映する映画と連動したイベントも活発

<DATA>
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
TEL:03-3280-0099
開館時間:10:00~18:00(木、金は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始
公式サイト


■横浜美術館(神奈川県)
~開館当初から写真をコレクションの核に
みなとみらい地区の憩いスポットundefined撮影:笠木靖之

みなとみらい地区の憩いスポット 
撮影:笠木靖之

日本で最初期の写真館が作られるなど、日本における写真発祥地のひとつとして知られる横浜。この歴史にちなみ、横浜美術館は写真をコレクションの柱の一つとしています。写真専用展示室も設けられ、国内外の写真作品をじっくりと、たっぷりと鑑賞できます。

左右対称の重厚な建物は、東京都庁やフジテレビ社屋を設計した丹下健三によるもの。エントランスの広い吹き抜け空間、とても居心地よいです。企画展にあわせた特別メニューも出るカフェや、オリジナルグッズが充実したショップもおすすめ。

写真だけの展示コーナーもある

写真鑑賞・保存に最適化された専門の展示スペース 撮影:笠木靖之

<DATA>
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
TEL:045-221-0300
開館時間:10:00~18:00(企画展開催中の金曜は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日:木曜(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始、展示替期間
公式サイト

※ 横浜美術館は印象派のある美術館でも紹介しています。

■IZU PHOTO MUSEUM(静岡県)
~現代美術作家杉本博司が、内装や坪庭を設計
外観undefinedすぎもと

美術館 エントランス (c) Hiroshi Sugimoto/IZU PHOTO MUSEUM

静岡県の複合文化施設、クレマチスの丘に2009年オープンした写真専門の美術館。19世紀から現代にいたるまでの写真や映像をとりまく状況や歴史を検証・提示する企画展を中心に行っています。

内装や石の置かれた坪庭は、世界各地の海を撮影した『海景』シリーズや、アメリカ各地の劇場やドライブインを映し出した『劇場』シリーズなどの写真作品で世界的に評価が高い、現代美術作家・杉本博司が設計したもの。館内のショップでは、古書を含め希少な写真集なども扱っています。

 

すぎもと

美術館 前庭 (c) Hiroshi Sugimoto/IZU PHOTO MUSEUM

<DATA>
住所:静岡県長泉町東野クレマチスの丘(スルガ平)347-1
TEL:055-989-8780
開館時間:
11月~1月 10:00~16:30
2月~3月 10:00~17:00
4月~8月 10:00~18:00
9月~10月 10:00~17:00
休館日:水曜(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始、展示替期間
公式サイト

※ クレマチスの丘にある ヴァンジ庭園美術館は庭園の美しい美術館でも紹介しています。


■島根県立美術館
~山陰出身の写真家作品と、美しい夕日は必見!
ゆるやかな曲線が印象的な美術館

ゆるやかな曲線が印象的な美術館

植田正治、森山大道、奈良原一高など、山陰にゆかりのある写真家の作品を収蔵している美術館。写真の企画展や、ワークショップなども積極的に開催されています。菊竹清訓が設計した曲線の屋根が特徴的な建物は、宍道湖沿いに沈む夕日を観賞するために、湖側が全面ガラス張り。特に観光シーズン中の3月から9月までは、日没時間30分後まで開館を延長。美しい夕日もあわせて観賞できるオススメスポットです。

日没30分後まで開館。

館内から宍道湖と夕日をゆったりと鑑賞

<DATA>
住所:島根県松江市袖師町1-5
TEL:0852-55-4700
開館時間:10:00~18:30(3月から9月は、日没時刻30分後まで開館時間を延長)
休館日:火曜、年末年始
公式サイト


■清里フォトアートミュージアム
~若手写真家を支援する高原の美術館
外観

自主企画展を積極的に開催

三島由紀夫や土方巽を撮影した写真集など、力強く華麗な作風で知られる写真家、細江英公が館長をつとめる写真専門の美術館。

35歳以下の写真家を対象に40ヶ国以上から作品を公募し、優秀な作品を永久コレクションする「ヤング・ポートフォリオ」で、若手写真家の育成に力を入れ、作品を後世に残す活動を行っていることで世界的に知られています。

高原の美術館という特性を生かし、春と夏には天文観測イベント「星を見る会」なども開催。栗生明による独特の配色、高い吹き抜けなどの建物にも注目です。図書コーナーには約300冊ほどの写真集も閲覧できます。

若手

ところどころに使われている鮮やかな原色が美しい建物

<DATA>
住所:山梨県北杜市高根町清里3545-1222
TEL:0551-48-5599
開館時間:
4月~11 月:10:00~18:00(入館は17:30まで)
12月~3月:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:火曜(7、8月は無休 祝日の場合は開館)
公式サイト

※清里フォトアートミュージアムは 清里の美術館でも紹介しています。