日本のトイレとの違い
トイレのマーク
水を流すボタンは何種類かあり、一番多いタイプは壁に埋め込み式、または、壁にセンサーがついています。次によく目にするのがトイレの水タンクについているタイプ。たまに、足元のボタンを踏まないと流れないタイプがあるので、ボタンらしきものが見当たらなければ、足元を探してみて下さい。
洗面所の水は、ほとんどがセンサーに反応して水が出るタイプ。手をふく紙、またはハンドドライヤー(エアータオル)が設置されています。
大きな公共施設の場合、車いす専用トイレも整えられています。
男性と女性は青と赤、といった色分けよりも、ズボンとスカートの形の違いで分かるマークが描かれています。または田舎のレストランなどはHerren(男性)、Damen(女性)と文字のみの場合もあるので、この表記を覚えておくと役立つかもしれません。
有料トイレと無料トイレ
登山列車の乗換駅、標高2,061mのクライネシャイデック
列車内のトイレは、乗車賃を払っている乗客が利用するので、各トイレにお金はかかりません。観光地の展望台までロープウェイや登山列車を利用して登った場合も、無料で利用できるものが大半です。空港駅も、お迎えの人も利用できるように無料です。なので、町中にいる時に、たまたま目の前にあるホテルにトイレを拝借しようと入っていくと、基本的には宿泊客のみが利用できるものなので、近くにある公衆トイレの場所を教えられてしまうことが多いです。
誰でも利用できる最近整えられた公衆トイレは、有料です。鉄道駅や、街中に設置されています。スイスは高速道路の料金が非常に安いのですが、その休憩所にあるレストランに設置されているトイレは有料の場合が多いです。その費用が、清掃する人への給与として還元されるのです。
列車内のトイレ
登山鉄道内のトイレ
昔は田舎に行くと、ぼっとんスタイルで走行中にトイレに入ると線路が見えていたので、駅での停車中はトイレが利用できないようになっていたのですが、さすがに近年は汲み取り式になっています。
だいたい2車両に一つは設置されており、座席からWCマークのランプが見えるようになっていて、緑色だと空き、赤色だと使用中です。
有料の公衆トイレ
スイス国鉄の主要各駅にある有料トイレは、男性と女性によって料金が異なります。正確にいうと、個室に入って紙を使用する場合は男女ともに2.00スイスフラン、男性が個室に入らない場合は 1.50 スイスフランと、入り口で入る方を選べます。手洗い場は入口にあり男女兼用ですので、個室から出てきたところで男性が手を洗っていても、驚かないでくださいね。ここでは、常に白い服に身を包んだ清掃員が清潔を保ってくれています。
スイスとドイツを網羅するこの会社は、日常のストレスから少しの間だけでも離れられるサービスと空間を提供することをコンセプトにしているそうです。
http://www.mccleangroup.com/
山小屋のトイレ
アイガーのミッテルレギ小屋(標高3,355m)
観光地ならではのお洒落なトイレ
ローザンヌのおしゃれなレストランやショップが立ち並ぶ、歩行者専用通りの真ん中に、ぱっと目を引く透明のガラス張りのトイレがあります。11面の特殊ガラスで組み立てられており、外から見ると透けていますが、中に入って鍵をかけると一瞬で曇りガラスになり、中が見えなくなります。デザイナーのコンセプトは、個室内に何も落ちていない(汚れていない)のを確認してから中に入ることができるし、利用者にとっては中からも外の音が聞こえるので安全だろうとのことですが、お洒落な通りで目を引く、革新的なデザインも評価されています。
このトイレは、無料で利用できます。
イベント会場、災害時の仮設トイレ
夏祭りやスポーツイベントの会場、コンサート会場、あるいは公衆トイレが工事の際には仮設トイレのToi Toiが設置されます。衛生面も考慮されており、ヘリやトラックで運搬することが可能な、無料で利用できる移動式簡易トイレです。もちろん、災害時にも大活躍。スイスの専門会社が広くヨーロッパを網羅しており、旅先のどこかで見かけるかもしれません。http://www.toitoi.ch/