貯蓄/貯蓄を増やす習慣

お金は「貯めこむため」でなく「使うため」に貯めよう

「お金を貯める」という話を聞くと、「貯めこんで、お金を使わない人生なんてつまらない」と感じるかもしれません。実はそうではなく、お金は「使うため」に貯めるのが正解です!

西山 美紀

執筆者:西山 美紀

貯蓄ガイド

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お金を貯めている人のタイプ、あなたはどちらをイメージ?

「お金を貯めている人」は、2つのタイプに分かれます。「お金を1円でも減らしたくない、とにかく貯めこみたい人」と「将来手に入れたいものがあり、そのために貯めている人」の2つです。さて、あなたが貯蓄に持つイメージは、どちらのタイプでしょうか。
 
ちょっと先の自分や大切な人のために、お金を先送りしてみませんか?

ちょっと先の自分や大切な人のために、お金を先送りしてみませんか?


前者の「1円でも減らしたくない、とにかく貯めこみたい人」をイメージしている方は、「そんなお金の亡者にはなりたくない」「貯蓄なんて、人生をつまらなくするだけじゃないか」と感じるかもしれません。確かにこちらのタイプだと、死ぬときになって、人生最高の貯蓄額。「ああ、死んだらもう使えない、少しずつ使えばよかった……」と後悔するかもしれないですよね。

ところが、後者の「将来手に入れたいものがあり、そのために貯めている人」の場合は、全く異なります。「半年後」「1年後」「5年後」「10年後」などと、ちょっと先の自分が”使うため”に貯めているのです。

貯蓄があったおかげで、まとまったお金が必要な勉強や資格取得にチャレンジできたり、思い切って転職に踏み出せたり、社会人留学ができたりという人もいるでしょう。貯蓄ゼロだったらなかなか行けないような遠い場所にも、旅行できるかもしれません。

家族がいらっしゃる人は、家族とより特別な、楽しい時間を過ごすこともできると思います。以前の記事「母の看病をして1年後看取り、貯蓄の必要性を思い知る」でもお伝えした私の体験ですが、貯蓄があったこともきっかけの1つで、親の介護のため、会社を1年休職することに踏み出せたケースもあります。

つまり、お金を「すべて今」使うのではなく、「自分のこの先、死ぬまでのどこかに先送りする」というイメージを持つと、幸せに貯めることができるのです。
 

貯蓄は、大切な人を助けることにもつながる

もし、親戚や友人が大変な事態に遭遇した場合や応援したい状況の場合、自分の住んでいる以外の地域で災害が起こったりした場合、貯蓄がゼロだったら、毎月自分のことで精一杯ですので、ほかの人のために「助けよう」「応援しよう」「寄付をしよう」という気持ちにはなかなかなれないかもしれません。

ところが、多少の貯蓄があれば、自分以外の人の力になろう、寄付をしようなどと、周りの人に目を向けられる「心の余裕」ができるのではないでしょうか。

もちろん、事情があって貯蓄がゼロという方もいらっしゃると思います。でも、特に事情がないけれど貯蓄がない、なんとなく収入を全部使い切っているという方は、ぜひ将来の自分に向けて、そして自分の周りの大切な人に向けて、お金を少し先送りしてみてください。

いざというときに、「あのときに、貯めておいてよかったな」としみじみ感じるときが、きっとくるはずです。

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