梅雨時ならではの泥棒被害
雨の日は音が聞こえにくい
梅雨時の雨や、台風、低気圧の影響による風雨などの気象条件は、予定していた作業や外出を取り止めたりすることもあるでしょうが、止むを得ず外出しなくてはならないときもあります。「雨が降ろうと、槍が降ろうと」出かける用事があるときは家を留守にするしかありません。
「空き巣狙い」は、文字通り家人の在宅していない家=空き巣に侵入する泥棒のことです。家人がいるのに昼寝や食事時などのスキを狙って侵入する「居空き」、夜間、家人が就寝しているころに侵入する「忍び込み(ノビと呼ばれる)」と、侵入窃盗も家人の在宅・不在によらず被害が発生しています。
泥棒からすれば、やはり家人のいないとき、不在、留守のときに侵入するのがリスクも少ないと考えるでしょう。家人とバッタリ遭遇してしまう……というのは、家人にとっても何をされるか分からず強盗事件に発展しまう危険性があり恐ろしいものですが、泥棒だって見つかったり、捕まったりするのは避けたいものでしょう。
晴れの日もあれば、雨・風の日もありますが、泥棒にとっては雨・風・雷・台風などのときの気象条件が都合のいい日ということになりそうです。雨のときは、街もなにやら沈んだ気配がして、静かになります。雨音がまるでシャワーのように音を消しています。シャワーを浴びているときは外の音など聞こえません。何か大きな音がしたとしてもすぐに消えてしまいます。
たとえば、窓ガラスを割る音、ドアを強引にこじ開ける音なども一瞬で、雨がシャワーのように音を消します。いってみれば、雨音が一種の防音装置のように、侵入時の不審な音を消してしまうのです。また、道行く人は傘を差しています。足元だけを見ていることが多く、行き交う人の顔など、晴れているときに比べるとまずほとんど見ないでしょう。
その人はもしかして空き巣狙い?
雨の日、風の日、空き巣の日?
風が強い日も、風の音は「ヒューヒュー」「ゴォ~~」と風の音そのものが大きくて、ちょっとした物音などかき消されてしまいます。風をよけるように顔の前に手をかざしたり、目にゴミが入らないように目を細めたりして、自分の歩くところを見るのが精一杯、という状況で、やはり行き交う人に注意を払うことが少なくなります。逃走するにはもってこいの条件でしょう。台風や雷雨のときも、ますます空き巣狙いにとっては仕事がしやすい気象条件だといえるでしょう。梅雨明けは雷とともにやってくるといいます。また夏には台風も発生します。「雨の日、風の日、空き巣の日」という言葉は、ガイドが2003年3月に書いた記事のタイトルですが、覚えやすいと思いますので、ぜひご記憶ください。
もちろん、どのような気象条件であろうと「侵入されないこと」が最優先です。住まいは“金庫”のように考えて、鍵かけ・戸締りを厳重にして空き巣狙いに侵入されないようにすることです。ワンドア・ツーロック、ワンウィンドウ・ツーロック、スリーロックにしてわが家を侵入被害から守りましょう。